漫才『寿司』

「苦手な食べ物ある？」
「んー魚全般苦手だなー」
「えーじゃあ寿司とかダメだね」
「あー寿司はモノによるかな 例えば光り物以外なら何とかいけるわ」
「サバとかコハダとかだめなんだね じゃあイカは大丈夫？」
「あーイカは苦手だな ホタルイカなら大丈夫」
「どう違うんだよ 卵は？」
「卵は苦手というかめんどくさい」
「面倒？イクラは？」
「軍艦がそもそも苦手だなー」
「軍艦全部ダメ？じゃあかっぱ巻きとか？」
「巻き寿司は何とかいけるかなー」
「あのさ 寿司握る話してない？」
「そうだよ 苦手な食べ物って言ったじゃん」
「今食べる方の話してるの 人が苦手な食べ物ある？って言ったら基本食べれるか食べれないかの話だから」
「そっか 分かった分かった」
「じゃあ改めて聞くけど食べるの苦手な食べ物何？」
「んー魚全般苦手だなー」
「結局寿司ダメじゃん じゃあ何で魚苦手な奴が寿司握るのにチャレンジしてんだよ どんなチャレンジ精神だよ」
「あくまで趣味だよ」
「趣味だから許せられないよ いや仕事でも許せられないよ 何で寿司握ろうとしたの？」
「見た目キレイじゃない？ 料理は五感楽しむって言うじゃん」
「味覚ありきで楽しめよ 寿司握って眺めても面白くないよ プラモデルじゃないんだからさ」
「でも鑑賞魚って言うじゃん」
「観賞用を海の幸とすんなよ」
「分かってないなー本当の寿司の良さ」
「どちらかと言うとお前の方だけどな」
「でも寿司握るの向いてると思うよ」
「なんで？」
「この漫才のネタも良かったから」
「もういいよ」

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