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サウナゆく年くる年2023〜家にサウナがある日々〜

サウナーのじゃがです。2023年もサウナしてましたか?

2023年も年の瀬。みなさん今年1年を振り返っていることだと思います。相変わらず私は年末年始は特に予定もなく暇なので、熱波ばかりしています。

それでも暇なので2023年のサウナを振り返ると、一番大きなエピソードは「サウナがある家から引っ越した」でした。昨年末のnoteでもちらっと触れましたが、2022年半ばから約1年間、都内某所にあるサウナ付きの物件で、ホームサウナがホームにある生活をしていました。

サウナーなら誰しも「家にサウナがほしい」という願望があるのではないでしょうか。マイホームならぬマイホームサウナを持ち、誰にも邪魔されない空間でサウナを楽しみたい…。大抵の方には夢のような話ですが、昨年末のサ道SPのナカチャンのように実際に家サウナを作ったりする人もちらほら見かけるような気がしています。

私もそんな願望を持つ一人のサウナーでして、いつか実家の庭にサウナを建てたいという夢(親にはまだ話していない)があります。全国津々浦々のサウナに行くたびに、熱源は薪、ストーブはあのメーカー、寝サウナができるような座面、効率的な換気、水風呂は井戸水…という具合で自分の脳内にある「ぼくのかんがえたさいきょうのサウナ」をアップデートするわけです。

そんな日々を過ごす中、ふと「サウナ付きの賃貸物件ってないかな」と閃きまして。丁度引っ越そうかと考えていた時期なので調べてみると…あった。サウナ付き賃貸物件。シェアハウスの共用部にあるタイプで水着着用ながらそれなりに広く、セルフロウリュ可。しかもベランダに水風呂と外気浴スペース完備。そうとなれば思い立ったが吉日、内覧を済ませすぐ引越し。こうして家にサウナがある日々を手に入れました。
※じゃがは1年くらいでシェアハウスを転々とする生活をしています。現在7軒目。

5人なら余裕で入れます

そんなサウナが日常にある日々を夢見ていたサウナーの現実を、サウナ付き物件を夢見る方に向け備忘録がてら雑感として残したいと思います。

家サウナとサウナ施設

引っ越してまず思ったのは「家にサウナがあるならもう他のサウナ行かなくなるな〜」ということ。帰ってサウナがあるならわざわざ外に行く必要ないでしょ。みなさんもそう思っているのではないでしょうか。結論として、家にサウナがあっても、他のサウナ施設にめちゃ行ってました。

はじめのうちは嬉々として家サウナを楽しんでいたのですが、段々頻度が減ります。誰にも邪魔されない自分だけの空間は確かに良い。好きなタイミングでロウリュできて寝サウナし放題、スマホもいじれるし読書もするし中でドリンクも飲める。何もかも自由なのですが、自宅でのサ活には何か満たされない…。次第に家サウナとサウナ施設を往復するようになり、気づいたのは、「ノイズ」が足りないのではないか、ということです。

デスクワークをする時に自宅よりも職場やカフェの方が集中できる、という方がいるかと思いますがその感覚に近いです。サウナでの黙浴やマナーとか色々うるさいことが叫ばれて久しく、私もサウナ室で話してる若者がいたら(チッうるせーな)と心の中で舌打ちしていますが、そういった五感を刺激する様々なノイズがサウナ体験を引き立たせるスパイスになっているのだと思っています。

長くなるので少し飛躍しますが、自分は「熱い・冷たい・ととのった!!」という快体験だけではなく、お客さんやスタッフが織りなすサウナ施設の空気を愉しんでいるのだろうな、と結論付けました。これに気が付いてからは、家サウナとサウナ施設を納得して使い分けられるようになりました。

何かと面倒

当たり前ですが、自分がサウナに入りたい時は、自分で準備をする必要があります。といっても、サウナの電源を入れる、水風呂に水を貯める程度なのですが、これに30分くらい時間がかかります。サウナに入りたい時って、仕事とかで疲れた後に「うぉ〜サウナだ〜!」って感じで「サウナに入りたい熱」がピークに達した瞬間に心躍りながらサ活を開始したいものだと思います。ただ、準備が完了する30分までの間に熱が少し冷めてしまうのです。

また、終わった後は当然片付けも自分でしなくてはいけません。これは私が住んでいた物件特有ですが、水風呂は排水栓があるわけではないので水槽用のデカいポンプで水を抜く必要があり、それにまた20分くらい時間がかかります。さらにポンプで排水しきれない底に溜まった水は浴槽を傾けて手桶で掻き出します。共用部なので翌日とか時間がある時にやればいいじゃん、というわけにもいきません。

周りへの配慮も必要です。サウナストーブって意外と稼働音が出るので、隣の部屋に響いていないかな〜とか考えながらサウナに入ったりします。なので、深夜早朝にサウナを使うのは、サウナ室の隣の部屋の住人が旅行とかで外出している時でした。ビル街なので外気浴の様子が外からあまり見えないように注意したり、片付けが雑で水濡れが床に残っていると住人に「濡れてるぞ!」と怒られたりします。(ちなみに、サウナ付きのシェアハウスだから住人は全員サウナーだろと思って引っ越したら、サウナーは私だけでした。)

これから家にサウナを迎え入れる方がいたら、自分のサウナだからといって全てが自由ではない、ということを伝えたいです。マンションの一室に箱型サウナを搬入したり、自宅の庭にテントサウナを建てたりするのでしょうか。家族がいる方であれば家族の理解が必須ですし、屋外に置くのであれば近隣住人への配慮も必要です。少なくとも裸では楽しめないでしょう。別にいいじゃんと自分では思っていることも、神経質な人にとっては気に障ることもあります。こういう面倒ごとをクリアーして、クリアーできない場合は自分の中に飲み込んで初めて、家サウナ生活を楽しむことができると思います。

冬は入れるまでに30分くらいかかります

サウナとの距離感

家にサウナを作ればそりゃ家サウナ関連メーカーやテントサウナ屋さんとかが儲かるし、ユーチューバーみたいな人も家にサウナを作ったら楽しい話しかしないので、家にサウナがある生活の良い面しか触れられていない気がしています。導入して半年くらい経ってから特に使わないサウナだけが残り、途方に暮れている人もいるんだろうなと思い、あえて現実について触れてみました。

サ道2022はナカチャンが郊外に引越し家の脇にサウナを建てて番組は終わりでしたが、きっと後日談として、仕事後でクタクタになった後に薪サウナを準備するのが面倒だったり、近隣住人の目があるので好きな格好で好きな時にサウナに入れなかったり…と次第に家サウナには入らなくなり、北欧での偶然さん蒸し男くんとの日々を思い出して、北欧に戻っていくストーリーがあるのだろうな、というのが私の勝手な想像です。

自分としては「家サウナ」は一人で日常利用するのではなく、ハレの日のケ的な存在として、距離感を保った利用をするのがいいのだろうな、と思っています。例えば気の置けない友人を招いて、盛大におしゃべりをしたりとかです。私も最終的には自分1人で楽しむよりは友人を招いてサウナに入ってサウナ談義をして、その後に酒を飲みに繰り出すのがしっくりきました。

私は物事に取り組む時に「好きなものとの距離感」をとても大事にしています。大好きなサウナとの距離をグッと縮めてみた結果、自分にとってのいい距離感を掴めたことが、2023年で得たものかなと、思っています。

家サウナの魅力

現実的な話ばかりしてしまいましたが、それを差し引きしても自分の家にサウナがあるというのはいいものだと思っていて、いつか実家の庭にサウナを建てたいという夢はまだ続いています(親にはまだ話していない)。その差し引きしてもなお残る魅力についてもいくつか触れてみます。

①おしゃべりできる
家にサウナがあるメリットとしてまず思うのは、既出ですが、自分勝手にサウナを楽しめること。公共のサウナ施設でやったらマナー違反とされますが、サウナ室内でおしゃべりするのはやはり楽しいです。サウナブームがきて開業ハードルの容易さから個室サウナが乱立した時代、私は個室サウナにわざわざ高い金払う意味が全くわからなかったのですが、やっと意味がわかりました。

②帰宅時間ゼロ
夏の暑い日や冬の寒い日みたいな日って、サウナで気持ちよくなった後に服着て自宅まで戻るのが億劫ですよね。家にサウナがあれば帰宅時間ゼロなので部屋着に着替えるだけで済むのはとても魅力的です。ととのった直後に自分のベッドでゴロゴロできるのもいいですが、私としてはサウナ施設の休憩室でゴロゴロするのがやはり至高だと思っています。

③アロマ試し放題
これは私が熱波師をやっているからですが、自分の好きなサウナアロマを好きなだけ試しロウリュできるということも大きなメリットです。ロウリュしても原液どおりに香らないことってあります。ロウリュしてアロマがサウナ室の空間に広がった時にどう香るかはなかなか試せないですからね。ブーケガルニ(洋風煮込み料理で使う出汁パックみたいなやつ)でロウリュしたら結構いい香りで我ながら発見でした。サウナ施設でブーケガルニロウリュなんて怖くて絶対にできない。

④乾燥室になる
サウナ関係ない実用的な話で恐縮ですが、雨で濡れてしまったジャケットや縮んでしまうセーターのようなタンブラー乾燥できない洗濯物を干すのにとても便利です。料理を燻製する時に食材を乾燥させるのにも役立ちます。

⑤マウントが取れる
正直これが一番です。サウナーの友達とどこのサウナに行ったとか、マウントを取り合うことがありますが、「俺、家にサウナあるよ(あれ、君の家には無いの?)」を上回るカードがあったら教えて欲しい。

水風呂・外気浴はこんな感じ。(君の家にもあるよね?)

とまぁ大きなエピソードとしては引越しでしたが、2023年もサウナー・熱波師として濃い一年を過ごさせていただきました。省略しちゃうのが勿体無いくらい。来年も話が尽きない一年になるといいな。2024年もほどよい距離感でサウナを楽しめますように。

では、今年もお世話になりました。良いお年をお迎えください。さうなら〜。

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