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10 そしてこれからへ

韓国語の勉強

 2014年に初めて韓国語の勉強を始めてから、気づけばまもなく10年近くの歳月が過ぎていた。その間にはあまり勉強できずお休みしてた時期もあったり、頑張りの程度はまちまちであったのだが。それでも結果的にこれだけの期間、韓国語を勉強しているので、そしてまたこうして韓国の俳優さんと一緒にお仕事したりもしているので、植村はさぞかし韓国語が話せるのだろうと思われることもあるのだが…。実は、全然話せない。初級から中級の間あたりを延々とウロウロしている感じだ。

 もともと、勉強すること自体が楽しくて、あくまで趣味としての外国語学習であったから、上達しないこと自体は特に問題ではなかった。韓国語の勉強は楽しいし、韓国にまつわる色々なもの(文化や歴史や様々な関連事項)を知る機会が増え、そこから広がって他の言語やアジア史・世界史などに興味が湧いていった。

 最初は、職場近くの語学教室で勉強を始め、その後は、個人レッスンを受けたり、オンラインの講座などを受けたり、本を読んだり、様々な勉強方法で取り組んでいた。

 転機になったのは、やはり、2023年の一年間、稲川ゆうき先生が行われたオンライン勉強会に参加したことだったと思う。
 韓国の連作短編小説集『フィフティ・ピープル』の原書を読んでみようという勉強会。毎週日曜夜に、1話ずつ、全国から集まった仲間と一緒に一つの本を読んでいった。毎週開催される中には出席できない日も多くあったが、その場合はアーカイブ映像で視聴して、何とか一年間、このスタディについていった。

 参加されてるのは中級・上級の方々が多く、その中で私はまだまだみんなのレベルには到底追いつかない実力しかない。私にとっては、単語の意味を調べるだけで毎週ものすごく予習の時間が必要だったが、初めて韓国語で一冊の本を読み切るということができた。一人では絶対できなかったであろう勉強ができたのは、本当にありがたい経験だった。

 また、この一年間を通じて、たくさんの勉強仲間ができたことはかけがえの無いご縁になった。ゆうき先生が、そして仲間たちが紹介してくださる、韓国にまつわるイベントにも参加したことで、韓国に関するあらゆる分野に興味が広がっていった。

 2年目となる今年2024年は、『82年生まれ、キム・ジヨン』を読もうという勉強会が行われていて、今回も私も参加させていただいている。
 だんだんと勉強仲間との縁も深まり、全国各地にいる(基本的にはオンラインでしか会ったことのない)顔ぶれが、友達のように同志のように感じられて、そんな彼らと交流できることが、勉強へのモチベーションにも繋がっている。

 そうこうしている中で、また、今後も韓国の仲間と一緒に演劇をしていきたいとも考えたので、この先、もう少し韓国語を上達したいと気持ちが強くなっている。仕事に使うためには資格試験を受けることも必要かな、とも思い始めた。これからはさらに頑張って勉強していこうと、今は考えている。


最新の旅の思い出

 2024年2月末から3月初めにかけて、4泊5日の韓国旅行をした。久しぶりの、一人旅だった。そして仕事のためではない、久しぶりのプライベートな旅だった。

 この旅の中では、実際に韓国語を使う経験も多くできた。ここしばらく韓国へ行っていた時は劇団の仲間と一緒で、仲間内では日本語で会話することが多く、通訳をしてくれる仲間もいたので彼女に頼る部分も多かった。韓国語しかコミュニケーション手段がない状態にいることは、ほとんどなかった。
 また、日本人が複数でわいわいしてる時は、観光客として扱われることが多いようだ、と気づいた。今回は一人だったからか、食堂でも市場でも宿でも、比較的韓国語で応対された。(英語で話しかけられることが少なかった。)
 半分くらいしか理解できない状態ではあったが、韓国語でたくさん会話して、韓国語を話す根性は少しついたように思う。

 そして、『珠光の庵』出演者たちや演劇仲間にもたくさん会うことができた。数年前に日本に留学に来られていた時に知り合って、今は韓国で活躍中の仲間(彼には、公演の際にも手伝ってもらった)とも色々な情報交換や今後の夢の話をした。
 彼らと話したことで、これからの計画を具体的に想像できてきたように思う。実現できるように、これから頑張っていこう、と改めて思う。


●おまけ:ソウルの博物館

(読まなくても内容把握に支障はないだろうと思う、おまけです。カンパとして、購入いただけると喜びます。このおまけ部分だけで200円の価値があるわけでもないので、ご容赦ください。)

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