何故か一歩踏み出せないことに対して
私が大学を卒業し、上京した頃の話だ。私は当時、非常にくだらない理由で合格していた大学院にオンタイムで入学できないことが判明し、毒親である父親の下で脛を齧ることに耐えられず、なんとなく受かった外資系の投資銀行へ入社すべく上京した。脛を齧りたくないと言ったが、インターン時代に稼いだ貯金は電子レンジ、洗濯機、ベッド、その他日用品やスーツで底をつき、親にマンションの敷金礼金、初月の家賃を出してもらった。
理不尽なことだらけの職場だったが、こんなものだろうと予想していたため全ての難は自分の能力不足故だろうと思って働いていた。週末なんてものは存在しなかったので、他業種の友人を見るとなんとなく羨ましかった。そう簡単に隣の芝生が青く見えるほど私はまだまだ青臭かった。
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