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クレイヴ・サーガという界隈向けエロソシャゲ

いわゆるゲイ向けソシャゲの一つ、クレサガについて1年近くプレイした感想をつらつらと

記事を書いた理由

リリース初日から1年近くプレイしていたけど、最近はめっきりログインしてない。
他の界隈向けソシャゲはプレイ続行中なのに、どうしてクレサガのモチベが下がっているのかを自分の中で整理してみたくなった感じ。
で、どうせ文章にまとめるならNoteに載せてみようかなと。

クレサガのざっくり評価

キャライラストやBGM、バトルシステムについては素晴らしい。特に、バトル周りの快適さなどは他の界隈向けゲームと比較してもかなり優れている。システム全体がソシャゲらしい文脈で設計されているので、馴染みやすさもあった。
(放サモとかアナドスはそこら辺がかなり面倒くさい笑)
が、シナリオが全然受け付けない。これに尽きる。この一点でモチベを根こそぎ奪われてしまった……。

シナリオ概要

本作は基本的に、「ゲイ向けなろう小説」的なノリで話が進んでいく。もはやお約束のトラックに轢かれて転生したのが、男しかいないゲイの理想郷(?)的な世界、「ヴェストリア」
この世界で主人公イサムは、勇者的な存在として世界を救う旅をすることになる。

主人公イサムの人格が破綻している

登場人物も、基本的になろう作品の文脈を踏襲している。主人公はお人好しで困っている人を放って置けない人物。ここまではなろう系によくある設定で、特に問題はなかった。だけど、この作品はエロシーンが盛り込まれたソシャゲでもある。そこで何が起こるかというと、主人公は登場するヒロインと片っ端からベッドインすることになる。
この、「なろう系お人好し主人公」と「エロゲヤリチン主人公」の噛み合わせが絶望的に悪くて、とてもじゃないけど一人のキャラクターとして成立しているとは思えない。
仲間やモブから「世界のために頑張る素晴らしい好人物」と持て囃されておきながら、ヒロインに媚薬を盛ったりする。エロシーンに突入するや否やネチネチと言葉責めをするのは序の口で、町中の人々が見ている中でヒロインに首輪をさせて散歩させて犯すシーンまである。
主人公がどう見ても多重人格&性犯罪者なので、言動に感情移入できないというか、(こいつどういう性格しとんねん)的なツッコミが常に心の中に存在するというか……。
なろう系の文脈が強いので、主人公は様々な方面からヨイショされる。強い、優しい、さすがは勇者様〜みたいな感じ。それも居心地が悪いというか、(いやでもこいつ、気軽に薬盛るレイプ魔だしな……)と冷めてしまうというか。
せめて、セックスモンスターだけど肝心な時は決めるキャラとして描かれていたら、人格の乖離感は気にならなかったと思う。(雰囲気的にはルパンとか冴羽獠的な?)
周囲の反応が、「こいつ、スケベでどうしようもないヤツなんですよ〜。でもこいつしか世界救えないし〜」的な感じだったら印象は全然違っていた気がする。

主人公が好きになれないので肝心のエロシーンも楽しめない

このゲームはエロソシャゲなので、オカズとしての使用価値にも重きが置かれていると思う。実際、細身ショタからマッチョ獣人、丸々とした体格のおじさんなど、様々な性癖を満たす素敵な(スケベな)キャラクターが勢揃いしている。イラストのクオリティも高く、二次元好きのゲイであれば確実に刺さるキャラクターが見つかるはず。
そこで、好きなキャラクターのエロシーンを再生してみると、高確率で主人公が登場してしまう。これが嬉しくない。
いや、主人公だから仕方ないんだけど。主人公への好感を持たせることに失敗しているから好きなキャラと絡んでほしくないというか萎えるというか……。
それならいっそ、モブや他キャラと絡む、あるいは一人で楽しんでいるシーンの方が素直に興奮できるので、エロシーンの再生前に、「イサムが登場するかどうかガチャ」を引いている気分になる。せっかくガチャで当てたキャラなのにエロシーンでもガチャ感があるのはちょっと頂けない。

シナリオ軽視な運営

キャラのイラストは素晴らしい(主人公も見た目だけなら好き)。BGMも完成度が高く、戦闘シーンなどを盛り上げてくれる。この部分は明確に力が入っている部分だと思う。けれど、どう見てもシナリオが雑なのは運営が軽視しているからだと思う。
雑な改行、破綻した主人公の人格、新キャラが続々登場する割に掘り下げがないのでどんな人物かわからない。この辺りは、運営がシナリオとキャラクター性(イラスト以外の部分)を大事に考えていれば起こり得ない。
特に、次々と新キャラが登場しては(出番が)去っていく使い捨てヒロインスタイルは1年間変わらなかったので、今後も続くと思われる。

同ジャンル他ゲーと比較して

クレサガの競合と言えるゲームについても書いておこう。
イラストはどのゲームも素晴らしいので、特に比較する点がない。
基本的にシナリオとシステムを比較することになる。

○アナドス
エロ要素を全面に押し出したゲイ向けソシャゲという点で、最もユーザー層が重なっているのがアナドスだと思う。
クレサガと比較すると、とにかくシナリオの完成度が高い。世界観も登場人物もエロ全開だけど、きっちり物語として成立している。エロシーンも品揃え豊富で、多くのキャラクターが最初からピンク脳&それを裏付ける世界観があるので、即ヤリ展開にも全く違和感がない。引っ掛かりを覚えずにスラスラとエロシーンに没入できる点が素晴らしい。
ちなみに、バトルなどのシステム面は全然面白くない笑
でもどうせスキップするだけだからどうでもいいかなと。
自分はゲイ向けソシャゲのバトルに全く興味がないので。
タワーディフェンスがやりたかったら素直にアークナイツをやろう笑

○放サモ
こちらもゲイ向けソシャゲの競合と言えると思う。(LGBT向けと銘打っているけど)
クレサガと異なるのは、エロシーンやエロスチルがないソシャゲだということ。その分、読み応えのあるシナリオで勝負というスタイル?
実際、シナリオのクオリティは間違いなく高い。素直に感情移入できる。神話などを盛り込んだ世界観は重厚で、読み物としてばっちり成立している印象。イラストでは興味のなかったキャラも、シナリオの魅力で好きになることもあるほど。
そしてやっぱり、システム・バトル面は全く面白くない笑
キャラのスキルが妙に複雑なので、バトル中に何が起きているのかよくわからない笑
スキップチケットがあったら間違いなく購入している。
でも戦闘ボイスが聞けるという一点だけは嬉しい。

総評

なろう味が強すぎるシナリオと、破綻人格者の主人公が肌に合わない。これに尽きる。
逆に言えば、主人公の人格が気にならない人にとっては最高のゲームだと思う。色々なスケベヒロインとのエロシーンが楽しめて、システムも快適で、更新頻度も高い。ガチャに天井があるのも嬉しい。
特に、システム面の改善が早いのはとても好印象だった。編成記憶とかね。
シナリオも少しずつ改善の兆しを見せている気はするけど、自分のなかでは土台が破綻しているので、これから大改造があっても好きになることは難しい気がする。
……と、ここまで長々と書いてみて、どうしてクレサガのモチベが消滅したのかが整理できた気がする。
自分にとって、ゲームで最も大切な要素はシナリオなので、そこに力を入れているゲームをプレイするべき。
少なくとも、こんなネチネチとした文章を書く人間にはクレサガが合わないんだと思う笑
クレサガにはクレサガの良さがあるので、それぞれ棲み分けが大切っていうことなのかな。

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