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ジーンズ着こなし事例。22変化、テイスト別コーデで変幻自在。ユニクロ黒ニットが共通項。

物心ついたときにはすでに、パンタロンジーンズを履いて、チューリップハットをかぶり、自宅の前の田んぼを走り回る子供だった。

広島県福山市出身の私。

故郷福山はジャパンデニムの代表的な産地だ。皆さんが何も考えず履いているそのユニクロのデニム。福山の会社、世界でも賞賛されているカイハラのものだったりします。

父はアパレル会社を営む経営者だったのだが、会社で商品化する服のサンプルを、なぜか父と一緒に買いに行くことが多かった。姉にはそんな記憶はないというが、58歳で亡くなった父。その頃のことをもっと詳しく聞きたいんだけど、残念ながら今はもういない。ただ、記憶にあるのは、父が選んでいくジーンズのアイテムが小学生の私には、どれも【萌え】だった。特にサファリルック調のウエストをベルトで縛る、生デニムのジャケットが好きだった。裾に向かって広がるパンタロン、友達が履いているジーパンとは、何か一味違う趣があって子供心にすこーしだけ優越感があった。ドキドキする、自分もテンションがあがる感覚。ヘアスタイルはビートルズ、マッシュルームカットにジーンズ、母が編んだロングマフラーを巻いて、ませた小学生だったと思う。この写真のパンツは赤ですなぁ。カツラギ素材かな。一番小さいのが私。

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そう、今日は原爆の日。故郷に思いを馳せると同時に、ジーンズの着こなし投稿をしようと思った。広島県出身の私には、8月6日は特別な日。そしてデニムもまた、私のルーツなのだ。自分自身と切っても切れない、こと。

※デニムとジーンズの違いはまた別投稿します、、

何故それを着るのか、選ぶのか?を問われる時代、デニムを愛する理由は明快。デニムを着ると、父のこと、故郷のこと、自分のルーツ、何故ガチンコ陸上部活人間が、服飾へ進もうと思ったのか、とことん「ほんとうの自分」を思い起こさせてくれるアイテムだからだろう。デニムはフェチを通り過ぎ、皮膚の一部のようなもの。だから20歳の頃から大事にしてきたデニムを今も保有し、体型が変わらないようにしていたりする。宝の持ち腐れにならないように着続けたい、という思い。

今は、24歳の娘と共有し、35年前のジーンズを履いている後姿を見ると、そこに自分がいるような気すらする。まるで同じ体型なのもDNAか。

左は25歳の私。イタリアで暮らしていたころの写真。履いているのはアルマーニジーンズ。これも今は娘のもの、、といいながら着こなし例の中にでてくるよ。右は娘、24歳、2年前くらいの写真。KENZOデニムを引き継いでもらった。バンズのスニーカーとシンプルに会わせるのが22歳の等身大。

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ワンピースをテイスト別で16通り着こなしたポストには、沢山のお問い合わせがあった。私はSNSをFB中心でやってるので、そちらの反響がパナかったんですが、最近はちゃんと記録として残そうと思いnotoもまじめに?書いている。FBは流れちゃうからなぁ

◆ワンピース16変化はこちら。同じワンピースをテイスト表現16着こなし。コーデ事例以上に、なぜこのワンピースなのか?をじっくり読んでほしいなー。 

テイスト診断って何ですか?という思い合わせが多く、拙著【素敵の法則】のリンクを張ったんだけど、本を持っているけど、もっと詳しく教えてほしいという声が沢山。写真で見たいという声も(本はイラストなので)あり、自分のリアルをnoteで出そうと思った。本を持っていない人は、簡単でもいいから教わりたい、という正直な気持ちも。それは今後、ファッションテイストに焦点を当てた内容をポストしてもいくので、これを機会に【自分の持ち味を服に反映させること】に興味を持って下されば嬉しい。それがわかれば、自由自在に装えるのね、と夢を持ってほしいなって思う。診断迷子激増、答えにとらわれ個性が死んでる人が増えた世の中、【本当の自分、持ち味をあらゆる角度から表現】が実現できるメソッドがあるってこと、知ってほしいと思う。

テイストを深く学び、理解して表現するには、ある程度時間がかかるけれど、それを知らないで生きているのはあまりにも勿体無いかも。それはファッションレスキューにいらっしゃる2万人の顧客様のデータから導き出した、リアルな【似合う】のテイスト(持ち味)分析なので、似合うの箱に入れられてしまうような単純なものではなく無限の可能性を秘めたものだから楽しい。自然と他者にも興味がわくようになり、自分自分、から進化し、他者へのギフトな装いもできるようになれるから。

前置きながっ、ですが、やっとスタイルング実例を。

それぞれのテイスト別で、デニムのデザインや色をオール変えていますが、これはトップスがオール ユニクロ黒ニットメンズMで着こなし。

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こちらは、ユニクロ使ってないのもあるけど、それぞれのテイストの雰囲気の違いがわかりますか?アー、似合うにもいろいろあるし、持ち味をベースに惹き出していくスタイリングなら、限界も縛りもないんだなって感じてくれたら嬉しい。

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じゃ、一体ずつ。

テイストには8つの分類があり、更に細分化すると16テイスト。

ノーブルフェミニン キャリアクラシック

マニッシュクール アジアンスマート

アクティブキュート ニュアンスボーイ

ワイルドシック エキゾチックセクシー


この本にテイストのこと、執筆してます。

このなかのどれかが、自分の得意とする軸になるというわけ。しかしそこにすら囚われる必要もないメソッドなのは、ここに内面 マインドが大きく加わるから。このテイストそれぞれに、イメージを創りやすい色やデザイン、シルエット、素材などの蛍光があるということ。この話はいずれまた。辞典が一冊書けるほど深いし楽しいよ。

私の似合うの基本軸マニッシュクール、ミックスなしのスタイリングは、andAのスキニーを。革ジャンはワンピースのときも登場、同じものだよ。

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こちらも マニッシュクールな夏シーズン。同じデニムでユニクロのブラックハイネック、ノースリーブでコーデ。ロングジレはポールスミス。昨日もこれで目医者に行ったわ。

マニッシュクール軸を残しながら、ワイルドシックなコーデのポイントはデニムオンデニム。アウターデニムはLeeのメンズジャケット。ワンサイズ大き目が今の気分。古着で探して10年は着てるかなぁ。ストレッチ極少入りのロングマーメイドデニムは娘と共有。頭にはスカーフ巻いてちょっとヒッピーな演出も。

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同じくワイルドシックなテイストには、こんな蛇やアニマル柄と超ワイドなデニムで大胆に。蛇柄コートはヘルムートラングの、実はレインコートなんだけど、それに縛られずさまざなシーンで着ています。息子と共有物です。家族と共有サスティナブルは 常に信条。

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いやぁこんなの無理無理!って思わないでー。インはこうなってるの。ロングメッシュニットをさらっと着ているほうなら、どんな人でもチャレンジできそうでしょ。バックスタイルがチャーミングなデザイン。インはユニクロブラックニットです。

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息子と六本木ヒルズにファッションショーを見に行った際の画像。右下ちっさく、息子の後姿。このコートですね。夫にそっくりな後姿、時々見間違えるわー。家族での共有は互いに愛情がわいていいものなんですよ。この投稿ではあまり語らないけど、いずれそんなシリーズのポストも。

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アクティブキュートでは、マニッシュクールを軸にスタッズ付のジージャンライダースを。全部クールジャン!と思うかもですが、アクティブな要素が肝なんです。アディダスジャージをタウンで着用。なのでこちらはマニッシュクール+アクティブミックス、全体感としてはニュアンスボーイも入ってますね。白シャツのゆったり感が今は肝かも。大好きなミキミアリーさんのもの。フランス在住の素敵なデザイナーさんの空気感プラスで、ただのアクティブではないニュアンスを出してます。あらあら急に3つもミックスされても、、わかりにくいかしら?ライダースは sunao kuwahara.


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↓ こちらは アクティブキュート、アクティブもキュートも両方入ってマニッシュクール軸のアクティブキュート表現ですね。 こうした明るいカラーやデコラティブな刺繍なども得意なアクティブキュートなテイストの人(軸になる人はもっともっと似合うんです)は、サングラスまでイエローにしてもうるさくない。私にはキュートな外見要素はゼロですが、内面的には行く場所や会う人によって、凄ーく活躍するんです。変幻自在にアクティブキュート楽しくも取り入れてます。Gジャンのデザインもちょっとゴテ系。ハイウエストにタックやベルト押しなど賑やかだけど、アクティブキュートの方はいけちゃいますね。

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特に今はオリンピック中なので、こんな日も。スニーカーのオレンジと、同系色の細いショールをハットに巻いて、ポップに合わせてます。ジャンパーはナイキでタウンなら腰に巻くかんじかなぁ。走り出しそう過ぎだからね。笑 やはり同じくユニクロのブラックニットで。Vネックなのは結構ミソかも。

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先ほど出てきた ニュアンスボーイをど真ん中で装うとこんな感じ。↓ボーイズ型がキーですね。同じユニクロ& ミキミアリーの白シャツで。コンバースなら多くの人がお持ちでしょ。ジーンズはバナナリパブリックのレディースあえてLLサイズです。私普通はSかMなので、あえて、ですね。

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こちらはユニクロ着てない夏バージョン。キュートをミックスしていますよ。ドクターマーチンがポイント。デニムはなかなか加工が激しいけど、こういう職人技が利いたデニムには職人さんの温かさや流儀を感じるから好き。Zuccaのメンズデニム。私はjynya watanabe 氏のメンズジーンズもよくはくのでメンズ愛用者でもあるかなぁ。近所歩いてるとき、こんな感じだわ。

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一昔まえに流行った巻きベルトを31年前にはいていたアルマーニジーンズに合わせて、アジアンスマートに。もう少し赤の色を控えたいところだけど、これしかなかった。笑 ちょっと頑張ってる感満載ですが、アジアンスマートが得意な人はそうは見えませんよ。そもそもアジアンなモデルさんタイプなので たとえば アンミカさん(彼女はワイルドシックもミックス)やもうお亡くなりになられたけど 東洋の最高美といわれたモデルの小夜子さんなどが着ていると想像してみて下さいね。そう、こんな風に各テイストには、代表的な参考になる著名人なども学ぶので、だんだんわかりやすく捕らえられるようになるんです。

冒頭のアルマーニジーンズはこれですね。イタリア在住の際、25歳で購入したこのジーンズは今も現役。仕事で顧客さんとお買い物、などの場合、よくこんな感じかなぁ。

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アジアンスマートの更に現代リラックス版としてはこちら。やさしいピンクを甘く着ずスマートにまとめます。ノーブルもミックスですね。黒ニットは腰に巻いています。家族で軽いお食事(今は東京不可能ね)や軽井沢なんかこんな感じね。デニムはカイハラ。

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クール軸の、キゾチックセクシー。黒ニットの上に透け網ニットでセクシーに。といってもニット着てますから、たいしてセクシーでもないし暑いな。笑 黒Tで十分だけど、まぁ黒ニット着こなし例としては着てみましたわ。腰のアクセサリーやグラサンがポイントですが、このテイストが得意な人はデニム加工で攻めたらいいと思うなぁ、これは加工でわざと穴が開いてるけど、もっと腿のあたりに穴があっても格好いいかも。

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夏が強いエキゾチックなテイストの人達へ 長袖黒ニットばかりじゃあれでしょともう一発。ボヘミアンなレース羽織を合わせて、これくらい鮮やかな花柄もさらっと着こなせるのがこのテイストが強い方の持ち味ですよ。

エキゾチックセクシーは、リゾートにいく場合はよく使いますね。まぁこのままタウンでもぜんぜん平気。

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ノーブルフェミニンなテイストには、こんなやさしい倉敷デニムはいかが?↓ フリルが靡き 肌触り最高なワイドパンツは、デニムというよりダンガリー素材ですが、私のようなクール軸なひとでも、フェミニンに着こなせますね。それはこのノースリーブのシャツが肝で 甘くなりすぎても似合いにくいので、きりっと感を残します。かといってメンズライクなシャツではなく,袖がないデザインだけでもエレガント。そこにパールでノーブルフェミニンな装いに。ハットは浅目のキャノチェで。

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デニムといってもこうした素材バリエーションや色などで、自身が一番似合うものは様々試してみないとわからないものです。こちらの場合もかなり柔らかな風合いのデニム。色も浅く、全体的に強さをを軽減。ボーダーでアクティブに着ていますが、モードな牛さん柄をざっくりかけても優しさをのこせるのはデニムの色とデザイン、素材感です。前後したけど、これはニュアンスボーイですね。

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さて、また黒ニットを着こなすに戻り、↓は、キャリアクラシックですね。小物ではスカーフを得意とするテイストなんだけど、私の場合腰に巻いているのは、ハットのリボンと被るから距離をとりました。赤い靴でマリン調に仕上げましたが、マリンルックが強いのもこのテイストの人たち。凛とした清潔感もキーワードです。

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ジャケットスタイルでキャリアな空気をだしていますが、まぁ仕事にデニムがNGという会社も多いでしょうから、特にこれが仕事着の提案ってことでもないですが。

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右は福山デニムでバラの織りが故郷そのもの。私は割とかための仕事の打ち合わせの際にも 着ていますね。まぁスタイリストという職業柄、何でも許されてしまうところがあり、逆に気を配ってますが。

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ラストは、ほぼ冬か!なコーデだけど、こういうの好きなんだなぁ。マニッシュクール軸の私がキュート+モードをミックスしたスタイル。モードというテイストは16テイストの文字のなかには含まれていないので、ちょっと改正しようかなぁと考えていたりも。赤黒の水玉ブラウスは50年代のニナリッチめちゃくちゃ素材が心地よくそのころの服作りの精巧さもたまりません。ヴィンテージならではの良さに、コムデギャルソンコート。よく見ると大きなリボンがついているでしょう?実は川久保って、かわいいものをつくるの、隠れ得意だったりしますね。そして私はそういうデザイン隠れフェチ的に好きで集めていたりします。川久保かわいい特集的に。まぁそれも私のルーツなんですが話をすると長くなるわー。+ ちょっとやさぐれ系のジーンズで抜かせる感じ。業界のレセプションパーティーなど、こんな感じで行くこと多いかも。靴は25歳のとき、イタリアでオーダーしたものを今も大切に修理しながら履いています。

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こちらもモードにキュートプラスなんですが、こちらは大切な造形作家の友人が、唇形のピンバッチを作ってくれたので、それにあわせて。ユニクロニットは肩にかけフロントでクロス、インナーはユニクロ+マリメッココラボの際のブラウスですね。コロナでヒールをあまり履かなくなったとはいえ、結局は仕事で出て行く、人と会う、用事があれば履いていたことにもあらためて気がついたわ。リモート中心になったからといって、スニーカーやフラットだけになってしまうのは、個人的には違うかなと思ってる。

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ブラウス生かして、アディダスジャージでアクティブにも。白スニーカーはワークマン。ボーラーハットでボーイッシュ+だから、アクティブ&ボーイのミックスになりますね。

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これはすべて、このために撮ったのではなく、私の日常から切り取ったもので、弊社のサロンには撮影セットが普通にあるので出社したり、遊びにいってそのまま帰りに撮れるんですよ。一年中、気が向いたら撮っている物をデニムで括ったらこうなった、自分が人様に指南することは 自分がやっていることしか無理だと思うんです。リアルクローズというのが一番大事かもしれないなぁ ファッションって。

最期に、デニムが私のアイデンティティーなら、これをごらんになる皆さんにもきっとそういうものがあるんだと思います。ただデニムは歴史をたどってもデニムが労働者の服として生まれ、タウンに、ドレスアップにと自由に愛用されるようになっていく家庭の中で、人類が一番多く身に纏ってきた衣服ともいわれていて、履いたことがない、という人が最も少ないアイテムともいえるものなんです。そんな【当たり前】のものこそ、自分なりの流儀を持って選び、そして変幻自在に着こなしてほしいなと心から思うのです。

こちらは生まれ故郷福山のデニムを着こなした、中国新聞連載での私の姿。

2年間 いい日 いい服 という連載を持たせていただいた中国新聞。そのラストの日、やはりデニムを着ました。こちらはアンティークレースとあわせレトロな空気を。テイストで言えばクール軸のノーブルフェミニンミックスです。この連載の際には 毎回沢山の反響を頂き、毎度テイストからの24変化をお届けしたものです。

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さて次は何をやろうかなぁ、と思いながら私にとってデニムは究極。自分だけじゃなく今教えている生徒さんたちの、学んでいるからこその進化していく姿なども公開していこうかなぁ、と思ってます。そう、自分以外の人のデニム姿、テイスト表現、とかね

そう、トレンドは過ぎ去る。

でも デニムは永遠だから。



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