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物事も気持ちもシンプルに。

地元での秋の展示が終わりホッと一息の週のはじまり。
今年は春から想定外の忙しさでバタバタと一気に駆け抜けた感じ。
永年勤めた講師の仕事を春に卒業し、少しは自分の時間にゆとりを持てるかと思いきや、まるで時間が出来た時を待っていたかのように父が倒れたり、仕事の日程が変わったりとそんなゆとりなんてなく、変わらず時間に追われる毎日だった。

それでもなんだろう。
忙しくてもそれは自己犠牲的なものはでは決してなく、製作しているときも、父の病院通いや母が一人残された実家に通っているときも、会いたいから行く、心配だから行く、そして作りたいから作りたいものを作るという、それはとてもシンプルに自分の気持ちのままに動いていた気がする。

どうにもならない事に心乱されて嘆いているよりも、一日の中に自分を大切にしているという実感を持てる時間を少しでも持って、他愛ないことで家族や友人とケラケラ笑って、好きな神社へ行ったり自然に触れたりしたら、不思議と心は穏やかなところに落ち着くもの。

つい数年前まで、起こること全てに一喜一憂し、自分の感情に振り回されていた。
今はどこか、自分の人生に起こることは全て必要だから起こっているのだと確信がもてるようになったので、極端には揺さぶられなくなってきた。
年をとって自分の扱い方にも慣れてきたのかな。

今、ボーッと作業場の椅子に腰かけていると展示に来てくれたお客様や友人達の顔が浮かんできては胸がグッときて感謝の気持ちでいっぱいになる。
何年経っても変わらず観に来て顔をみせてくれる。本当に有り難いことだ。
この気持ちだけは決して忘れないし慣れてはいけないもの。



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