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桜桃

太宰治の遺体が発見されて本日で75年。

専門学校の授業で『ヴィヨンの妻 〜桜桃とタンポポ〜』を観たことを思い出す。

監督の根岸吉太郎をはじめ、キャスト・スタッフいずれも当時の日本映画界の一流が揃った作品。

先生が根岸監督の後輩ということもあり、撮影秘話なども授業で聞けたりした。
事前に僕ら生徒たちは作品を鑑賞し、疑問に思ったことなどを記し、その場面になるとDVDを止めて先生の見解を聞くという授業だった。

演出の意図や、撮影技術、また台詞の意味など。

その中でも印象に残っていたのが、
室井滋さんが松たか子さんに向かって放った
『とんだおかるだね』
という台詞。

僕たちは全員その意味を知らなかった。
当時のひとの娯楽や知識も、台詞ひとつから学ぶことが出来るのだ。


ここ数年、歌舞伎を観るのが好きになった。
三大名作のひとつ『仮名手本忠臣蔵』も幾度か観る機会があった。
約10年の時をこえて線になった。


そのことをつい先日お会いした先生に伝えたら、
『あの授業をやった甲斐がありましたよ』
と、喜んでくれた。


主演の松たか子も素晴らしいが、愛人役の広末涼子も素晴らしかった。(なんかタイムリーだな

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