あのうどんが食べたくなって…(後編)
始まりの朝
自業自得リタイヤから約1週間後の8月中旬。
僕はまた渋沢駅に来ていました。
今回はきちんとバスを使い大倉駐車場へ。
この日の最優先事項はうどんを食すこと、は決めていましたが、
折角、丹沢まで来たので行けるところまで行ってみようと決めていました。
途中下山もしやすいところが丹沢のいいところです。
今回は正規ルートである開けた山道歩き続けて
鍋割山登山口まで約5km
体調も良かったので道中は全て走りました。
そしてついに…
ありました。
鍋割山名物”水歩荷”
頂上の小屋には水場が無い為、
”登山者のボランティア精神のある方は水を小屋まで運んでみませんか?”
というもの。
臨むところだ。
自分で持ってきた水で作るうどんを食してこそ、この山行の目的達成が
よりひとしおとなるもの…
しかし、どれくらい持っていくか…?
(一応、縦走登山も経験したことがあるから結構な量を持っていけると思うけどブランクもあるし…ここは慎重に…)
やばいです。全く自分のキャパを分かっていません。
職場にいたらやる気があるけど仕事ができない無能タイプです。
しかしだ…
普段仕事ができないやつでも、特定環境下にいればいれば才能が発揮される
やつもいる。
うどんを食べる気持ちが最高潮まできていたので
そのバイタリティに身を預け約2kmの急登を登るのであった…
やらずに後悔よりやって後悔
登りはじめは久々に重量感ある荷物を持っての登山に
(あぁ~。高校時代こんな感じで登ってたなぁ~(*'ω'*))
と快調な滑り出しだったが暫くして
急な悪路となり、顔色が青ざめていく…
頂上までの距離は約2キロとたいして長くないのだが標高差が大きく急登が続くため、予想以上にきつい。
この日は曇りであったが、まだ8月半ばという事で暑く、徐々に余裕がなくなってくる。
そして山頂まで残り1kmとなった時、ふと思う
18リットルの水を入れていたザックを抱え続けた結果
ショルダー部分に肩が食い込んで上がらなくなる。
水を捨てようかと思ったが、そもそも、水を不法投棄していいか分からず
あとになって面倒事になる可能性もあると思い、結局捨てられない。
・・・・(;・∀・)
『なんでこんなことしてんだよぉ!!!(#^ω^)
おれは、ただ単にうどんを食いに来ただけだろぉ!!
なんでこんな辛い思いして登んなきゃなんねぇんだよ!
登った先に、熱いうどんを食いに行くなんて地獄だろ!
アイス、売ってくれ!アイス!もしくビール!!(#^ω^)』
休憩中、思いのたけをぶちまけたので元気が出ました。
残り1km頑張ろう…
待ちに待った……
登頂開始から約3時間。距離にして7,8km
何もねぇ…。
ガスってるから山頂から富士もみれねぇ…。
しかし…あくまでメインは鍋焼きうどん。
これを食べられれば満足というもの。
小屋主に挨拶して水を下ろす。
聞いた話によると名物の親父がいるらしいが親父は奥の方で作業をしていて
出て来そうにないから若めの小屋主と話す。
主『結構、持ってきたねぇ~。』
私『おっ!そうなんすか?量としては結構いい方っすか?』
主『いや、普通だね』
私『あっ…はい…そうですよね…ちなみに持ってくる人はどんぐらい持ってきますか?』
主『60㎏』
主『それぐらいじゃなきゃ山の男は務まらないよwwww』
私『あ、主の基準だったんですね…』
そしてついに…
tweetを見てから約2週間…
念願の鍋焼きうどん(¥1500円)
夢にまで出てきたこのうどんを食べる為にここまで来たんだ…!
いざ実食…!
…うん
…美味い
…美味いけど
私『なか卯の方が美味くね?』
(いや、いや、家族連れのお子さまもいるし、その方々が美味いと言ってるんだ…疲れすぎて味覚が鈍ってるんだ…)
かくしてちょっぴり塩味が効いて少し高いと感じた鍋焼きうどんを時間をか
けて食し、私のうどんリベンジは幕を閉じたのだった。
結果としてこのうどんで元気が出て、
このあと15kmの山行が出来たので効果はありました。
またどこか行きましたら紹介していきます~。
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