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サッカーを語る言葉を整理したい。

サッカーを語るときに使われる言葉、簡単に言えば「サッカー用語」ってことに、厳密に言えば「日本(語)でサッカーを(口頭または文章で)語るときに使われる言葉」ってことになるんだけど、長年、それなりに熱心にサッカーを観てきて、中継の実況・解説等を聞いたり本とか記事とかを読んだりしてる中で、そこで使われてる言葉のいくつかにモヤモヤすることがある。いや、わりと多いかな。けっこう前から。

ちょっと例を考えてみても、そのタイプはいろいろ。例えば、英語とかスペイン語とかポルトガル語といった外国語由来の用語はあやしいモノが多かったり。比喩絡みも多いかも。問題の重要度に関しても、「変だけどそこまで実害は(大きく)ない」レベルのモノから「実はけっこう問題あるんじゃね?」ってモノまでありそうだし、問題の種類も「単純に文法としておかしい」モノとか「そのせいで理解がぼやけて曖昧になっちゃう」モノとか、いろいろなタイプがありそうな気がしてる。

一般論として、どんな世界(ジャンル)にも特有の用語や言葉の用法、いわゆる'ジャーゴン'みたいなモノはあって、その世界の中では当たり前のように使われてて、その言葉を使うことである種の結束のような感覚を得られたり、'知ってる風'を装えたりって効用があったりする。それ自体は理解できるし、そういう言葉を使ったコミュニケーションに一定の楽しさみたいなモノがあることもわかる。その世界の中にいる限りは。

ただ、「その世界の外に(も)向けて発信する時もその言葉遣いのままでいいの?」ってのは当然別の問題で、間口が広くなればなるほど対象を詳しい人に限定するような表現は極力避けるべき。でも、「サッカー界の言説って、その点についてちゃんと考慮されてる?」って考えると「実はかなり微妙...」っていうのが個人的な肌感覚だったりするし、「もうちょっと何とかしたほうが良くね?」って思ったりもする。

そんなわけで、サッカーを語る言葉で気になったモノを見つけたら、備忘録的に書き留めながら、可能なら整理できたりしたらいいかな...って思って書き始めてみることにした。トータルにサッカー用語を網羅する用語集のようなモノではなく、あくまでもモヤッとする用語、曖昧な用語について考えて、意味や用法をできるだけ整理するのが目的。実は、けっこう前から「どんな構造で整理するのが後々便利なんだろ?」とかぼんやりと考えてみたりはしてたけど、それはそれで追い追い考えるとして、とりあえず。厳密に言うと、この記事自体は書籍に於ける'序文'とか'はじめに'とか'イントロダクション'とかに当たる部分だけど。

言葉を整理するの当たって、基準として考えたのは'日本語のネイティヴ・スピーカーの10歳児'と'日本の大学で日本語を学ぶ留学生'。'日本語のネイティヴ・スピーカーの10歳児'ってのは、要するに一般的な日本人の小学4〜5年生(何をもって一般的とするかって点は細かく考えるとキリがないのでとりあえず横に置いとく)で、「難解な表現はわからない(かもしれない)けど、ちょっと丁寧に言葉を選んで説明すれば実はわりと理解するし、その時点では全てを正確に理解していなくてもわりとすぐに理解できるようになる」くらいのイメージ。'日本の大学で日本語を学ぶ留学生'は、平たく言えば外国人留学生、一般的に「日本語、上手ですね」って言われるような日本語力で、なおかつそれなり以上に熱心に学ぶ意欲がある人ってイメージ。具体的にサンプルになる人がいるわけじゃなく、あくまでもイメージだけど。ただ、日本でサッカーを語るときに使われてる言葉って、サッカーにちょっと興味を持ったくらいの「日本語のネイティヴ・スピーカーの10歳児」や「日本の大学で日本語を学ぶ留学生」が説明抜きでわかるのか?「なんで?」って思っちゃうような表現はないのか?「なんで?」って訊かれたときに説明できるのか? って考えるとわりとあやしかったりすると思うし、実は自分でも意味不明だよなって思いながら(または、意味不明だってことにも無自覚に)使ってる言葉が多い気がする。なので、ここではあくまでも「10歳児と留学生」を常にイメージしながら考えていきたいな、と。

もうひとつの基準として、サッカーを語る言葉を考えるんだから、あえて図版や写真、動画等を使わずに言葉だけでどれだけ整理できるかトライしてみようかな...とも思ってる。もちろん、図版とか写真とか動画とかがあれば一撃でわかる類いのモノもたくさんありそうだけど。

そんなわけで、とりあえず'イントロダクション'的な記事はここまで。メチャメチャ頭が悪そうで個人的には嫌いな表現であえて言い換えると、「変なサッカー用語警察」みたいな感じになるような気もしつつ。

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