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後悔しない。闘病前にやってよかったこと。

今回は不安な気持ちとのうまい付き合い方についてです。

4月初旬、見つかった膵臓の腫瘍は5cm以上。悪性の可能性もあるという診断。迷いなく手術で取ることを決断しました。
理由は、MCNは時間が経つと悪性度が高くなる病気と言われていたからです。

手術を決めたあと訪れた気持ち

決断は早かった分、後から不安や恐怖がこみ上げました。就寝前に症例やブログを読みふけり、勇気づけられる日もあれば、怖くて涙がぽろぽろとこぼれてしまう日もありました。

不安はざっと以下のとおり。

何歳まで生きれるのか。
こどもは産めるのか。
家族や友人など大切な人たちと一緒に生きられるのか。
大好きなご飯は変わらず食べられるのか。
きれいな景色を見たり温泉に浸かれるのか。
お腹の傷は目立つのか。
・・・等。

「いつかやりたい」は来ない可能性がある。という発見です。

不安と裏腹に手術日はせまる。そんな時期に、やったことを振り返ってみます。

不安なきもちとうまく付き合う方法

こころを整える編。

1:やりたいことリストをつくる。
行きたい場所、食べたいもの、会いたい人。
悔いのないようにiPhoneのリマインダーでリストを作り、それをクリアする日々にしました。

すべてクリアできませんでしたが、惰性ではない予定を作れて、変わらず会話を楽しみ、不安な気持ちも聞いてもらえて、よかったように思います。

焼肉やもんじゃ焼きなんて、膵臓病となった今、しばらく食べられない。心から食べといてよかったです。笑。


2:家族写真を撮影する。
今の元気な姿を残しておきたくて、家族の姿を写したくて撮影をお願いしました。

死も意識していたので、遺影になるかもと頭の片隅になかったと言えば嘘になります。

自然な空気を撮ってもらいたくて、松陰神社前にある鈴木心写真館さんで撮ってもらいました。とてもオススメです。
http://ps.suzukishin.jp/
めちゃ笑顔!

3:あらゆる検査を受ける。
胃、大腸検査も受けて、再点検しました。
正直、ビビりすぎた胃カメラと大腸カメラの経験談は別のノートに書こうと思います。
体のあらゆる場所に不安を残すより、一斉点検してすっきりです。予防医療!

4:大切な人に感謝と愛を伝える。

もし、明日がこないとしたら、
わたしは今日、どんなにあなたを愛しているか伝えたい。
「最後だとわかっていたなら」ノーマ・コーネット・マネック

ご存知の方も多いだろう「最後だとわかっていたなら」のサブタイトルです。911のテロで消防士の息子さんを亡くしたお母様の詩。
https://www.amazon.co.jp/dp/B01936P4UW/ref=dp-kindle-redirect?_encoding=UTF8&btkr=1

小さい頃から家族の死を身近に感じていた私にとって、心に深く刺さる内容でした。かなり久しぶりに本を開き、日々感謝と愛を伝えることを心がけました。これが、一番やってよかったことです。

この時間を通して、「ただ生きて、そこに居てくれるだけでいい」と言ってくれる人がいることは、大きな気づきとなりました。
じぶんの提供価値に自信がないため、相手にメリットがないとコミュニケーションも失礼だと思ってしまう呪いにかかっていました。笑。

実務編

1:健保組合から高額医療費の限度額認定証の取り寄せ。
医療費が高額になりそうな時に申請。
月単位で給与額から算出された金額以上は支払う必要がなくなり、会計時の金銭的な負担が減ります。

留意点としては、適用期間の申請を予定より長めに設定するほうがよいです。入院が延びる可能性があります。(最大半年のはずです)

なお、申請しなくてもお金は返ってきますが、手術や差額ベッド代が重なったりすると、クレジットカードの限度額に到達するので、対応することをおすすめします。

2:エンディングノートを書く。
やればよかったと思うこと。
友人に手術前の過ごし方を相談した際、おすすめされました。双子を帝王切開で出産する前に自分に何かあった時のために家族に向けて書いたそうです。出産も奇跡の賜物だものね。

エンディングノートは市販でノートなども販売しているようです。人生の記録を記したり、銀行、保険、年金などなど、家計に関わることをまとめて家族に託すものです。
例えば、保険に保障が付いているかしっかり理解して入院すると安心ですし、お金のことなども家族がノートを見て理解できるという利点があります。

さいごに

不安は減らないが気持ちとの付き合い方は変わる。

手術前に闘病生活にとびこむことへの不安は消えませんでしたが、後悔することは減らせたと思います。じぶんにとって何が大切なものなのかを知り価値観が揺さぶられた時間になりました。

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