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【精神分析してみた】天心VS武尊 The Match 2022 インタビューより

みなさんこんにちは。
会社やスポーツの組織を「最高のチーム」にするCOEDASのじゅんです。
外資系ゲーム会社の代表もしています。

本来こんな事は全くしなくていいし、
仕事柄余計な事でしかないんですが
明日の試合が楽しみすぎて
ついうっかり「精神分析」をしてしまいました。
試合が終わってからでは
後付け感が出てしまうので
ひとまず試合前の今日、二人の精神分析をやってしまいたいと思います。

そんなことできるの?

できる、とも、できない、とも言えます。
一番大きな問題は「証明する術がない」事なので
全てここで言う事は想像と言われたらそれまで。
その代わりに「どうやってやっているのか」で
ちょっと説得力を感じてもらいたいと思います。

どうやってやるの?

精神状態を分析、なんてできるのか?
できます。証明できないというさっきの問題を除けば。
心理学はユング・フロイト以降発達の一途を辿っており
例えばCIAの尋問スキルや
探偵、マジシャンなどに使われている心理トリック
など
様々な応用がされています。
Darren Brownが広めたMentalistという存在も
まさに精神分析ができるから成り立つ職業です。


Darren Brownのパフォーマンスはとにかく衝撃です。
興味ある方はNetflixで彼の番組を見てみてください。
人が「精神」とどうかかわり何が起こるのかがわかります。

というわけで、
精神分析に戻りますが、
具体的にどの時のなんていうセリフや行動で
どう思ったかを書きだすと
あと3時間くらいかかってしまい
途中で挫折して明日に間に合わないと思うので、
結論と要約だけします。

何を見ているか?

インタビューにおける、
それぞれの
1)言葉
2)表情
3)しぐさ
4)声の出し方
5)テンポ、間
6)目線

などです。
これで100%当たっている、とは言いませんが
「ある程度確実な事」だけ今日は書きます。

僕は日頃「コーチ」という特殊な仕事をしており
「傾聴」という技術を研ぎ澄ます事で
その人の心の動きを知り、それを活かしてコミュニケーションすることで
その人を助ける仕事をしています。
辛い、苦しいを助ける事もあれば
人生の大事な選択を助ける事もあれば
高い目標へ一緒に向かう事もあります。
いつかこの二人のような世界的アスリートにも
コーチングしてみたい。
現在日本代表クラスのスポーツアスリートは2名コーチングしています
やはりトップアスリートのマインドセットは本当に凄い。

最初に言っておきますが、
ここでの精神分析結果と、試合の結果は
もちろんですが全く関係ありません。
例えば自信がある方が勝つとか
集中力が高い方が勝つとか
そんなシンプルなものではありません。
僕もどちらが勝つかは全くわかりません。
あくまで、インタビューから「精神状態」だけ比較しています。

見たインタビューは2回
試合が決定した12月のインタビューと
本日の試合前日インタビューです。

どちらが自信があるか

ひとまず一番大事なトピックに最初に答えておきます。
これは両選手のファンである僕自身が
めちゃめちゃ驚くほど、
2人の自信には差がありました。

自分の方が強いという自信
12月の会見の時点では、
圧倒的に天心選手の方が高いです。
一方武尊選手は、
「天心選手の方が自分より上」と思っている部分が
かなりある事が記者会見を通じて伝わってきました。
具体的な事を一つだけ言っておくと
「勝つ」「負けない」「決着」などの言葉を口にする
回数、表情、口調などに大きな違いがありました。
超超単純化しますと
武尊選手は「負けるわけにはいかない」マインドセット
天心選手は「勝つに決まっている」マインドセットです。
武尊選手は12月の会見で「絶対に勝つ」という明らかな表現を
実は一度も使っていません。
言い切ることに100%気持ちがついていっていないのがわかります。

一方で

この試合にかける思いの強さ、賭けている物の重要さ

は圧倒的に武尊選手です。
この試合が実現すれば(勝ち負けの前に)
自分は報われる、責任を果たしたことになる
という程の悲壮感がありました。
12月の時点では天心選手は少なくとも
「なくてもいい」くらいの気持ちでいるスタンスでした。
それは武尊選手も感じたようで
後にOne OK Rock Takaさんとの対談で
その印象を明かしています。

天心選手にとっては
「周囲が言う程の必要性やモチベーションを感じていない」
が12月の時点での感覚なのではと。

しかし

本日の会見における天心選手は
「モチベーションを作り切ってきた」と感じました。
逆に言えば「作りにいかないと出なかったモチベーション」
とも言えます。
「そういう運命」「父の日だったから」などという言葉は
一見前向きに見えますが
心の底からやりたいと願っている言葉ではなく
自分を言い聞かせる言葉に近い。

もし僕がコーチングしていたら
「それ、本当に思っている?」と聞き返して表情を注視します。

ただしそれを含めても
本日も「勝つ自信」は天心選手の方が強かったです。
ただし、天心選手は本日1回だけ「負けても」
という趣旨の発言をしました。これは驚きました。
その可能性が頭をよぎるというのは
自信あふれるマインドの中に「不安」がある証拠です。
それが一般予想が「武尊有利」の為なのか
研究をするうちに「強い」と思ったのかはわかりません。

凄い身体。本来の体格に近い天心選手と絞り込んだ武尊選手


本日の武尊選手

この試合にかける思いは、
12月と比べても大きくは変わっていないが
緊張・責任・後が無い感は
ピークを越えていたという印象です。
少し落ち着いたとも言えますし
もはや達観したとも言えます。

12月時点での僕の心配は
12-6月までの間で精神的に追い込み、追い込まれ過ぎて
疲弊し、パフォーマンスに影響が出るのではという事
でしたが、減量の苦しさと別に
試合に関する思いはとても落ち着いていました。

一方天心選手は少し高揚していました
高揚は良い事でもありますが、
別の言い方をすれば少し浮ついている状態。
この後にボクシングが待っている天心選手と
これが終わった後の事は何も考えていない武尊選手の
差とも言えるかもしれません。

現時点のメンタル面の優位性

は圧倒的に天心選手にあります。
試合、競技に集中できるのは天心選手
それ以外の事を背負いまくっているのが武尊選手。
3時間前計量がある事も含めて
ここから本番までも疲弊が続くとなると心配です。
ただし、相手のパフォーマンスが想定を超えた時
脆さが出るとしたら、それは天心選手の方。

逆に言えば武尊選手は
「もう試合中に精神的に下がる」ことはなさそうです。
この試合が人生そのものと捉えている悲壮感は
弱弱しくも、限りなく強くもある。

相手への意識度合い

も圧倒的に差があります。
会見で「ここまで自分を後押ししてくれた存在」
という質問に天心選手を上げるほど
意識しまくり、追いかけてきた武尊選手。
本来キャリアとしては
7年前天心選手が武尊選手を追いかけていましたが
いつの間にか全く逆転しており
今は完全に武尊選手が追いかけている図式。
本日の会見でも
武尊選手に対する言葉、意識が圧倒的に少なかった
天心選手は、武尊選手の存在自体よりも
誰もが望む試合をしてキックボクシングを終える
事に意義を感じている様子。
どこまでも自分がやりたくてやっている試合ではない。

「もう十分考えつくした」事で
達観した武尊選手に対して
「今まさに高揚してきた」天心選手は
フェイスオフで小刻みに動きながらにらみ続けました
武尊選手は一方でほぼ目の照準が相手に当たっていない
既に戦っている相手が天心選手ではなさそう。


自信と高揚の天才 VS 悲壮と達観の努力家

どんな試合になるでしょうね?
これまでの「世紀の一戦」にがっかりし続けた格闘ファンとしては
KOで終わってもらいたいと思いつつ
これを終わった先のそれぞれのメンタルも心配でもあります。
良いメンタルコーチが二人についていると良いのですが。

いずれにせよ
精神と肉体と技術を人生かけて追い詰め続ける
2人の格闘家へのリスペクトがやみません。

明日を楽しみにしましょう。

じゅんでした。


あ~ちなみに、
他のカードの「自信ある方」で言いますと
海人<<<<<野杁正明
原口健飛>>山崎秀晃
山田洸誓<<<<<安保瑠輝也
中村寛>>レオナ・ペタス
YA-MAN<<芦澤竜誠

>の数=自信の差
ウィラサクレック選手はちょっとわかりませんでした。


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