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AIBECK『THE BEST』全曲レビュー

AIBECKのベストアルバム『THE BEST』の個人的なアルバム全曲解説です。

DISC.1
M1. SE(宇宙海賊ver.)
→ツーステも踏めるを意識した作りのSE. こうしてイヤホンで聞いてみると、まるで映画館に入って映画を観始める時の高揚感があるなと。

M2. STAY GOLD
→現体制AIBECKの象徴的な‥Deep PurpleのBURNなどを彷彿させるスピード感溢れるハードロック曲。中間部のギターソロはロックの歴史全体でみても秀逸なギターソロ。
CD盤だと、後半にフロアの掛け声的な部分が追加。
新メンバーオーディションの最中に突如起きたコロナの完全自粛期間。ライブもエンターテイメントもなにもかもが止まった時。ミヤタプロデューサーのショールームでコノ曲のインストが流れた。曲を聞いただけで『コレだ!』ってわかる名曲だった。ミヤタさんが歌ったVer.が配信され、すぐさま振付のaya先生が書道の文字のような文体で歌詞を書きツイートしてくれた。世界中のエンタメが止まった中。AIBECKだけは止まらなかった。
『コノ曲を、新しいAIBECKで完成させたい』‥コレがアノ自粛期間の唯一の希望だった。
コノ曲を当時の候補生やメンバーたちが自分のやり方で歌ったりして、自分のチカラを提示した。ソノ中で大神のん‥当時はのんきちだったのんちゃんはまさにハマり役。『私が絶対にAIBECKだ!』という歌唱を見せ、見事にそのポジションを勝ち取った。のんちゃんだけでなく、それぞれのメンバーのそれぞれの一番キツかったコノ時期の思い出が、イントロを聞いただけでよぎってくる‥AIBECKは名曲だらけだけど、コノ曲への思い入れだけはちょっと格別なモノがある。

M3. PERFECT VISION
AIBECKが現体制になり、コロナ禍のワンマンツアーということで、関東地方だけで行われた関東ツアーのラストに発表された現体制では二番目に位置する新曲。STAY GOLDとの違いは、現体制で、誰がナニを出来るか、得意か、を把握してから作られた楽曲ということもあり、メンバーそれぞれの見せ場がある曲になった。てんちゃん(となりのアイル)の指パッチン、姫野の低音の響きの良さを活かした落ちサビなど、新しい魅力に満ちた楽曲になった。

M4. ShowCase
前体制で未完だった楽曲でコノ曲も、新体制での音源化を待望されていた楽曲。2番の頭のひなたゆかの歌唱の安定感とクオリティはさすが。落ちサビのさやのさんの強い意志と柔らかな歌から、せーのさんのハイトーンでの歌へのリレーが聞き所。
CD盤だと音のメリハリがより顕著に。『オッオーオッオー』の部分も前面に押し出す感じに。

M5. ITO
3曲分の楽曲を一曲に詰め込んだミヤタプロデューサーいわく“最高傑作” 個人的なハイライトは塩藤さやのの『どうして私を苦しめるの』の声質やトーン。本当に過去に色々な逆境を乗り越えてココまできた人ならではの想いがこのフレーズの中に息づいている。大会場で“Woh〜Woh”のパートを大観衆で歌い上げたい。

M6. 愛恋色
『君空色』の後継曲という話で聞いていたのでバラードかと思っていたら、想像していたモノとだいぶ違って驚かされた楽曲。となりのアイル、メイン曲。でありつつ、随所に散らばるせーのさんのハイトーンボイスが映える曲。

M7. OLEOLEO
ZEPP HANEDAのワンマンに向けて作られたスタジアムクラスのライブを意識したシンガロング出来る楽曲。スケールが大きな楽曲なだけに、姫野の歌が活きる。ライブver.の冒頭が長いver.の音源も聞いてみたい。

M8. WANTED
ワンピースを意識したアニメの主題歌にもなりそうな楽曲。いきなり発表されて驚かされた記憶。ライブでは大旗を振る舞うパフォーマンスで視線を奪う。
ライブ中の輪舞曲で舞い踊るひなたゆかの美しさは特筆物。黒衣装でのさやのさんの(女性のたくましさ、強さを象徴したような)右腕の力強さが冴え渡る。

M9. Hi-Ho
現在の最新曲で、今のAIBECKを1番現したスピード感溢れる楽曲。
とにかく大神のん映えが半端ない。まるでコノ曲の為に出来たかのような衣装とのマッチ具合が実にイイ。
せーのさんのハイトーンボイスも換えが効かないオリジナリティーがある。

M10. Wake Up
ライブでやる頻度が中頻度くらいだけど、やると必ず盛り上がるもっとやってほしい沸き曲。てんちゃんがいいアクセントになっている。『閉じ込めた私の宝箱には〜』あたりのひなたゆかの歌声の響きやトーン、心地よさがとてもいい。

M11. Anthem
まさに神曲の名に相応しいAIBECKを代表する楽曲。
個人的にも、コノ曲に惹かれてAIBECKというグループを好きになった始まりの曲。初めて聞いた時から、スタジアムクラスの大会場で『Wowow』をシンガロングする姿が脳裏に浮かんだ。
とにかくスケールが大きい強力なロックバラード。

M12. STEPPER
AIBECKの沸き曲のエッセンスを全部詰め込んだかのような楽曲。ライブだと恐ろしくスタミナを使わされる振付やコールが満載。ライブだとてんちゃんのラップコーナーの裏でのひなたゆかの足技が滅茶苦茶スゴい。あまり気にしてる人はいないけど、アソコの足技が個人的には大好物。CD盤は『生誕祭』CDにも入っているエンディングが長いver.で収録。

DISC.2
M1. SE.(Horizon)
今、聞くと『懐かしいなぁ』と当時を彷彿させられるSE. 赤衣装で登場してくる姿を思い起こさせられる。

M2. OSE!
いまだにAIBECKと言えばコノ曲!という根強いファンがいる初期の代表曲。わかりやすい振りだから、海外とかでもウケそう。
ひなたゆかがグーパンチしながら宙を舞うシーンが好き。わっしょいジャンプからの跳ねとか、せーのさんもさすがな所を見せてくれる。

M3. CHEKILLER
AIBECKと言ったらコノ曲!と、多分最大の知名度のある楽曲。対バンするアイドルさんからも『CHEKILLER聞けたぁ!』と喜ぶ声を何回も聞いている。わかりやすさ、巻き込みやすさ、遊び心たっぷりな振付で大人気。

M4. LAKE MAD GO
以前のver.では歌詞もあいまってバラード的な意味合いが強い楽曲だったが、現体制ではまるでミュージカルを観ているかのような振付が特徴になり、印象が全然変わった楽曲。まさに『ココは任せろ』と言わんばかりの得意分野なひなたゆかのダンスが前面にフューチャーされている。

M5. 君空色
バラードの名手ひなたゆかの歌唱が映える切ないバラード。
落ちサビは声のトーン、表情、雰囲気と特筆物。
腕の振り下ろしの振付でのさやのさんの表現力も素晴らしい。
4、5、6とひなたゆかの代表曲のような曲が続くが、よくぞココまで自分の色に塗り替えられたよなぁと感じる。

M6. HELLO
現体制になって1番飛躍した曲。
ライブで1番盛り上がる曲かもしれない。フロア側が色々遊べる余地があり、まさに“お祭り集団”AIBECKを現している。ひなたゆかの『えびばでぃ』はインストアイベントだとマイクを通してなくても音量を控えないといけないという異常事態だ(笑)歌舞伎のようなポーズで前に来る時のせーのさんの足の上がり具合は凄い。。よくバランスを崩さないなぁといつも感心。

M7. NEXT STEP
ツーステを象徴するような楽曲。イントロが流れただけでジャンプするファンも多数。実は歌詞が滅茶苦茶いい。ツーステといえば、さやのさんのイメージだけど、姫野のツーステも長い腕が大きな鳥が翼を広げたようでとても美しく、オリジナリティがある。全然踏めなかった時代からしたら、ソノ進化と努力の跡には脱帽。

M8. Super Nova
今回のベスト盤で、曲と曲のつなぎで1番気持ちいい繋ぎで始まった曲。このベスト盤では1番POPな楽曲。キメののんちゃんパートがカッコイイ。
(コロナの自粛も明けそうな今日このごろ。スパノバのサークルピットも解禁されるのか)

M9. FLASH BACK
ライブだと激レア曲なんだけど、スピード感あってギターソロもカッコよくて個人的には大好きな曲。姫野の『ヤメた仲間の分も〜』のあたりが色々深い。コノ曲が大好きなてんちゃんの『派手に行こうか!』も髪色あいまってよく映える。

M10. AI Sola
冒頭のホワーンって部分とか、ドラムの音触りとかが配信版とは違って聞こえる。コレもツーステといえばコノ曲って感じの楽曲。
姫野の落ちサビが実にお見事。
AIBECKのAIとSola Sound(『七の夜の恋語り』を歌っていた解散した盟友のグループ)のSola をもじったタイトル表記もいい。

M11. ハレルヤ
ベストアルバムを締めくくる神曲。多分、ライブのセトリのように並べられた感じのトラックリストなのでコノ曲はアンコールで登場のイメージなんだろうなぁと。イントロからして素晴らしい。のんちゃんとてんちゃんのサビのリレーがとてもいい。
最後の〆のポーズでメンバー全員が横並びになり、さやのさんが右腕を掲げるシーンも最高に絵になる。

アルバムを通して聞いて。
どの曲にも、配信で出た時の記憶や当時のライブの記憶なんかも思い出す‥と同時に、各メンバーの歌声の進化‥各々の個性‥長所がどんどん伸びているんだなぁという面も感じさせられた。

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