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#ふとまに 四

#ふとまに  四

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*読みくだし

あのちり の
はな も わかみ の
うつろゐ か
しのひ の こえ も
なりひひく やは


*書きくだし

天の散りの
端も我が身の
ウツロヰ(移ろゐ)か
忍びの声も
鳴り響くやは


*語意

天の散りの端/あのちり の はな:大宇宙の広がりの隅々まで
  散り/ちり:拡散 拡張 拡がり
  端/はな:はしばし

ウツロヰ/うつろゐ:空間や真空を司る神=原理 ハタタ神/跳立神=鳴神(雷鳴・地鳴り・地震など振動に伴う大きな音を発する現象を司る神=原理)

移ろゐ/うつろゐ:空を埋めるもの(空埋) 空を結い統べるもの(空結) 移ろうもの
  うつろ:空間 空気
  うつほ:からっぽ そら

忍びの声:小さな音 控えめに発する言葉

やは:勧誘・願望を表す ……しませんか? ……してくれればいいのに



*意訳(2パターンあります)


広大な宇宙の広がりの
隅々まで支配しているのは
空間や真空を司る原理である
ごく小さな周波数の振動も
ずっとずっと遠くまで伝播してゆけると良いのだが


広大な宇宙の広がりの
隅々まで おのれ自身の意識が
その宙空を自由に移動している
おのれの意識の ごくごく小さな波動が
大宇宙全体にまで大きく増幅されてゆくと良いのだが


*十楽註

このうたのポイントは、やはり「我が身のウツロヰ(移ろゐ)か」の部分を如何に解釈するか、なのだろうと思います。上述した意訳の上段①は、「空間や真空を司る原理」を主語にして、その働きに注目しているのに対し、下段②のほうは、「我が身」を文字通り「私たちそれぞれの存在」として主語と位置づけ、それが「移ろう」、すなわち自分という意識体が宙空を結い統べて自由に移動する状況として捉えてみました。
あなたは、2パターンある意訳のうち、が好きですか、それともですか?


【参考資料】

①ふとまに解読ガイド
https://gejirin.com/futomani.html

②ホツマふとまにカード128
ふとまに百二十八(ももふそや)歌