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オーディションで印象に残るには?

皆さんこんにちは。
今日は、気にする人も多い
オーディションについて書きたいと思います。

僕自身も、
オーディションの審査が決定される場面を客観的に見ている時
自分が審査に加わる時、
自分が全て選考する時、

など、オーディションに際して様々な関わり方をさせていただいているので、
その視点から、少しでも役に立つお話しになればと思います。

■オーディションは、何を見られている?

もちろん、そのオーディションごとに変化するものです。
それは、観る人によって好みが変わるからです。
これ、とても大事なことなので覚えてきましょう。

その中で、観ている人たちは、何を見ていると思いますか?

素材

です。

大きいイメージで見ると、
・ 顔の輪郭
・パーツイメージ
・全身の雰囲気
・骨格
など。

その人の持っている素材が、
キャラに当てはまるか
または違うインスピレーションをはたらかせる場合もあります。

ということは、受ける側にとって何が大事になるか。


「本人が本人らしく居てくれること」です。


本人が
どんなキャラクター性で、
どんな発想やイメージの持ち方をする人で、
どんなコミュニケーションの取り方をするのか、
どんな姿勢なのか

などなど…
本人の素材を素直に知りたいし、見つけたいと思っています。

■会場に行く前に大事な事とは?

今から書くのは、かなり当たり前のことです。
しかし、その当たり前のことができていない人が圧倒的に多いのが現実です。

それは、

「事前に勉強している」ことです。

・監督や演出家のこと、他作品について
・原作があればしっかり調べる
・毎年行われるオーディションだったり、キャラが分かっていれば、その作品のことを調べているか

これをしないまま会場まで来る人が意外に多いのですね。
これ、逆の立場で考えれば簡単にわかることですよね。

大事な作品で、キャストを探している人からしたら、
・「特に知らないけど有名になりたいし仕事がしたいから来た」人
・「この作品が好きで、どうしても出たくてチャンスを待っていた、この機にぜひ参加したい」人だと
どっちの人と一緒にやりたいと思いますか?

当然、知っていたり、関心が高い人の方が素敵ですよね。
実際にオーディションでどちらか悩んで一人にしないといけないときの決め手は
それだったりすることも多いです。

調べてくる人も、
Wikipediaで最低限の表面上を拾ってくる人がたくさんいます。
印象に残ろうとするならば、
誰でもできるだろうところからもう一歩踏み込んだとこまで調べていると、
その人数は少なくなりますから、
面白い存在、印象に残る存在になれるかもしれません。

オーディション自体、大勢の中から少数に絞られるのですから、
いかにやってる人が少ないだろうという工夫が出来ることと、
作品への真摯さは印象に残りやすいものです。

こう言うと、当たり前だと思えると思いますが、
出来ている人が少ないからこそ、当たり前のことをしっかりやれている人というのは印象に残るのですね。



■会場に入って大事な事

会場に入ってきて、上手く結果を残せなかった、という人は多いでしょう。
自分らしい結果を残せないと、印象に残ることは難しいですから、なおさらプレッシャーにもなりますよね。

そして固まってやり切れずに終わってしまう…
これも良く起こることだと思います。

これの原因の一つは

「アップをしていない」

です。
行って、そのまま体が固まった状態でやって終わってしまっている事はありませんか?
それがパフォーマンスを出し切れない大きな原因の一つです。

ダンスのオーディションの際、
皆さんきっとアップをすると思います。
でも演技の時だけ、何もせずにそのまま入る人も多いのではないでしょうか?
ダンスやスポーツのパフォーマンスに置き換えて考えて見れば、少し理解しやすくもなると思います。

ここで言う「アップ」というのは、
体を激しく動かすことだけを指しているわけではありません。
これからやるシーンに対しての準備であり、
自分のペースで入れるようにするためにどう整えるのか、ということです。
自分の体をリラックスしている状態に持って行くルーティンや、
落ち着かせるための呼吸の流れを作ったり、
大きい声を出して温めたり、

いろいろな方法がありますが、
自分にとってのいい流れを作ることが大事なのです。

僕は良く紹介することがあるのですが、
ある作品で1つの激戦の役を選考している時に、
たくさんの方が緊張しながらあまり発揮しきれずに真剣にきちんと受けていった中
その中で決まった人は、

道に迷って大遅刻した人

でした。
焦ってきてそのままやった分、無駄な力みもなく、エネルギーも強くただ夢中にやれていたので、一番自分の持っているものを出せた結果でした。
一例にすぎませんし、たまたまハマった部分もあると思いますが、空気に押されずに自分らしく居れたことは確かです。そしてそこに惹かれたのです。

僕はよく演技の準備に対して「どんなスタートを切れるか」とアドバイスをします。
スタートラインを上手く作れると、ブレないので、勇気も持ちやすく、思い切りいきやすくなってくるのです。そうすると自分らしさも上手く伝わりやすくなってくるからです。
思い切り走りだせるために、どのようなスタートまでの準備をするか、が肝心になってきます。


■自己紹介はとても大切

自己紹介は、初めて会う人に自分がどんな人なのかを簡潔に最大限表すことができる方法です。第一印象にもなるので、とても大きな割合で興味を持たれるか左右します。
しかし、自己紹介も苦手な人が非常に多いのです。
自分について考えてみましょう。
あなたは自己紹介が得意ですか?

これ、得意だと答える人はほとんどいません。(特に大人)
なぜか?

練習していないから
です。

普段から伝わるように工夫して考えて、それをまとめるクセが付いていないからです。

子どもは結構自己紹介がうまい子が多いです。
なぜか?
練習している子が多いからです。
だから、自分の夢や思い、特技などを自信もって話せるのです。
自信もって話せない子は、
自己紹介の場面でしか話していないからです。
演技も練習して上手くなるように、自己紹介も伝えたいことをまとめる練習していれば上手くなります。

自己紹介についても、細かい練習の仕方は、
またサロンメンバー向けに取り上げていきたいと思います。

自己紹介はほとんどの人が苦手なので、
得意になれば、「印象に残る人」になれる
のです。

また、自己紹介は、ほとんどの場合、演技より先にやりますから、
演技の前に「1回声を出しておけるチャンス!」と思うことが大事です。
これで体が少し柔らかくなったり楽になったりします。
「どんなこと言うべきなんだろう?」
から、
「どんな事伝えられるだろう?」

という前向きな考え方にするだけでだいぶ楽になれると思います。

自分のことは自分が一番知っていて、間違いもないのですから、
勝手に自信を無くす理由が本当はないんだ、ということを知っていて欲しいです。


■アピールが逆効果な人とは?

オーディションでうまくいかない、やり切れない人たちのほとんどが、
「いい評価」をもらうためにやろうとして、
気に入られるための演技をしてしまい、
その結果、より緊張してしまいうまくいかない…
という流れに陥ります。
そうなってくると、本人らしさがどんどん失われていきます。

作り込みすぎちゃったりして、
「解釈違うんですけど…」 と、逆に無駄な嫌われをすることもあります。
本人の本来持っている大きな素質から外れてしまって、小細工になっている場合があります。
一生懸命なのに、勿体なくなってしまうパターンです。
キャラクターイメージにハマった場合、
そのカンパニーと共に、 リハや稽古で一緒に寄せていく事になりますから、
その前に自分で解釈しすぎて作り上げすぎる必要も無いんですね。


■なぜ落ちる?

これは簡単です。
態度が根本的に悪いとか、明らかに何しに来ているのかわからないとかを除くと、

イメージが違っただけ。

でう。落ちた本人が悪いわけでは決してありません。
ダメだったから選ばれなかったわけではないということを知っておいて欲しいです。
冒頭でも書きましたが、
好みもあれば、必要なイメージがあるのです。
そこに合致した人が選ばれる。
そう考えておくとよいと思います。

オーディションを通る数の方が圧倒的に少ないのですから、
落ちる方が当然なんです。
でも、悔しかったり、落ち続けているのを悲しむ気持ちもとっても良くわかります。
その気持ちも大切です。
でも、その気持ちを次へのパワーに変えられるように、
自分がダメだったのではないということを知って欲しいと思います。
「何がダメだったか」
というより、
「もっと上手くなろう、これもできるようになるんだ」
という前向きなエネルギーの持って行き方にしてほしいと思います。
それが出来ている人たちは、
いざ自分のイメージに当てはまる時のチャンスに、いい結果を残せるようになってくるはずです。


■一番大事なことは?

「今、一番大事なことはなんだろう?」

これを常に考えるクセが付けられるといいです。
一番大事なことについて、
「自分がどう感じたのか」
を素直に表せることです。

素直にイメージをすること。
イメージしたことを大事にできること。
大事にできたイメージを素直にアウトプット(言葉にしたり、動きにしたり)できること

「人の評価」を取りにいかないで、
これらを素直に出せること、
後はイメージや好みに任せる、というつもりで行くと、
パフォーマンスも無駄な力みが取れやすくなってきますし、本来の力が発揮しやすくなってきます。
本来のこと以上のことをしようとするから、焦ったり固まったりするだけです。
常に、いいイメージを持ち続けることを続ければ、そのイメージの方に向かいます。


■まとめ

自分の素材を正しく届ける。

1 、しっかり勉強してきた上で
2 、自分らしく届ける。

分からなくなりそうな時は、 『落ちたとしても後悔しない臨み方』 に目を向けて欲しいです。


今回はオーディションについての
幾つかの項目に触れてみました。
また細かい対処法や、トレーニング、練習の仕方についても触れていきたいと思います。


サークル・マガジンでは、細かい情報を定期配信&質問も受け付けています。

野元準也 webコミュニティ『自信を育てる演技力』
https://note.com/junya1nomoto/circle


下記では、オンラインレッスンをやっています。(初回無料)
https://mosh.jp/junyanomoto/home



それでは、また✨

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週に2回前後の更新をしていく予定です。 記事の単発の販売も予定していますが、 2本以上読まれる方は、購読がおすすめです。 映画や舞台、参考になる本の紹介までしていきます。

演技が上手くなるためのコツや取り組み方の工夫を、マガジンで提供していきます。 野元先生がレッスンで教えている事や、 レッスンでは教えられな…

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