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【福島 浜通りの記憶】浪江町 樋渡・牛渡の盆踊りと田植踊り

情熱クラブの大杉遥です。
この記事では、私が福島県 浜通りで体験したこと、考えたことをお届けします。
 
7月下旬、浪江町の八坂神社で例大祭が行われました。
私は、伝統芸能の『田植え踊り』と『盆踊りの演奏』に参加させていただきました。
伝統行事の様子は、こちらの動画でも紹介されています。

浪江町は、福島第一原子力発電所の事故により帰還困難区域に指定され、住民たちは長期避難を経験しました。現在は、一部の地域で避難指示が解除され、『まち』が動き始めています。
八坂神社の隣にある公民館では、月に一度、伝統芸能の練習会が行われました。
この伝統芸能に関わる人は、浪江町に住む人だけではありません。練習会に参加するために県外から時間をかけて通う浪江町の住民もいます。ただの祭事ではなく、元々あった地元のコミュニティーをつなぐための行事でもあるのです。
また、福島にルーツのない移住者の私にとっても、同世代の移住者と出会ったり、地区の人を覚えたりと、大事な時間でした。
 
盆踊りを終えた後、長年この地区に住み、長い避難生活を経てから、やはり故郷で過ごしたいと帰還したおばあさんとお話をしました。
「女の子が盆踊りの演奏(太鼓や神楽笛)をしているのを初めて見たよ。いつもは男の人がやっていたんだよ。」とのこと。
震災前、この土地でどのように伝統芸能が引き継がれていたのかを、私は知りませんでした。
おばあさんとの会話を通して「女性が盆踊りの演奏をする」というイレギュラーな出来事がおきていたことを初めて知りました。
移住者が伝統芸能に携わることは、関わることで残る伝統と、受け入れるためになくなる伝統の2つの面があったのです。
その境目には、人それぞれの感情が沢山あるように思います。
 
時間をかけて引き継がれてきた『伝統』や人の『絆』の中に、圧倒的な部外者である自分の存在を受け入れるために変化した物があることを知り、私も他者に寛容でありたいと感じました。
他者に受け入れられて物事を共創するときに抱いた気持ちを忘れずにいたいです。
貢献できる嬉しさと自分の存在に迷う不安さが混ざったような気持ちです。
 
伝統芸能の練習会と本番への参加は、人との協力や繋がりについて俯瞰する経験となりました。
伝統の保存会の皆さんや一緒に練習をした友達には、感謝でいっぱいです。

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