見出し画像

「やめる」という選択とQOL#62

人生は足し算であるということを感じる場面が多々あります。私のことというよりも子どもの成長を見ていてそう思うんですよね。赤ちゃんはこの世に生まれ落ちたその瞬間は泣くことしかできませんが、みるみるうちに身体の動かし方から何から何まで、あらゆることを吸収しながら発達していきます。できることが増えていく。そのような場面を目にする機会が多いこともあり、人生は足し算だと思っていました。

ここで私の話に戻しますが、大人になると(特に30代に入ると)体力が落ちたとか、疲れが取れないとか、時間がない、お金がないとかとか…獲得というかその真逆の言葉しか言っていないかもと、ふと思いました。これって、足し算マインドだった。今までは右肩上がりに様々なことを獲得していった。だから下がっていくということが(分かっていることだとしても)ストレスに感じるんだなぁと自分と対話していました。

この記事のタイトルー「やめる」という選択とQOLーですが、これは木下斉さんの過去のVoicyを聞きながら、私の今の状況に落とし込んで考えました。

仕事においても、生活においても、断るということが苦手な私。今まで何でもかんでも「いいよいいよ」と寛容な態度を示してきた私。特にストレスを感じることも無く生きてきましたが、改めて自分の人生の、特に今現在の生活と向き合ったときに、リソースをオーバーしてないか?と思ったんですね。

そして、「やめる」と決めることはとても自分自身に負荷がかかりますが、勇気を出してその一歩を踏み出すことで自分の人生の経験値が向上したり、思考の幅が広がったり、日々の生活に余白をもたらしたりするのだなぁと実感しています。


〇会社を辞めるという選択

少し前に記事にしましたが、今年度一杯で現在勤めている職場を離れるという選択をしました。いいねが22件もついており、きっと読んでくださった方々が背中を押してくれたんだなぁととてもうれしく思っています。ありがとうございます。

話がそれてしまいました。

会社を辞めるというのは人生をかけた大きな選択である。というのは結構前の話で、今は転職ってよくあるよねという時代です。今回お伝えしたいのは、会社を辞めること=QOLが向上するということではなくて、会社を辞めることにより得られるものは何かということに目を向けたいと思っています。大きく分けて2つあります。

今大切にしたいことは子どもと過ごす時間だけど…

我が家は夫婦共働きです。定時は9時~18時ですが、現在妻は時短勤務をしています。時短勤務とはいえ仕事量が減るわけではなく、単に労働時間が短いというだけ。ですが、基本給は時短している分だけ下がってしまいます。来年からはフルタイムに戻りますが、そうなると仕事の日は時間に全く余裕がありません。職場への拘束時間が9時間。睡眠時間が7時間(子どもは9~10時間)とすると、残りは5~8時間。とはいえ、この5~8時間はフリータイムではなく、食事、洗濯、風呂、保育園や仕事への外出準備などタスクが山のよう。つまるところ…時間足りないよねとなりました。

私や妻に疲労がたまり、その上時間という強敵が牙をむく。心に余白が生まれるはずもなく、ストレスの矛先はつい子どもに向いてしまいます。「何で着替えないの?早くして。」と。そして夜な夜な落ち込むという負のスパイラルなんですね。

“余白”をどのようにデザインするかがものすごくキーポイントだと思っていて、そのためにもまずは働き方を見直すことにしました。それと、現在の収入では今後の子どもの選択を全力でプッシュすることってできないかも…と思い、年収アップも含め考えていくことにしました。

凝り固まった価値観からの解放

大学を卒業してから約10年同じ職場にいますが、無意識的に現職場の価値観に染まっていく気がしています。A社の職員ならこういう風に考えるよね~とか、逆に職員側としてはA社の職員だからこうあるべきだという偏った思考をしてしまいがちです。実際、職員研修や会議で発言したとしても、みんな同じようなことしか言いません。形式的には、相手の話をまずは聞く。否定しないと全体のルールを設けていますが、それぞれが思っていることや意見が出されることは稀で、否定されるどころか話す側が否定されないようなことしか言わないんですね。

そういう状態に組織の在り方としての疑問を抱いたということと、自分の経験値や世界を見る目を磨いていくためにも辞めることを選択しました。退職を職場に伝えたときは、これでよかったかなと戸惑うこともありましたが、自分が離れることが決まっているとずいぶん気が楽だなと感じています。(決してやめるからと言って手は抜かない)

〇~しないという選択

これまでの退職の話とは切り口が変わります。私生活においても“やめる”選択が満足度や自己肯定感をもたらすことがあります。普段、仕事の日は余裕がなく、とにかく一日をどのように終えるかが目標になってしまいます。その分、休日にやりたいことを詰め込んでしまいがち。なので、出かける時や外出時に子どもがぐずったりすると、ひどい話ですがとても苛立ってしまっていました。

ふと、これじゃいけないと我に返ることができたので、やることを詰め込みすぎないようにしてみることにしました。外出時も予定は一個。先日記事にした横浜中華街への旅も、予定を極力シンプルにして、子どもの気分という変数に対応できるスケジュールをデザインしました。

そもそもあれもこれもやらないといけないのか?と思うと案外そうでもなく。私にとって大事なことは何かを問うたときに、楽しい一日を子どもと過ごすだったので、予定の詰込みはやめることにしました。

〇自分の人生の舵は自分で切る

会社を辞めることも、予定を詰め込みすぎないということも、その根底にあるものは同じです。それは、私がどうしたいのかというオーナーシップをしっかりと持つことです。私がやりたいことをやりたいようにやるためには、妻や同僚などへの調整も必要ですし、責任をとる覚悟も必要です。それも含めて、自分の人生なのだから人生の舵取りは自分でやろうと決めて行動しています。

人生における幸福度を高める、仕事や生活の満足度を高める。それは、必ずしも何かを達成することだけではなく、何かを「やめる」ことで見えてくる世界があります。やめることはストレスです。ですが、それを理由として現状を維持するのではなく、家族や同僚それぞれのQOLを高め合ってていけるように、「やめる」という選択肢を持っていきたいと思います。


最後までお読みいただきありがとうございました。
それではまた。ゆうちゃんでした。

よろしければサポートお願いします! いただいたサポートは発信者としての学びのために使わせていただきます!