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地方ってやっぱりいいな

内定者課題第二弾のテーマは「地方創生について」です。

自分自身、新潟県出身者で大学は東京ですが

単位も取りきり今は新潟に帰省していて、

地方については毎日考えされられます。

また、自分自身所属ゼミのテーマが「地方創生」のため

より身近な課題に感じています。​


そもそも地方創生とは?

そもそも地方創生とは何なのか?

疑問に思う方は多いのではないでしょうか。

地方創生とは第二次阿部政権が選定した少子高齢化対策の指針の一つです。

安倍政権は「まち・ひと・しごと創生長期ビジョン」を掲げ、日本の人口の現状と将来の姿を示し、人口減少をめぐる問題に関する国民の認識の共有を目指すとともに、今後目指すべき将来の方向を掲示することを目指しました。

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そして、基本的な視点として以下の3つの視点を提示しました。

①若い世代の就労・結婚・子育ての希望の実現

②東京一極集中の歯止め

③地域の特性に即した地域課題の解決

そして、これらの実現のための基本的な目標として、

以下の4つを目指します。

①地域における安定した雇用を創出する

②地方への新しいひとの流れをつくる

③若い世代の結婚・出産・子育ての希望をかなえる

④時代に合った地域をつくり、安心なくらしを守るとともに地域と地域を連携する

これらのことを推進し、

「しごと」と「ひと」の好循環を実現し、それを支える「まち」を活性化させることこそが行政が掲げている地方創生です。

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地域の活性化は行政の役目なのか?

全項目では、行政が掲げている地方創生について記述しました。

しかし、地方創生つまり地域の活性化は行政がすることなのでしょうか?


正直、自分は疑問に思います。


そもそも地域の活性化とはどういうことなのでしょうか?


私は地域の活性化とは稼ぐちからがあるまちをつくることだと考えています。


私は行政と民間とではそもそもの役割が違うと思っています。

行政は税金を活用しその地域を管理、整備することが役割であり、

民間はその地域に雇用を生み出し、

お金を循環されることだと考えています。

そのため、稼ぐまちをつくるためには民間が主導で行政と協力して行うことなのではないかと思っています。


地域全体を管理し、よりよい地域にしていくための施策を決めるのは行政の得意分野です。

しかし、お金を稼ぐことに関しては民間の方が得意なのだと感じています。

地域の雇用や地価の向上など、地方が活性化することに必要と言われていることは、

そもそもその地域にお金が循環しなければ実現できないことです。


民間が稼ぎ、行政がその税金を活用して地域を整備し、その恩恵を住民がしっかりと受けることができる

このサイクルを生み出すことが本当の地方創生だと私は思っています。

そして、そのためには地域に稼ぐちからをつけることが必要なのだと考えています。


公民共同のまちづくり

ここでは、自分がゼミに所属していたときにお世話になったある地域を紹介しようと思います。

それは、岩手県紫波町というまちです。

この町では近年地方活性化にちからを注いでいて全国でも地域活性化の成功事例として挙げられている町です。


紫波町では、若い世代の人口流出や商店街地区の活性化、子育てしやすい環境、雇用の確保などが課題とされていたそうです。

そこで紫波町では、オガールプロジェクトという地域活性化計画を立てホテルや体育館、図書館やカフェなどが入居する施設をオープンしました。

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この写真が実際オガールプロジェクトで建設されたオガール紫波です。

すごい施設ですよね!

体育館や図書館、また飲食店や薬局なども入っており今では町の住民のコミュニティーの拠点になっているそうです。


しかしこの場所、数年前までは雪の埋め立て地だったそうです。

ただの雪の埋め立て地だった場所が数年でここまで発展するんですね、、、

本当に凄いことだと思いました。


全国にある様々な地方活性化事業が失敗に終わっている中、この紫波町の取り組みがここまで成功した大きな要因として言われていることがあります。それは、

補助金に一切頼らなかった

ということです。

これまでの地方活性化事業は主に行政から支給される補助金を活用して施設を建てたり、地域の物産のPR活動などを通じて活性化させるものが多く存在しました。

しかし、補助金をふんだんに活用し実施した計画も集客に失敗し赤字に終わって失敗した事例が多く存在するそうです。

一方、紫波町の取り組みでは補助金に一切頼らないことを目標にして、

建設前から地域の課題から需要がある可能性が高い分野のテナントを固め、

コストも建設費用削減や東北銀行からの融資や町の政府系金融機関からの出資を活用するなどの工夫をしました。


補助金に頼らず、経営視点の稼げる仕組みづくりを意識し計画を進めた。

その結果、計画実施後黒字経営を維持し稼げるまちを作り上げました。


また、このオガールプロジェクトの工夫で良いと思った点はもう一つあります。

それは、

小さな市場の需要を狙う

ことです。


この小さな需要を狙って建設されたのがオガールアリーナという体育館です。

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この体育館、一見普通の体育館に見えますが、

なんとこの体育館、バレーボールに特化した体育館なのです。

オリンピックやワールドカップなどの世界的な大会で採用されている床材を用いたトレーニング施設です。


バレーボールという小さな市場に特化した体育館で採算がとれるのかと疑問に思う方は多いのではないでしょうか?


しかし、この体育館にはほぼ毎日全国のバレーボール選手が訪れ活用しているそうです。

(自分たちが訪れたときは日本代表選手が合宿をしていました)


また、この体育館には宿泊施設が隣接しており、

合宿にも対応している為宿泊施設の方も多くの方々に利用

して頂いているそうです。


この取り組みから、地域活性化には

小さな市場の圧倒的ナンバーワンになること

がとても重要なキーワードだということを学びました。


小さな市場でも、その市場で誰にも負けなければそこに人は訪れてくる。

そこから経済が周り、地域活性化に繋がる。


今の地方創生に必要なことは、

①補助金を使わず公民共同のインフラ作り
②小さな市場の圧倒的ナンバーワンになる

ことが必要なのだと感じています。

そして、これらを国内外に存在するターゲット層にしっかりと伝えることが出来る仕組みづくりを支援することが、

今後必要になっていくのだと考えています。


繋がりの大切さ

長々と書き連ねましたが、

最後に、自分が東京から地方に帰ってきて、

やっぱり地方っていいなって思った出来事があったので紹介して終わりにしたいと思いますので、もう少しお付き合い下さい。


新潟に帰ってきて1か月後くらいでした。

急に父親から「今日飲み会あっからお前も来い」と言われて父親と父の友人と自分で飲みに行く機会がありました。


20代の若者が50過ぎのおじさん達の飲み会にまざる、、、

正直最初行くのが渋かったのですが、

行ってみたら結構楽しくて2次会まで参加してしまいました(笑)


その2次会は地元のスナックで行われました。

(地元といっても家から車で20分くらいかかりますが、、、)


初めてのスナックなので緊張しましたが、

そこも案外楽しくて気づいたら深夜4時くらいまで飲んでいました(笑)


しかし、いざ帰るってなったときそこにはタクシーなどは1台もいない場所だと気付きました。

自分達も飲んでいたので、どうやって帰るのだろうと疑問に思っていたら、

なんと、そのスナックのマスターがただで全員の家まで送ってくれました。


自分達の家までは往復40分近くかかるのに、どうしてこのようなことをして下さるのか、疑問に思い、自分はマスターに聞きました。


そしたらマスターは、

「地方は繋がりでできているからね、

昔より人が少なくなった分そこでの繋がりは何よりも大切にしなければいけないんだよ。

繋がりを大切にしていれば、そこに人は集まってくる。

だから、丞くんも地方で将来働くときは繋がりをより大切にしなね。」

とおっしゃっていました。


この言葉を聞いた瞬間、自分は大切なことを知った気がしました。


それは、地方は繋がりでできているということ

そして、無償の価値提供は必ず自分に返ってくるということです。


地方に帰ってきて、その地域を支えているのは世界的大企業や有名企業ではなく

長年その地域に根付いた民間企業、そしてそこの住民の方々なのだと感じています。


地方は今、様々な問題に直面しています。

人口減少、少子高齢化、商店街の過疎化など問題は様々ですが、

だからこそ、繋がりを大切にして公民が協力して自身の強みを活かして

課題解決に向かうことが必要なのだと思います。


また、こういう長年地域を支えてきて下さった方々に対して、

ご支援できる人材になりたいと、改めて思いました。


※参考文献、サイト

https://www.kantei.go.jp/jp/singi/sousei/

稼ぐまちが地方を変える 誰も言わなかった10の鉄則 著木下斉

地方創生大全 著木下斉