見出し画像

ゆるいお医者さん

もう、かれこれ2年近く。

パニック障害発症してから

通っている心療内科。


とにかく患者さんが多い。

生きづらい世の中なのね。

と、毎度思う。


ほんわかした空気感を持つ先生でも

サクサク診療をしていかないと

追いつかない。


そんな通院のある日、

「じゃあ、前回と同じで薬出しときますね。」

いえいえ、先生、わたしはいつもはその薬ではないです。


「え?あ、そう?」

「えっと1日6錠ね」

いえいえ、わたしは毎回1錠で1日3錠です。

「え?あ、そう?」


カルテを再確認頂いて、いつもと同じ薬を

出してもらいました。


2年前なら、

わたしはこの時点で、

誰も信じられないと嘆き、悲しみ、絶望し、

パニックになっていたと思う。


だって、苦しくて悲しくて、

今にも生きる気力が消えてしまいそうだったから。


でも、

時が経ち、

今回、不思議と不安や怒りや絶望は湧いてこなかった。

先生、忙しいんだな。と思うぐらいで。


逆に、

あ、そうか。

あれ?と思ったら

先生に言えばいいのか。


悶絶しながら生きた時間の、

その延長線上に

今があって、。

毎回、この処方箋で救われて。


先生のゆるさが、

わたしに「ちがいます」といえる

隙を作ってくれて、

必要な薬を出してもらう事ができました。


まだ自信はないけれど、

わたしにも治癒力があって、

発動し始めているのかもしれない。


と、

うっすら希望が持てました。


そうか。

ゆるさは隙で、

隙が人を救う事もある。


今日も、

青空。


やっぱり、ゆるくて、ぬるいのが心地いい。









この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?