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ジュウ・ショのサブカルマンガマガジン

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マンガについてサブカルチャー的な視点から紹介・解説。 学術書とか解説本みたいに小難しくなく、 極めてやさしく、おもしろく、深ーく書きまーす。
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#文学

記事が出ました!1970年代のマンガについてです

主婦と生活社さまのメディア「fumufumu news」にて記事が出ました〜。1970年代のマンガの変遷について書いています。 おもしろいんですよね。1970年代のマンガは。男性マンガ史ではジャンプとチャンピオンが出てきて「マガジン・サンデー・キング・ジャンプ・チャンピオン」の五代誌が揃います。 チャンピオンは創刊当初から強いんですよ。メンツエグくないか。手塚治虫、さいとう・たかを、永井豪、赤塚不二夫、ジョージ秋山、梶原一騎……いやもうこんなん絶対買うだろ。 ただジャン

一所懸命に鼻をほじる自分に嫌気がさしたので定期投稿を再開します

「最終更新148日前」 なんとなく眺めていたスマホに、そんなあまりに衝撃的な文面が現れ、思わず鼻をほじる指が深層部で止まりました。 「そんなに長くマガジンを更新していなかったのか」と冷や汗が噴き出したんです。シーブリーズのCMくらい汗出たんです。そりゃもうツツーじゃなくてドバドバと。指は鼻腔です。冷や汗が出過ぎて、鼻奥の変なスイッチ押したかと思った。 作るより前に私は熱心に鼻くそをほじっていた え、148日……? いやいやネタが完全に死んだわけじゃない。おかげさまでい

祖父江慎のブックデザイン|「誰もやってないからおもしろい」という話

数年前、祖父江慎さん(以下、僭越ながら敬称略)にお会いした。彼が代表を務めるコズフィッシュが関わるお仕事に、ホント「カスる」くらい参加させていただいた。それ以前からもちろん大ファンだったので、実際に目の前にすると興奮したものだ。 祖父江慎さんは、ブックデザイナーである。「装丁画家」ではなく、ブックデザイナーだ。ではブッデザインとはなんぞや、というと「本そのものをデザインする仕事」です。表紙はもちろん、中の紙質、印刷の色、フォント、行間の幅、ノンブル、スピンに至るまでをデザイ

「私を構成する5つのマンガ」を超いまさらやってみる

「いや、いまさらやな!」と思うだろう。そうです。いまさらやりますこのハッシュタグ。「#私を構成する5つのマンガ」が流行ったのが2020年の4月。約7カ月遅れて流行りに乗ります。もうほぼ波ないです。凪です。 だって「構成する」って! 緊張するじゃない!「私の好きな」じゃウケないのは分かる。でも構成するって、もう人間性が決まるみたいな言葉で怖いじゃないか。もうなんか、その人の生き方とか考え方が決まるじゃないですかマンガの趣味って。でも今年は毎日更新を決めたので、これはもう、私の

【鳥獣戯画展も!】鳥獣戯画の解説文!作者不詳・日本初の漫画が意味することとは?

漫画とは日本の重要なカルチャーであり、私のような日陰で生きる民族としては、特に生活に深く関わってくるクリエイティブの1つだ。 毎週のように漫画を読んで爆笑し、漫画を読んで号泣する。漫画によって誰かとつながって、漫画について話しながら生きてゆく。我々はもはや漫画を単なるエンタメとは見ていない。漫画がない世界なんて考えられない。息を吸って吐くようにページをめくって絵とセリフを味わいたい。 そんな、つい人を熱くさせる漫画の世界だが、皆さんは日本で初めて描かれた漫画をご存知だろう

【自己紹介】私がnoteでやっていること・やらないと決めていること

突然ですが、フォロワーさんからこんなメールが届きました。(送信先は伏せますが、ご本人さまにちゃんと了承をいただいてます〜!) 月に数件ほど、法人だけじゃなくて個人の方からもメールとかTwitterのDMとかをいただけるのですが、正直めちゃんこ嬉しいです。はしゃいでます。勝手に友だちと思ってます。懇切丁寧にお返事させていただきますので、お気軽にどしどしください。 話を戻そう。私「カルチャーを知ると、もっと作品がおもしろくなる」をコンセプトに記事を書いとりますが、そもそも「こ

カルチャーとは?メイン・ハイ・サブ・カウンターの4つの意味を事例で紹介

さてさて、私は「サブカルマガジン」と銘打って、マンガ・アニメ・映画・音楽・映画・美術などなどについて日々記事を更新しています。 ただ「そもそもカルチャーってなに?」という前提を書いておかないと、このマガジンがなんのこっちゃ分からない。いやこれホント全力で自省の念が爆発したわけでございます。今年はマジで毎日、記事を更新していく姿勢ですので、ここでバァーンとはじめての方に向けて、カルチャーの概要について大紹介します。 そもそも文化(カルチャー)には4種類あるまず「カルチャー」

今敏のOPUSを解説!”すべてのマンガ好きが喰らう”メタの衝撃

今敏のことが好きすぎてついつい記事にしちゃうんです。ちょっと「もうしつこい」ですよね(鬼の自覚)。すみません好きすぎるので、全作品いくまで語らせてください。 今敏はアニメ監督として「パーフェクト・ブルー」「東京ゴッドファーザーズ」「千年女優」「パプリカ」「妄想代理人」などで知られている。アニメ監督としての遺作は公開出来なかった「夢見る機械」です。「未完の遺作」という中二心をくすぐる言葉。 しかし彼はもともとマンガ家・作画屋さんで、マンガ作品はアニメと同様に寡作。全部で4つ