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贅沢な慣れ

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「はじめまして島暮らし」を書いてからもう1年2ヶ月経った。

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島での初めてはだいぶ少なくなってきた。
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慣れることは心地よさだ。
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でも、新鮮味に欠けて新しいことに出会ったワクワク感に欠けてしまうと思ってしまう自分がいる。
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慣れて1番よかったのは仕事。
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私は島暮らし2年目で社会人2年目にもなる。
仕事に慣れることと島暮らしは少し別の問題な気がするけど、1年同じ仕事をしてやっと慣れた。
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去年の今頃は毎日わからないこと、初めてのことにぶつかるので緊張しながら仕事に行っていた。
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To Cの仕事なのでお客さんからクレーム言われないかな、、と怯えていた。
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今も思うけど、慣れという名の学びの蓄積のおかげで、対応の手数が初めの頃よりは増えた。
まだまだ先輩達に比べたら見ようとしてる範囲は狭いと実感させられるけど。
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とにかく、自分でハンドルを握れることが増えてきたので仕事をする上では去年より時間が経つのが早いし、ストレスも軽減したと思うのでうれしい。
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一方で、綺麗な景色が当たり前になった。
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タイトル画は通勤後に同僚と一緒にみた夕日。
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地元に帰って大学時代の友人と会ったとき、
「仕事の同僚と夕日みて綺麗って言う時間に出会わないし、一緒に夕日みる関係性の人は中々いない」と私を除いた友人同士で共感していた。
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今の私の島の生活ではショッピングに行く場所もないので、むしろ夕日や海をみてのんびりするしかない。
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綺麗な景色を見ながら話す話はだいたい、
仕事の愚痴か、いつ島から離れるかという話につきる。
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島から出たいと言いながら、「こんな綺麗な景色は地元じゃないよなぁ」と自分達が贅沢な愚痴をこぼしていることには気づいている。
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私は実家の家族との兼ね合いもあって、
ここにいるのは今年度までと心の内に決めている。
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だからこそ来年の今はもうここにいないと思うと、慣れてしまって心踊らない自分が贅沢な人間だと思う。
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でも島を離れて今の生活を振り返るときにはきっと、儚くて美しい時間だったって思うんだろうな。
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