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ヘルスランドはヘルシーか?

(原文 2022年07月04日)

スーパー銭湯、温泉、スイミングプール所謂ヘルスランドで次亜塩素酸剤を1㎥あたり0.4g~1g投入する事が国によって義務化されている。スタッフが水やお湯を試験管に入れて難しい顔をしてチェックしているのが其れである。レジオネラ菌や大腸菌が大量発生する危険を抑える為に投入されている。次亜塩素酸剤が気化して塩素ガスが発生して吸い込むと目、皮膚,気道に対する腐食性があるので最悪の場合は肺気腫を起こすこともあるらしい。

僕はコロナ禍で足が遠のいていたスイミングクラブ通いを復活して週3回以上通っている。
以前より何故か少し身体がべたつくので、僕は次亜塩素酸剤のせいかなあと考えていたのだが、2017年以前は1㎥あたり0.2g以上が義務付けられていたのだが、5年ほど前にスパでレジオネラ菌を原因とする死亡事故が起こり、国が神経質になり、安全を考えて投入を倍以上にする様に指導しているので違和感が増したに違いない。この制度変更を知った後スイミングクラブ通いの日数もへらし次亜塩素酸剤の弊害を除去するために皮膚がデリケートな僕はスイミングのあと必ずシャワーして次亜塩素剤を全て洗い流している。

さて同じ様な事態は日本中の全てのスーパー銭湯や温泉でも発生しているに違いない。
過度な次亜塩素剤の投入はレジオネラ菌や大腸菌の繁殖は抑える事ができるが、長期間、次亜塩素酸剤漬けの環境にいると皮膚炎や呼吸器障害、免疫不全を併発するリスクが増加する事を忘れてはならない。某有名選手が免疫不全を起こしたのもこれが原因かもしれない。

以前バーデンバーデンのスパ施設を研究していた時に、ドイツでは過度な次亜塩素酸剤投入は呼吸器や皮膚や免疫力に弊害があるのでオゾン消毒に全て切り替えていると説明を受けた。オゾン発生器は別途設備投資が必要だし、施設利用者の上限を決めて運営する必要があるが、適正なオゾン濃度を維持できれば次亜塩素酸剤投入より安全だという事であった。

さて、僕が経営しているレストランが入っているテナントビルの掃除のおねえさんが、某有名スーパー銭湯でも掃除をしているのだが、恐ろしい量の次亜塩素酸剤を投入しているという事で驚いた。お客様が多いとレジオネラ菌や大腸菌繁殖リスクが増えるから次亜塩素酸製剤を大量投入という事になるのだろう。一部有名回転すしチェーンでは納入業者に全ての魚を次亜塩素酸剤に漬けて搬入する事を義務つけていると聞く。消毒剤で滅菌した魚を提供する方が目先の食中毒リスクを抑える事が出来るからだ。

経営者の姿勢にもよるが、目先の病原菌リスクを完全に抑え来場者を増やし利益をあげるために次亜塩素酸剤を大量投入する施設を利用するか、病原菌リスクを適正に抑え、将来的に病気を誘発する次亜塩素酸剤を最低限の量に抑える施設を利用するかは、重要な選択だ。

僕は勿論後者を選び、その上で自己防衛をする。健康になる為、リフレッシュする為に行くヘルスランドも回転ずしも経営者の姿勢と利用者の心構えでヘルシーかヘルシーでないかに分かれる事を心しておきたいものだ。国の指導も過度な場合は弊害が起こるという事だ。

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