それでも続く・・・
「ここはどこ、わたしはだれ?」
気付いたら記憶がなく、お約束のせりふを口にしていた。
さらにもう一つプラスして。
「あなたはだれ?」
コンクリートがどこまでも続いているうす暗い空間。
目の前に見知らぬ女性がいた。表情は分かりづらいが、女性もこっちを見ている。
女性もお決まりのセリフを口にした。
「ここはどこ、わたしはだれ? あなたはだれ?」
さらにもう一つプラスして。
「あなたの服に付いている血はなに?」
服に血が付いていると指摘され、見てみると、上半身から腕に掛けて、たっぷりと血が付いていて、思わず悲鳴に近い声を上げてしまった。
「この血は?」
分からないことだらけだ。
頭がパニックになりそうなのを抑えるのだけで精一杯な状態。
ただ唯一分かっていることは、
「きょうも人生は続いているということ」
目の前の問題に対して向き合わなければならないし、きょうのおこないが明日に繋がり、きょうのこの状況は昨日のおこないから繋がっているのだから。
ひとり~の小さな手~♬なにもできないけど~♬それでもみんなの手と手を合わせれば♬何かできる♪何かできる♪