見出し画像

オノマトペイント〜ソラノアカリ〜2021振り返りその2

みなさんこんにちは。 野元です。 

 オノマトペイント〜ソラノアカリ〜振り返り2 

 前回、カンパニーの始まり、
本読みのことについて書きました。
今日は、立ち稽古が始まってから、
最後、駆け抜けるまでを書いていきたいと思います。

本読みが終わって、立稽古が始まった当初は、 みんなの緊張感がすごくて、とても慎重でした。
初めてだし、右も左もわからないまま、
シーン稽古がゆっくり進んでいきました。
まずは、本人がたくさん読んで、読解してきたこと、
イメージしてきたことを試してみる。

それを見せてもらいました。
みんな、とても大切に拾ってきてくれて、
緊張感の中でも自分なりに役の感情を思い切り演じていました。
そして、初めてやるシーンでは、時間をかけて、

・全体のシーン構成の中でこういう意味があって、役割があること、
・背景を考えてみること、
・このキャラクターとの特徴は?
・他のキャラクターとの違いは?

というのを丁寧に話し合っていくのですが、
一生懸命メモを取って、自分なりの解釈に落としていっていました。 そうやって、持ち帰って、また次回に自分の持ってきたものを思い切り試す。
その繰り返しをしながら、相手役と共有し、積み上げていき、 シーンを演じる自信にも繋がっていきます。

この過程で、みんなの素晴らしいところは、
「自分で考えてみる」「試してみる」
そして
「わからないことを素直に聞く」
ということができるようになってきたことです。

稽古の終わりの時間の方に、
「何か困ったことは?」 という時間を設けるんですが、 稽古が進んでいくうちに、
最年少の6歳の子も、9歳の子も、
最年長の子も、同じように、

「みんなで動く時にここがぶつかっちゃうから解決したい」

などと、全体の場で手をあげて発言できるようになっていったのです。
それぞれのキャラクターや、
コミュニケーションの取り方のタイプがありますが、
一人一人が、少しずつ、それぞれらしく発言ができるようになっていく過程を見守れることは、
非常に感動を覚えると同時に幸せな時間でした。

そして、スタッフ陣も誰もが目を丸くするほど驚いたのは、 ラスト1週間の集中稽古で、とんでもなく伸びたことです。

それまでは、週に1回の稽古で少しずつ進んでいたのですが、 (その間は、作ってもらったオリジナルソングレコーディングや、歌唱の練習も行っています。)

最後の一週間で、
連日に近い形で稽古できる時間が増え、
全員で集中してグッと向かう先がハッキリ定まっていき、 そして舞台上で放たれるエネルギーが何倍にも膨れ上がっていって、劇場でお客さんの前で行う完成形に近づいていくことができたのです。

その過程を経て、劇場に入ったら、やはりもっと覚醒を起こしました。 ここまでくると、毎日が掛け算のように成長していくので全く目が離せません。

イメージ力も、解放力も、思考力も、協調力も、 全てにおいて成長を見せ、
目一杯楽しんで、
目一杯お客様に共有することができるようになりました。

ゴールに辿り着くまでには、 苦しいこともたくさんあったはずです。
いきたいレベルに到達できなかったり、
自分の壁をなかなか越えられずに、毎日誰かが悔し泣きをしていたり。 それらを一つずつ越えながら進み、 千秋楽を終えた彼らの涙は、 とても美しいもので、関わるスタッフや保護者の皆様を改めて幸せにしてくれたと思います。

公演から2週間が経とうとしていますが、 まだ熱が残っているのも、走り切った力強さの証。

改めて、
「みんな、よくがんばりました!とっても素晴らしかったぞ!」

とここで伝えたい。


様々な力を貸してくださった スタッフの皆様、
本当にありがとうございました。
支えられ、この作品を進化して彩ってくれたのは、
皆さんの力のおかげです。


そして、保護者の皆様
舞台をやり切るには、保護者の皆様の支えが欠かせません。 本当に気力も体力的にも大変な中だったと思いますが、 最後まで、ご苦労様でした。
最後までどっしりと見届けてくれて、本当にありがとうございました。


僕にできることは、場を共有していく中で
・自分と周りを大切にできること
・「当たり前」に感謝して、1回の大切さを知ること
・どんな準備を心がけることができるのか考えられるようになること

これらを、個人が、そしてチームができるようになっていくために、 少しずつ環境を整えてあげることです。
声をかけ、関わっていくことです。

それを見事に自分たちでものにしてきた出演者のみんなに、改めて拍手を送りつつ、
僕自身も、 この場を作り続けていきたいと決意を込めて。


配信公演は
本日11月14日23時59分までとなっておりますので、 是非最後にご覧ください✨✨✨
https://www.stage-channel.com/onomatopaint-ticket

ここから先は

0字

週に2回前後の更新をしていく予定です。 記事の単発の販売も予定していますが、 2本以上読まれる方は、購読がおすすめです。 映画や舞台、参考になる本の紹介までしていきます。

演技が上手くなるためのコツや取り組み方の工夫を、マガジンで提供していきます。 野元先生がレッスンで教えている事や、 レッスンでは教えられな…

演技が上手くなるためのコツや取り組み方の工夫を、マガジンで提供していきます。 野元先生がレッスンで教えている事や、 レッスンでは教えられな…

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?