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式典の挨拶

式典や結婚式をはじめ、さまざまなイベントには開会の挨拶や来賓の挨拶、閉会の挨拶などが式次第の中に含まれている。しかしながら、記憶には残らず、ものの数分もすれば挨拶の内容を忘れてしまっている。とても不思議だ。

忘れてしまう理由として、形式的な内容が大部分を占めていることが考えられる。会の開催趣旨や出席者、受賞者へのお祝いの言葉、来賓への御礼など、その場に参集している人にとって既知の内容であり、ことさら意識して聞いているわけではないのだろう。挨拶がたいへんもったいない時間になってしまっている。

形式的な内容は簡潔に済ませ、そこに集まっている多くの人に伝えたい何かを挨拶の中に盛り込めば、少しは記憶に残るのではないだろうか。このオリジナルな部分を考え出すのは難しいが、3分程度の挨拶に含めることができる内容はせいぜい500字程度でまとまるような話題である。式典の開催趣旨や目的に照らして考えれば良い。

挨拶の始めと最後は形式的なお決まりの内容なので、500字程度の話題を3段構成で考えて真ん中に挟めば良いことになる。1段目は話題提起の位置づけで入り、2段目にわかりやすい例でつなぎ、3段目で核心となる伝えたい何かで締めくくる。1段目から3段目までは、話の視点は異なっていても趣旨が一貫していればストーリーとしてうまくまとめる事ができる。

このような構成で全体がまとまったら、あとは自分の言葉で落ちついて話すだけだ。たとえ忘れて話がとんでしまっても気にしないことだ。くれぐれも暗記したり、ましてや読み上げたりしてはいけない。

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