相談事例でスキルアップ! キャリアコンサルタント試験面接対策
前回は「質問により状況を確認し問題を把握する」についてお話しました。
後半では相談事例を紹介しました。
【前回の相談事例】
CC1:では、次に私から、いくつかお聞きしてもよろしいでしょうか?
CL1:はい、よろしくお願いします。
CC2:現在、大学で学んでいることは何ですか?
CL2:建築を学んできまして、専攻は構造力学です。
CC 3:ずいぶん、専門分野を学んできたんですね。
CC4:もともと、大学院に進学しようと考えた理由、きっかけは何ですか?
CL3:小さい頃からずっと研究者になりたかったんです。将来は研究を活かした仕事につきたいと思っていました。
CC5:そうですか、研究者を目指して、将来は研究を活かした仕事につきたいのですね。よくわかりました。
相談事例を解説します。
【CC1】
主訴の確認後、コンサルタント主導でクライエントに質問をしていきますが、なんの前置きもなく質問を始めると唐突です。
その場合は、場面の変更を宣言することばがあるといいです。
CC1のように断って次の段階に入りましょう。ある段階から次の段階に入るときはこのような面接のガイドが必要です。
【CL1】
CC1があるので場面転換がスムーズにいきました。クライエントも新たな場面に入ったことを理解し、コンサルタントの質問を待つ姿勢できました。
【CC2】
最初の質問は、主訴の大前提となる大学で学んでいることを聞いています。まずはクライエントが話しやすいことを質問します。
【CC3】
この段階では、クライエントの発言を繰り返すが基本ですが、繰り返し一点張りで応えると機械的で違和感を感じます。
言い換えのスキルを使うことができれば、クライエントはコンサルタントによく理解してもらっていると感じるでしょう。
【CC4】
以前からの希望であった大学院進学について質問しています。かねてからの希望をじっくり聞くことは今後の展開を考えると重要です。
【CL3】
クライエントから率直な気持ちを聞くことができました。
コンサルタントの質問に違和感がなく、クライエントは積極的に話してくれました。
【CC5】
質問の答えは、繰り返し、要約のスキルで必ず受け止めてください。
コンサルタントが質問をして、クライエントがそれに答えても、頷くだけだったり、「そうなんですね」とか、単なる相槌程度で終わっていませんか?クライエントの答えは必ず繰り返し、そして要約しましょう。
この段階では、クライエントが質問に答えるたびにコンサルタントがその発言を繰り返し、要約して徹底的に受け止めます。
少し大げさで違和感があると思われる方もいるかもしれません。
しかし、最も大事なことは、クライエントの発言を正確に受け止めることです。
この基本スキルは何度も練習して身につけて欲しいと思います。
次回は「賞賛」スキルについてお話する予定です。