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悩みは解決ではなく解消する!      ー「言語化の魔力」を読んでー

樺沢紫苑先生の最新刊「言語化の魔力」

言葉にすれば「悩み」は消える、、、会社員をしていると日々、いろいろなストレスに悩まされます。大半が人間関係のトラブルですが、それぞれが、それぞれの価値観や正義に従って生きている以上、それはある意味、必然なのかなと思います。しかし、ストレスを溜め込んでしまうと体と心がもたない、どうすれば少しでもストレスを減らし、樺沢先生のいうようなマイタノ(毎日が楽しい・・・の略)で生きられるのかを知りたい、それがこの本を読んだ目的でした。

結論はズバリ「悩みは解決するな!」

第1章でいきなり「悩みは解決するな」の文言が飛び込んできました。そして、本を読み終えた後、この一文が結果的にこの本の全てではないか、僕はそう確信しました。
最初は、それでも「どういうこと?」と思いました。解決しなくていいの?解決せずにどうやって楽になるというの?と頭の中が混乱しました。しかし、読み始めてすぐに、これまでの自分の考えが180度変わることになりました。
「悩み」とは「問題そのもの」ではなく、「問題に対する自分の捉え方」であるということ、問題となっている原因そのものは、すぐに解決するのは難しいが、問題に対する捉え方はすぐにでも変えることができる・・・ということでした。つまり、言い換えると「悩み」とは「どうしてよいかわからない」状態であり、「何をすべきか」が明確になり、ToDoを決めて行動していくことで、「悩み」が少しづつ解消していく、心が楽になっていくということ、これがこの本の要点だと思いました。
自分たちは、つい、悩みを無くすためには、その問題を解決するしかないと思いがちですが、この「悩み」の再定義こそが僕にとってのパラダイムシフトでした。

「言語化の魔力」に基づく行動宣言

ここからは、本書の中で心に響いた内容を記載していきたいと思います。特に印象に残った10項目について、ToDoリスト形式で表現すると以下のようになります。(これが今後、僕の行動宣言です!)

①「悩み」に対してコントロール感をもつ

「悩み」に対するアプローチとして「コントロール感を持つ」ことが重要だと書かれています。「悩み」とは言い換えるとコントロールできていない状態、つまりやりたくないことを無理やりやらされている状態です。このような場合には、視座を変え、自分なりにコントロールできることを見つけ、主体的に取り組むことで、コントロール感を感じれるようになるかなと思いました。

②「今」にフォーカスする(今を生きる)

過去を悔やんでも変えることは出来ませんが、過去の出来事をどう捉えるかは今でも変えることができます。そして、今、できることは何かを考え、できる事をやっていくことで、過去への後悔よりも未来への希望が上回り、悩みは消えていくものだと思います。

③悩んだ時は、検索で悩みを解消する

以前、仕事で失敗した時、"カバちゃんねる"に頼りました。"仕事" "失敗"で検索した結果、多くの動画が見つかり、その動画を見ることで具体的なアドバイスを知ることができたと共に、同じ悩みを持つ仲間がいることで安心感を得たことを覚えています。

自分の失敗や悩みは、人類初の悩みではなく、きっと過去に同じ失敗や悩みを経験した人がいるはず、その先人の経験や知恵を借りるべきだと思います。そのためには、まずは本や動画などを「検索」するという行動が非常に重要だと思います。

④「スルー力」を高める

世の中には自分とは異なる多くの人がいます。それぞれの価値観、正義の元で生きており、自分と同じ人間は一人として存在しません。当然、わがままな人や感情的になりやすい人、他人を攻撃する人などもいます。そういう人と出会うたびにいちいち落ち込んでいたり、感情を乱していれば、もうキリがありません。「そんな人もいるんだな」と流せるようになりたいと思います。気にしているだけ時間が勿体無いと思います。

⑤悩んだ時は、情報を集める

情報が不足しているとより不安を引き起こしやすいです。逆に情報が集まれば、別の解決方法が見つかるなど、悩みを減らすことができます。視座を変えるためにも、情報が少ない場合には、まずは情報を集める行動を取りたいと思います。

⑥ニュートラルな考え方で行動する

本書からの抜粋になりますが「ニュートラル」な考え方とは、以下のような考え方です。
・感情に振り回されて、一喜一憂しない
・1つの情報に踊らされず、データを集め、先入観や偏見を取り除く
・部分ではなく、全体を見て判断していく
・中立的に判断、行動する
・すぐにあきらめずに、冷静に観察しながら、粘り強く続けていく

ニュートラルな考え方を持ち、その上で物事を「事実」と「感情」を分けて見ることが重要です。

⑦悩みはノートに書き出す

脳疲労している状況では、脳のワーキングメモリが満杯であり、考えが堂々巡りに陥っているため、頭の中だけで結論を導くことは非常に難しいです。そのため、頭の中のことをノートに書き出す(外化)ことが重要で、言語化そのものです。言語化することで、他人とも共有することが出来、しいては共感してもらうことができるようになります。

⑧悩みを人に相談する

相談することは、つまり「他人の視座」を借りることと言えます。一方で上司や主治医、専門家などに相談しない人が多いのが事実のようです。

という僕も、上司が忙しそうにしている時に相談するのに気が引ける時はあります。しかし、本書にも「困っていることを相談するために上司が存在する」と書かれており、それは相談しない理由にならないと思います。

そもそも相談しない、相談しづらいと感じる理由は、相談は「自己開示」であり、勇気が必要だからとのこと。しかし、相談することで一瞬で解決することもあり、相談しないのは時間の無駄。樺沢先生も勇気を持つことが大切だと言われていますが、まったくその通りだと思います。

⑨悩んだ時は行動する

行動すれば「悩み」は消えます。冒頭でも記載しましたが、「悩み」とは「どうしてよいかわからない状態」であり、行動に移すことができれば、悩みは消えていきます。従って、「悩み」を解消するためには、小さな一歩でも構わないので、とにかく行動することが大切なのです。

⑩他人に親切にする

本書の最後には「他者貢献」のことが記載されていました。他者を信頼し、他者に親切にすることで、自分自身の居場所を得る事ができる。人生において最も大切な考え方であり、最も大切な悩みの解消方法であると僕も思います。

最後に(本書を読み終えて)

「言語化の魔力」これまでの樺沢作品の中で、アウトプットの集大成ではないかと思いました。「アウトプット大全」が入り口とするならば、「言語化の魔力」は総決算、そのように感じました。

今後は「言語化の魔力」のノウハウをどんどん実践し、いつか胸を張って「僕には悩みはありません」と答えられるようにがんばりたいと思います。

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