見出し画像

浄化槽からニオイ?ニオイの原因と解決策を解説!

浄化槽は適切に管理されていれば、ニオイが発生することはほとんどありません。
しかし、下水道のように離れた場所で処理をしているわけではなく、家の敷地内に設置されているので、何か異常が起きるとニオイが発生することがあります。
本記事ではニオイの原因とその解決方法を解説しています。

そもそも浄化槽とは?

浄化槽(じょうかそう)とは、水洗式便所と連結してし尿と生活排水を処理し、公共下水道以外に放流するための設備もしくは施設のことです。

浄化槽は日本で独自に開発された汚水処理施設です。
それぞれの家で排水処理をおこなう分散処理の一方式ですが、世界で主流となっているのは簡易構造の腐敗槽です。(septic tank)

現在の浄化槽は腐敗槽よりも浄化処理能力が高いという特徴があります。

ニオイの原因と解決策について

浄化槽に何か問題が起きると、ニオイが発生することがあります。
主な原因は次の5つが挙げられます。

・ブロワーの故障や経年劣化
・マンホールの破損や隙間
・害虫が発生している
・浄化槽の維持管理を受検していない
・浄化槽のキャパシティーをオーバーしている

それぞれの解説と解決策について紹介します。

ブロワーの経年劣化による故障

浄化槽にはブロワーと呼ばれる装置が使われています。
これは槽内に空気を送り込むためのもので、ピストンやダイヤフラムが振動し空気が吐き出されています。
浄化槽の「槽内では微生物が汚水を分解」しています。生物なので人間と同様に酸素が必要というわけです。

経年劣化で性能が落ちたり、故障してしまうと微生物も活動できなくなります。
つまり浄化が進まないことになるので、その結果としてニオイが発生します。

ブロワーについての解決策

解決策はブロワーの交換です。
ブロワーは「消耗品なので、必ずいつか故障」します。
ネット通販でも購入できるので、DIYに自信がある方は自分で交換してもいいでしょう。

購入の際には、家の浄化槽に合った製品かどうか、よく確認をする必要があります。わからない、自信のない方は専門業者に依頼しましょう。

おすすめのブロワーはこちら

マンホールの破損や隙間

浄化槽を長く使っていたりマンホールの上に日常的に駐車をしていると、マンホールに「隙間ができたり、割れてしまう」ことがあります。
これは目で見て明らかなので、ニオイの原因としては特定しやすいといえます。

一般的にマンホールの耐用年数は長いのですが、それでも経年劣化は進みます。ニオイの原因となりうるという意識は、持つようにしましょう。
また、マンホールの上に駐車をする場合は、「2トン車未満の小型車」にとどめてください。

トヨタ・アルファードのような大型で重量のある車では、マンホールが早々に耐えられなくなり破損します。

マンホールの解決策

専門業者に修理、もしくは新規のマンホールに取り替えして下さい。
マンホールもネットで購入できますが、サイズもさまざまあるので確認しておきましょう。

隙間が空いている場合は、マンホールではなく周囲に問題がある可能性もあります。

マンホールそのものではなく、枠が割れているというケースです。こういったケースは素人に修理はほぼ不可能といえます。

害虫が発生している

浄化槽内に害虫が発生すると、ニオイの原因になります。槽内は1年中暖かく虫が住みやすい環境となっています。マンホールに隙間が空いていたり、マンホールが割れていると、そこから害虫が卵を産み付けたり侵入経路にもなります。

害虫は汚泥を食べフンをします。そのフンがニオイの元となります。もっとも多いケースは、アメリカミズアブの幼虫の発生です。見た目はウジそのもので、ときには外に這い出してくることもあり、非常に不快な害虫といえます。

害虫の解決策

浄化槽内に粉薬の殺虫剤を散布するか、殺虫プレートを吊るすことで対処可能です。
定期的に対策をおこなうことで、害虫の発生を抑えることができます。
殺虫剤や殺虫プレートはネット通販でも購入が可能で、価格も1,000円程度で済みます。

なお、費用はかかりますが、専門業者に浄化槽清掃を依頼することも効果的な方法です。

浄化槽の維持管理を受検していない

浄化槽は汚水処理設備です。
適切な維持管理をおこなわなければ、浄化槽の性能を発揮するのが不可能となります。浄化槽の維持管理とは保守点検、浄化槽清掃、法定検査の3つです。

これらは「浄化槽を使用する方の義務」とされています。
ですから正しく受検しなければなりません。適切な維持管理がなされなければ、当然ニオイも発生しやすくなります。

浄化槽維持管理を受検する

この解決策はシンプルです。「保守点検、浄化槽清掃、法定検査」の3つを受検しましょう。
もちろん費用はかかります。
下水道を利用しても料金はかかります。し尿、汚泥処理には必ず費用が発生します。

浄化槽のキャパシティーをオーバーしている

浄化槽にもキャパシティーが設定されています。家庭槽であれば5人槽や7人槽が一般的なサイズですが、これには少し注意が必要です。
というのも5人家族だから5人槽というわけではないからです。

その「土地の延床面積により、人槽」が決められます。ですから浄化槽の大きさが5人槽の家に、8人住んでいることもあります。

使用頻度にもよりますが、そのような状況になると浄化槽のキャパシティーをオーバーすることになります。
汚水の処理が追いつかなくなり、ニオイが発生してしまうことがあります。

キャパオーバーしている時の解決策

解決策は2つあります。
1つは「無駄な水を流さない」ように注意をすること。節水にも繋がるので、まずは実践してください。
2つ目は専門業者に依頼し、清掃頻度を増やすことです。
基本的に1年に1回の清掃回数が多いと思いますが、「半年に1回や、浄化槽管理士と相談」しながら清掃頻度を増やしましょう。
費用が発生しますが致し方ないでしょう。

まとめ

ニオイというのは個人差があり、難しい問題ではありますが、ニオイが発生するには必ず原因があります。
現地でないとわからないことが多くあります。

1人で悩まず浄化槽管理士、清掃員、検査員の方とヒアリングをし、解決していくことをオススメします。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?