工場の詩③

いつか工場のなかに
小鳥がまよいこんできたことがある
さえずり
羽ばたき
作業上 頭のはるか上で
チチチ(大空は)
コンベヤを流れるオリコンの川のほとりで
チチ(大空は)
うず高く積まれた米や粉の袋のうしろで
チ(大空は)

「死ヌデショウ。水ガナイカラ」
しかし小鳥は夜が明けると 搬入口の先に大空をみつけて飛び去っていった

あれからふたたび小鳥がまよいこむことはなかったが
小鳥のいた日の記憶が
工場に残った

楽しいことをしていきます。ご一緒できたら、ほんとにうれしいです!