猿ヶ京温泉「長生館」
少しずつ秋が深まり、朝の寒さで猫ふたりが競って顔の近くに寄ってくる。木々の色も変わる季節になり、腰などの関節が痛み始めると、無性に猿ヶ京温泉長生館が恋しくなる。
猿ヶ京温泉、元々は笹の湯(1軒)と湯島温泉(3軒)だった。さらにいえば、江戸時代は冷鉱泉の笹ノ湯だけで、近在の人達が農閑期に訪れるくらいのようだった。今の長生館の下辺りから湯島(ゆじま)温泉が湧いて、4軒が湯宿として営業していた。赤谷川を堰き止め、ダム建設のため、昭和30年代初頭に現在の高台に移転した。元々の4軒の