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1日・1週間・1ヶ月の時間

フランスの心理学者ジャネーの法則では、時間の心理的長さは年齢の逆数に比例するという。

1歳の子は1/1、10歳の子は1/10、75歳は1/75。1:10:75となる。1歳の子の1年は、75歳にとっては75分の1でしかない。なので、若い人に比べ老人は時間のは流れを早く感じる。

時間の感じ方は、各自の経験値によると思っていた。何かを行う前に結果の予測が出来てしまう。残り時間の自覚があるから、ムダなことはしない。物欲も地位や名誉も、如何に脆いものかを知っているので、必要以上に求めない。

最近、この時間の流れ方に疑問を感じてきてる。1日はする事や、しなければならない事が多いが、長いと感じてるのに、何も出来ずにボーッと過ぎてしまう。体力の問題かもしれない。

1週間は思いのほか早く、週2回のゴミ収集日が、出したと思うと直ぐに来てしまう。1ヶ月の流れは更に早く、暑い夏の用意で出した物が、朝晩の寒さでまた片付けなければならない。もっとも、冬用の寝具は部屋の片隅に置いたままなので助かったが。

このままでは、1年はしだいに早くなるだろう。そして年齢の近い人達、少し下の70歳代の訃報を耳にすることが多くなった。


逢いたい人、会わなければならない、話さなければならない人がいる。そういう気持ちが強くなるのに、反比例して体力は衰え時間ばかりが早く過ぎていく。

1ヶ月前に行動すべきだったという反省が、1年前に何故しなかったのかになり、あの時に・・・という自責の念が強くなる。そして結局、二度と逢えなくなってしまう。

同じ様なことを、どうして繰り返してしまうのだろうか。50年前の、あの分岐点に戻りたい。まあ、戻ったところで勇気の無いことには変わらないのに。

出来なかった事よりも、しなかった事が悔やまれる。そんな、叔父の最期の言葉を毎日思い出してしまう。

元気に、健康に暮らしているだろうか。

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