好きな漫画家さんと仕事でご一緒できた話
とある日の、1時間後に大事なピッチが控える11:30。こんなツイートを見つけてしまった。
『言葉の獣』という漫画で知った推しの漫画家『鯨庭』さんが、動物チャリティーグッズの絵を描きたがっている…だと!?
ちょうど『neco-note shop』の準備を進めていたこともあり「これは声をかけるしかない」と直感で感じた僕は、1300文字程度のラブレターを一気に書き上げました。ファンであること、neco-noteのこと、動物の生と死について考えたこと。思いのままをぶつけた甲斐があって、翌日にご快諾の連絡をいただきました。幸。
保護猫たちの魅力をありのまま伝えたい
なにも、ファンだからって理由だけでお声掛けしたわけではない。鯨庭さんは、とにかく絵がいい。写実的でありながら、どこか神秘さを帯びているんです。いまにも動き出しそうな繊細なタッチが、いろんな経緯を抱えて生きているneco-noteの猫たちにぴったりだとわかりました。
そんな期待を悠々と超えてしまう鯨庭さんに頼んで、本当によかった。
モデルとなる猫を選ぶ
鯨庭さんに書いてもらいたい猫は誰だろう?
鯨庭さんの雰囲気を最大限活かすには、誰でもいいわけでじゃありません。最終的な決め手は「タッチの繊細さ」「そのコからでるエネルギー」「猫らしい丸みあるフォルム」の3つでした。
ふわふわ毛並みの「ショコラ」。全盲なやんちゃボーイ「バズ」。王道アイドルの「ビビ」。
あがってきたラフを、「勝った!」と思いましたね。完全に狙い通り、3匹の特徴を捉えて鯨庭さんのタッチに落とし込まれていました。
こだわったラフ案戻し
鯨庭さんに猫たちの情報(写真やインタビュー記事など)をお渡しして絵に起こしてもらうんですが、それだけでは細かい部分が伝わりきらないので何度か出し戻しをしながら、(僭越ながら)一緒に仕上げていきます。
「このコの尻尾はこうで〜」「目元がもうちょっと〜」とか言いながら、憧れの漫画家さんの制作に関われることが、ちょっとした自分へのご褒美のような感じもして、ひたすらに楽しかったです。
タッチを生かしたグッズ製作
出来上がったイラストがこちら。
ほんとにできてしまった…。というのが最初に見た時の感想でした。そしてじっくり見てみると、線の細かさや色の重ね方、猫という造形への理解が強く伝わってきて、涙が出そうになりました。
この絵をグッズにするという大きなミッションも残っています。グッズがSUZURIさんを使っているので、向こうの仕様に合わせて入稿データをつくったり、毛の一本一本まで書き込んでくれた鯨庭さんへの敬意を込めてトリミングしたり。
振り返れば結構大変な作業でしたが、気にならないくらい夢中になってたんだと思います。好きなことを仕事にするんじゃなくて、仕事を好きになれるか?楽しめるか?ってことなんだと思うんですよね。
黛純太という自然人の夢がひとつ叶った今回のお話。鯨庭さんをはじめ、ご協力いただいたみなさん本当にありがとうございました。
「猫のために」という想いは多くの方が持っているので、その気持ちと社会を繋いでいく役目をこれからも楽しんでいきます。
みんなでつくったグッズはこちらからご覧いただけます!
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