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わかりやすいと思わせる「ひらく」漢字100個

概要

1つ1つの文章がわかりやすくなれば、文書もわかりやすくなります。

「国語の成績が良くなかった自分にわかりやすい文書は書けない」

そう決めつけてしまうのは早計です。わかりやすい文章を作るのに必要なのは、国語の成績ではなく、伝えたいことを簡単な言葉で表現する力です。難しい表現を多用するのではなく、誰にでも読み解ける文章を書く力が求められます。

漢字率を下げると読みやすくなる

選挙の時期になると街中に選挙ポスターが貼りだされます。候補者の名前には、本来の氏名をひらがなに置き換えているものが多いですよね。「吉澤 準特」と「吉ざわ じゅんとく」を比べてみれば、ひらがなを用いた後者の方が読みやすいと感じられます。

出版・広告業界では「あえて漢字で書かない」工夫が広く実践されていますが、それ以外の業界では意識されていないのが現状です。

「次の会議では方針を纏める為、既に御配りした資料を予め読み込み、木曜迄に意見を提出下さい。」

このような文章ばかりのWord文書をあなたは読む気になるでしょうか。漢字とひらがなのバランスを欠いた文章は読み手の意欲を削ぎます。以下のように適度にひらがなに置き換えた方が読んでもらいやすくなります。

「次の会議では方針をまとめるため、すでにお配りした資料をあらかじめ読みこみ、木曜までに意見を提出ください。」

漢字をひらく

ひらいた方がわかりやすい漢字は最初から決まっています。そのルールさえ知っていれば、読みやすい文書をはじめから書くことができます。

形式名詞とは、別の言葉を補助するために用いられる名詞です。「終わったときに一報を入れること」という文なら、「とき」と「こと」が形式名詞にあたります。

副詞とは、名詞以外の語を修飾するものだと捉えてください。「しばらく見ていない」「たいへん難しい」「なぜだろうか」など、状態/程度/決まり文句(呼応)を表す副詞があります。

接続詞とは、前後の文をつなぐ言葉です。「しかし」「よって」「ついに」「したがって」など、学校教育でほとんどの接続詞が登場し、古典文学では漢字表記された接続詞をよく見かけます。

補助用言とは、補助動詞と補助形容詞を含みます。「滑りやすいので足元にご注意ください」の「やすい」は補助形容詞、「ください」は補助動詞です。メインにくる動詞とセットで用います。

複合動詞とは、1つ目の動詞を助ける2つ目の動詞です。「敷地を走りまわる」の「まわる」は複合動詞です。補助用言と同じように、メインにくる動詞とセットで用います。

これらの言葉は読みやすさの点から漢字にひらきます。ビジネスの現場でよく登場する「ひらく」漢字はこの記事の一番最後にパワーポイントのスライドでまとめました。スライド内の朱文字の言葉は漢字で書きますが、漢字比率が高くなるようであれば、ひらがなにします。一般的には30%、ビジネス文書なら40%以下の漢字比率を目指します。

ちなみにこの記事は漢字使用率が40%以下に収まっています。

参考書籍

この内容は以下の書籍から抜粋しました。わかりやすい文章・資料の作り方を知りたい方はぜひご参照ください。

ファイルのダウンロード

漢字をひらく言葉を100個にまとめました。Twitterでは前半の45個をスライドにまとめたスライド図を公開しています。

わかりやすいと思わせる「ひらく」漢字100個(のうち前半45個)の図

この記事では残りの55個も含めた全バージョンをパワーポイント形式のファイルでダウンロードできます。

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