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住宅ローンの金利タイプって?

住宅ローンの金利タイプには「変動金利」「当初固定金利」「全期間固定金利」があります。

資金計画のなかで、金利タイプを決めるのが一番難しいところです。

固定金利と変動金利の、どちらを選ぶべきでしょうか。

多くの不動産業者は、変動金利を勧めているようです。

将来の金利が読めない以上正解はありませんが、長期金利が低水準である間は、リスクをとって変動金利を選ばなくても良いと思います。

住宅ローンを「変動金利型」で借りていて、残りの返済期間が長い人は「固定金利型」に変更することを検討しましょう。

変動金利は固定金利より利率が低いとはいえ、将来世の中の金利が上がれば上昇するリスクがあります。

「5年ごと見直しルール(=金利が変更されても5年間は返済額が変わらない)」と「125%ルール(返済額が増加する場合は前回までの1.25倍が上限)」が設けられていますが、返済額が増加した分を先送りしているだけなので、返済期間が終わった時点での未完済分は「一括」で返さなければなりません。

0.65~0,75%の金利を上乗せすることで、将来の金利上昇リスクを回避し返済額が変わらないようにした方が安心ではないでしょうか。

低金利で今後金利が上がる可能性が高いときは、そうするのが賢い選択です。

当初の返済額の差は、金利変動リスクの保険料として、安いか高いかという観点から考えるべき。

特に繰り上げ返済をする資金が少ない人や、マイホームを売りにくい状況の人は、リスクを取らない固定金利がオススメです。



それでも月々の返済額を安くしたいから変動金利を選ぶという人は、借り過ぎにだけは注意してください。

毎月の返済額は小さくなるのですが、金利が上がるリスクがあるので固定金利よりも余裕を必要とします。

変動金利に向いているのは、月々の返済額が2~3万円増えても問題なく返せるゆとりのある人です。

どちらの金利タイプを選ぶにしても、住宅ローン返済のシミュレーションをするときは、固定金利で行ってください。



「当初固定金利」は、当初の期間は金利が固定され、終わった時点で改めて金利タイプを決めます。

当初固定金利で借り入れするときには、必ず当初期間が終わったあとの基準金利からの引き下げ幅もチェックしておいてください。

基準金利は変わりますが、基準金利からの引き下げ幅は、当初の契約で決まっています。

低金利のメガバンクやネット銀行は、金利引き下げ幅が小さく設定されていることがほとんど。

目立たないように書かれているかもしれないので、特に注意が必要です。

当初固定金利で住宅ローンを借りる場合は、当初固定期間終了時のローン残高を目標として貯金をすることをオススメします。

当初固定金利期間が終わった時点で、そのローン残高を半減させる貯金が貯まっていたら、金利の変動リスクを半減できますが、実際問題として目標通りに貯金するのはかなり難しいでしょう。

「当初固定金利期間=定年退職までの期間」にするのは良い方法です。

40歳代で住宅ローンをスタートする人ならば20年固定金利、50歳代でスタートする人ならば10年固定金利を選びましょう。

当初固定期間終了時に完済する返済計画であれば、金利変動リスクをゼロにできます。

当初固定金利の20年固定は、メガバンクやネット銀行を中心として取り扱いが多く、全期間固定金利などより低金利となっていることが多い商品です。

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