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現代日本を取り巻く国際情勢に繋がる「甘粕事件」の真相とは?──『國體志士大杉栄と大東社員甘粕正彦の対発生』を読む

白頭狸先生の新著『國體志士大杉栄と大東社員甘粕正彦の対発生』が刊行されました。
以下は、未読者に向けての紹介文となります。


大正史上の怪事件「甘粕事件(大杉栄殺害事件)」とは何であったのか。その真相を明らかとしたのが本書『國體志士大杉栄と大東社員甘粕正彦の対発生──大杉栄も伊藤野枝も殺されていない』となります。
サブタイトルも含め本書のタイトルに驚かれる方が大半であるかと存じますが、その驚き方には二通りあることが推察されます。一つは素直に通史とは異なる主張に対する驚きですが、もう一方は「これを明らかにして良いものなのか」という驚きです。前者は一般的な反応であるのに対し、後者は事件の内実を多少とも知る、すなわち”関係者”の反応となります。なお後者の驚きには「遂に明かされる時が来たのか」という感慨も含まれております。
もとより政治軍事外交の分野では語られることよりも、語られないことの方が多く、さらに言えば、語ってはいけないこと、すなわち「禁忌(タブー)」の領域があることは古今を通じての常識となっております。
その意味において「甘粕事件」は、数多くの不審な点がありながら究明されることなく、今もって”真相なお不明”であることからも、まさしく歴史の禁忌(語ってはいけないこと)に属する事件であり、そのため知る者は語らず、知り得た者は口を噤み、知らぬ者だけが虚飾を語ることとなり、ますます事件の真相は藪の中となっております。
なぜ「甘粕事件」が歴史の禁忌に属するのか、その理由は本書を通して明らかとなりますが、一言申しますと「甘粕事件」は近現代における日本の國體経略に密接に関係しており、なるがゆえに歴史の禁忌とされたのです。
この「歴史の禁忌」に敢然と踏み込み、その内実を明らかとしたのが本書であり、著者落合莞爾となります。著者は、これまで二十冊を超える歴史洞察シリーズを発表しておりますが、いずれの著書も、歴史の背後にあってこれまで秘されて来た歴史の禁忌すなわち國體経略を明らかとする内容となっております。
なにゆえに著者落合莞爾が、世界の機密事項である國體経略を知り得ているのかと申しますと、それは万世一系の日本皇室に伝わる「國體秘史」の諸断片を伝授賜り、その解明および公開作業を一任されているからです。
日本皇室は古来から現代に至るまで海外の王家、各国の政府首脳より尊敬と畏怖の念を集めておりますが、それは二千有余年絶えることなく続いている万世一系の皇室の伝統に対してのものであるのと同時に、有史以来、日本皇室が世界の歴史の発展に深く関わって来られたからに他なりません。その事績を継承して今に伝えるものが「國體秘史」となります。
本書は、全三部十二章で構成されており、甘粕事件を中心に、その主要人物となる甘粕正彦、大杉栄そして伊藤野枝の個別状況を遠景、中景、近景の三つの視点から多層的に洗い出し、そこから必然的に浮かび上がる國體経略、そしてその実行機関である国際的秘密勢力「大東社」の存在および極東本部「玄洋社」の実像を明らかとしています。すなわち甘粕正彦、大杉栄、伊藤野枝の三名は、世の醜聞悪評など耳朶にも触れず、歴史に汚名を遺すことになろうとも国事に身を尽くした「國士」であったというのが本書の明らかとするところとなります。
なお本書は、個別の歴史事象の精査からはじまり、個別の歴史事象を統合する上位概念としての「國體経略」に洞察によっていかに論理的に整合していくかの過程が詳細に著述されており、落合洞察史観の入門書としても最適の一書となっております。ぜひご一読をお薦め致します。

頓首謹言

(白頭狸先生note記事より転載)

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