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心が貧しすぎるのか想像力がなさすぎるのか。将棋のA級順位戦でマスク不着用にて反則負け。


将棋のA級順位戦で九段棋士が反則負け。

まさかのマスク不着用にて。

1時間ほど外していたところ一発アウトだという。

Twitterでは夜中のうちに【反則負け】がトレンドに入り、様々な人が「それはないだろ」というコメントを並べている。

個人的にも「それはないだろ」とめちゃくちゃ思っているのだけど、もうホントこれ近年のダメなところの詰め合わせみたいな出来事だなと思って。

きっと1年前2年前だったらこの対応は称賛された。

その時と今と何かが変わった?

実は何も変わっていない。

ワクチンはあるかもしれない。

だけど感染者は増えている。

本質的にはなんら変化していないにも関わらず、どうも「マスクは外そう」みたいな空気感だけがフワッと漂ってきている。

旅行も行ってオッケー、飲み会もオッケー。

大手ファミレスチェーンではバイキングの際につけろと言っていた手袋がいつの間にか消え、大手回転寿司チェーンでは透明のプレートがシレッとなくなっていた。

勘違いしてほしくないのでわざと書くと、僕は当初からコロナとかどうでもいいと思っていたし今も思っているから、マスクをはずそうはとても嬉しい。

一応わざわざ波を立てないよう公共の場ではマスクをしているし、意味ないと思いつつもルールに従っている。

それはマナーやモラルという観点で、自分の価値観とは必ずしも一致しない。

ということで言えば、将棋の反則負けも臨時であるといえルールなわけであり、守らなかったからアウトは筋は通っている。

ただどういう判断基準だったのだろうかと考えると、将棋連盟は「周りの目を気にした」ということなのだと思う。

マスク着用せずに将棋を続け"させた"という管理不足を世間から責められ、将棋界にとって不都合だと読んだ。

けど蓋を開けてみると逆に連盟を叩いている声が多い。

完全な対応の失敗ではあるけど、少し前までなら褒められた話だったはず。

連盟だろうがなんだろうが人間が人間のジャッジをしている以上こういうことはいくらでも起こる。

最近いたるところでおもうのだけどそこに信念がまったく感じられない。

自らの価値観、やるべきことがそれだという強い意志を持ってルールを決めているのではなく【周りの声】をもとに決めるようになっている。

なぜなら今の時代簡単に"叩かれる"から。

なんかあればSNSにボロクソかかれ、グーグルマップに星1をつけられまくり、企業やサービスの価値をいとも簡単に下げられてしまう。

炎上するようなことをしていなくても、炎上してします。

「そんなことで価値が下がるの?」と経営者でない人は思っていると思うけど、マーケティングの観点で言えばSNSやマップの評価は大切で、これから先の時代では特にマップとそのアカウントなどは資産にさえなっていく。

ほんの些細なことで、事実無根の口コミをつけられたこともある。

あれほど悔しくてやるせないことはない。

それがほんの少しの判断ミスでバーっと広まってしまうことはやはり恐るべきことであり、慎重にならざるを得ない。

今の世の中がどういう動向なのか?なんてよくよく調べてみたとしても完全にはわからない。

運営側は難しい判断を常に迫られている。

一方叩く人は気楽なもんで、息をするようにそういうことができる。

だれかが悪意を持ってやっているというより、そこらへんの普通のおっさんとか学生とか主婦とかが何も考えずに自分の主張をぶん投げているだけ。

そこにもやっぱり強い意志はなくて、主義や理論がない。

テレビで流れる情報に左右されるのか、感情に左右されるのか、少し前までは黒だと言っていたものをいとも簡単に白だと言ってしまう。

マスクやコロナに限らずあらゆる場面でそんな瞬間があって、そしてそれが正当化されてるのが誰にとってもものすごく不利益なことだから、もうヤバすぎる社会になっているなと感じる。

ヤバい人が増えたのではなく、それは昔から一定だと思う。

テレビに向かって「こいつは馬鹿だな」と言っていた時代、翌日会社に行って「昨日見た?あいつクズだよね」と言っていた時代からそれを顔を隠して拡声器で騒いでまわれるような時代になったというだけ。

手軽に、無料で、何度でも、誰にでも。

芸能人、企業、店舗なんかは標的になりやすい。

個人でも目立った人は標的になる。

コロナ陽性になって石を投げられネットでさらされおもちゃにされた人を知っているけど、確かに悪いことをしたのかもしれないけどそれ以上のネジ曲がった正義のほうが実は悪であると感じる。

もうただただ【良い子ちゃん】でいるのか、もしくは叩かれる前提でぶっちぎってしまうしかない。

大体は前者を選ぶし僕も個人としても企業としてもそういう考えをもっている。

だからアホかと思いつつマスクをつけ続けている。

大手ファミレスから手袋がなくなったのも、大手回転寿司からプレートがなくなったのも「まだそんなことを客に強いるのか!?」というクレームが増えたか、もしくは増えると予想したから無くしたことがわかる。

たぶんそれは後者。

将棋連盟は今回予想を外した。

仕方がないことのようにも思うけど、反則になった棋士からすると人生を大きく左右するかもしれない出来事だから可哀想としか言いようがない。

けど「ルールなのだから」とひとこと言えばもうそこで議論の余地はないし、そこがなんとも言えない後味の悪さを生み出しているのだろう。

そして将棋連盟の対応を息を吐くように叩いている人がいるけど、それがまたどこかでヒズミを生むのだということには気がついてほしい。

いや、無理かな。

想像力の欠如なのか、ただただ心が貧しいのか、何なのかわからないけどヤベー社会になってるなとこういうことが起こるたびに思う。

これはコロナやマスクの問題ではない。

本質はそこではないが、表面ばかりを見て本質に気がつかない人が大勢いるんだということはコメントを見るとよくわかる。

本質的ではない主張なんて石みたいなもので、投げつけることに悪意がなくても結果はいいものにはならない。

論理的思考ができないことをさらけ出してるようで恥ずかしいことだと思うけど、感情が優先されているとそうでもないのだろうか。

なんかもうみんな猫飼えば?とか思う。

猫が可愛くてフォルダもSNSも猫まみれになるから人のこと叩く暇なんてなくなる。

そんなことより猫ねこネコ。

猫テラピー。

毎日猫を吸ってるけど、猫を吸うと幸せになりますよ。


2014年世界一周の旅を始め世界40カ国で1300人以上カットし帰国。3ヶ月後東京に美容室Up to Youをオープン。本出版、テレビ出演、講師、コンサル、ブログなどやりつつ美容師コミュニティサロカリも運営。超超エリート株式会社の社長。ギャル男ではありませんネクラです。