阿部潤子(ConnectingPoint)

ConnectingPoint代表( https://www.connectingpoint.jp/ ) 社会福祉士/精神保健福祉士。障害のある人の”想い”を大切にできる環境を社会の中に作っていくことをライフワークとしながら、モフモフのワンコ2匹との生活を愛する職業人です。

阿部潤子(ConnectingPoint)

ConnectingPoint代表( https://www.connectingpoint.jp/ ) 社会福祉士/精神保健福祉士。障害のある人の”想い”を大切にできる環境を社会の中に作っていくことをライフワークとしながら、モフモフのワンコ2匹との生活を愛する職業人です。

マガジン

  • 対話記事1.0:障害者雇用のここっておかしいよね?

    2023年に実施してきた「障害者雇用の目的地」を探る対話企画1.0。障害者雇用をより良い取り組みに進化していきたい!と活動する方々との対話記事をお楽しみください。対話企画1.0のまとめは、「きれいごとの大衆化―「共生社会」から「協振社会」への道しるべー」(https://note.com/junkoabe/n/n872ca7e1a9c1)にまとめています。

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Blueprint:仕事の成功を分かち合う相互成長の物語

新連載を始めるにあたって Connecting Pointが掲げるMotivator構想の中で、これまで「障害者雇用のここっておかしいよね?」をテーマに障害者雇用に想いをもって取り組む職業人や当事者として働く皆さんにお話を伺いながら、その様子をnoteに書き綴ってきました。その中で語られた障害者雇用の未来の姿は、 でした。 「人と人とがつながる」こと。 もっと言えば、 多様な人がただいるだけの「共生」ではなく、時として「つながれなさ」を感じながらも、それでも「つな

    • 仕事の成功を分かち合う「相互成長」の物語(3/3):ソニー希望・光株式会社&ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社

      第3部は、美間さん、幾島さんをはじめ、ソニー希望・光の皆さんとともに仕事の成功を分かち合ってきたソニーセミコンダクタソリューションズの足立さん(写真右)へのインタビューです。「画像アノテーション業務」の協業を通じて、個と個だけでなく、組織と組織の間に生まれた相互成長の物語をお楽しみください。 ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社とは? 阿部:足立さん、はじめまして、どうぞよろしくお願いいたします。まずは足立さんが所属されている会社と、足立さんのお仕事についてお伺い

      • 仕事の成功を分かち合う「相互成長」の物語(2/3):ソニー希望・光株式会社&ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社

        第1部では、ソニー希望・光株式会社で働く幾島さん、美間さんのこれまでのキャリア、そして、ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社の皆さんとの協業内容について語っていただきました。第2部では、お2人の間に生まれた個と個の相互成長の物語をお楽しみください。 相手を思い、仕事を円滑に進めるための「気配り」 阿部:幾島さんと美間さんが、4月から協働する中で、それぞれの仕事ぶりから影響を受けたことがあれば教えて下さい。 美間:幾島さんは、すごく気配りをされる方です。メンバーと

        • 仕事の成功を分かち合う「相互成長」の物語(1/3):ソニー希望・光株式会社&ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社

          「Blueprint:仕事の成功を分かち合う「相互成長」の物語」、初回の主人公は、ソニー希望・光株式会社とソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社の皆さんです。「画像アノテーション業務」という1つの仕事を介して、これまで異なるキャリアを歩んできたソニー希望・光の幾島さん(上記写真右)・美間さん(上記写真中央)と、ソニーセミコンダクタソリューションズの足立さんが、個人として、そして、チーム・組織として、互いに活かし活かされ、どのような成長を遂げてきたのか、全3回(①「幾島さ

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        Blueprint:仕事の成功を分かち合う相互成長の物語

        • 仕事の成功を分かち合う「相互成長」の物語(3/3):ソニー希望・光株式会社&ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社

        • 仕事の成功を分かち合う「相互成長」の物語(2/3):ソニー希望・光株式会社&ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社

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        • 対話記事1.0:障害者雇用のここっておかしいよね?
          10本

        記事

          Motivator構想の「現在地」

          Motivator構想は、2023年4月、「私の野望:一人の社会起業家との出会い」という記事をきっかけに発信するようになった。その際、私が、Motivator構想に込めた願いは、 知的障害のある人(Motivator)による「語り」(セルフ・アドボカシー)が、組織の中に「対話」と「共感」を生み出し、インクルーシブな職場づくりに貢献する であった。私が、豪州で経験した知的障害のある人のセルフ・アドボカシー活動を日本でも実現したいという想いと、知的障害のある人の語りから、その

          Motivator構想の「現在地」

          月間インクルーシブトーク:公開対話のアップデート

          Motivator構想の一環で、2024年3月から始まったオンライン公開対話は、毎回異なる参加者の皆さんのもとで、私自身、毎回まったく違う体験をさせてもらっている。公開対話を始めるにあたっては、大きく2つの背景があった。一つは、障害者雇用に取り組む人たちが疲労困憊であるという現場の声があった。そして、もう一つは、「障害者雇用をより良くしたい!」というピュアな想いで、立場や役割をこえて、つながれる場が必要だと感じたからだ。そこで、公開対話のサブタイトルを「より良い障害者雇用を追

          月間インクルーシブトーク:公開対話のアップデート

          社会福祉士だからこそ、出来ること:なぜ、Motivator構想なのか?

          私は、大学卒業とともに「社会福祉士」の資格を取得したこともあり、名刺には、いつもこの5文字があった。しかし、最近まで「社会福祉士」という国家資格が、私のキャリアを切り拓く武器になった感覚はあまりなかった。なぜなら、障害のある人の就労支援領域では、福祉職が就労支援をすることへの批判的な見方、意見(例:福祉職は、企業内の価値観、論理を知らない等)もあり、「福祉」という言葉のつく資格を堂々と伝えにくい感覚もあった。 しかし、私自身がキャリアを重ねた今、改めて「社会福祉士」ってどん

          社会福祉士だからこそ、出来ること:なぜ、Motivator構想なのか?

          「対話」のもつ力:「観」をめぐる息苦しさの解消

          「観」をめぐる息苦しさ 初回の公開対話を終えてから今日まで「対話」がもつ力について考えている。公開対話を開催するに至った背景には、障害者雇用の現場で活躍する皆さんが息切れ状態にあるという現実との出会いがあった。 なぜ疲れてしまうのか? 私は、その要因の1つに、支援観や教育観、福祉観、障害観、障害者雇用観といった個の価値観に紐づく「観」をめぐる息苦しさがあるのではないかと思っている。これは障害者雇用だけに限らず、介護・福祉現場、教育現場など対人支援領域に幅広く通じる課題

          「対話」のもつ力:「観」をめぐる息苦しさの解消

          障害者雇用に息づく「文化」:「分ける」ではなく「知る」に宿るもの

          先日、久しぶりに障害者雇用の勉強会に参加する機会をいただいた。そこで私は、日本という同じ国にいながら「文化」の違いを感じることとなった。 障害者雇用を「雇用率」で語る文化。 と 障害者雇用を「人」で語る文化。 である。 障害者雇用を「雇用率」で語る文化 私は、前職(就労継続支援A型・移行支援)を離れてからというもの、専ら後者でしか障害者雇用を考えて来なかった。でも、現実社会は、まだまだ前者の文化が深く根付いているのだと思う。以前の記事でも書き綴ったが、障害者雇用の現場で

          障害者雇用に息づく「文化」:「分ける」ではなく「知る」に宿るもの

          DE&Iは「手段」?それとも「文化」?

          先日、DE&I(ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン、以下DEI)に関するセミナーに参加した。パネリストは、日本を代表するトップ企業のDEI推進担当の方々であった。私は普段、障害者雇用の文脈からDEIを考えることが多いが、今回は一つの企業にとってDEI推進(多様性の尊重)がもつ意味を学び、考える機会であった。その中で、私が整理できたことが一つある。 DEIは、イノベーション創出や利益を生み出す「手段」なのか? もしくは、 DEIは、個を大切にし、個の成長を組織の

          DE&Iは「手段」?それとも「文化」?

          「公開対話」に込めた想い

          2024年、Motivator構想の一環で、Connecting Pointとして進めていきたい取り組みが大きく2つある。1つは公開対話であり、もう1つは、対話記事2.0である。今回の記事では、公開対話に向けた想いを書き綴ってみたい。先日、いつも刺激を与えて下さる障害者雇用領域の大先輩とタイムリーに意見交換ができて、想いをよりクリアに具体化できたからだ。 「公開対話」とは 公開対話では、 「より良い障害者雇用を追い求める人、集まれ!」 というサブタイトルを予定している

          「公開対話」に込めた想い

          「余白の分かち合い」が放つチカラ

          今年最初の記事に「協振」という言葉を使って、障害者雇用の目的地とその目的地を包み込む社会の姿を描いた。思いもかけず、たくさんの反響を頂いて、その声から次なる活動を生み出す種も見つけることもできた。そんな私の思考が発散状態のタイミングに、「理念経営2.0」という本をご紹介頂いた。その方曰く、私が表現した「協振」と言う言葉が、Connecting Pointにとってのパーパスなのか、ビジョンなのか、ミッションなのか、はたまたバリューなのか、整理したら面白いのではないか?というアド

          「余白の分かち合い」が放つチカラ

          「きれいごと」の大衆化 ―「共生社会」から「協振社会」への道しるべー

          私がMotivator構想を掲げたのが2023年3月。「当事者の声」を中心に、これからの障害者雇用を描いてみたいと思ったのがきっかけだ。そこで、私は、障害者雇用の最前線で活躍する人たちの声をもとに、「これからの障害者雇用」を感じ考え、言葉にしようと、昨年11月まで、「障害者雇用のここっておかしいよね?」をテーマに、様々な人たちと対話を重ね、その記録をnote(#1-10)に書き綴ってきた。福祉事業所の支援者、学校の先生、起業家、企業担当者だけでなく、なるべく多様な背景をもつ当

          「きれいごと」の大衆化 ―「共生社会」から「協振社会」への道しるべー

          「想像するちから」を耕す、「対話」の場

          私は、これまで知的障害のある人の生活や働くことを通じて、一人ひとりが自分らしい人生を送れるサポートをしていきたいと活動をしてきた。とりわけ「働くこと」については、「障害のある人」と「一般社会」の接点が生まれる場所であり、インクルーシブな社会づくりに向けた現実的な課題が生まれる。だからこそ、そこで生まれる課題解決のお役に立ちたいと思い、起業に至った。私のキャリアの中心には、いつも、知的障害のある人たちの存在があり、彼らの生活を支えようと真っ当に福祉に携わる人たちの必死な表情と笑

          「想像するちから」を耕す、「対話」の場

          対話企画:障害者雇用の『ここっておかしいよね?』 #10長瀬 陽介さん

          障害がキャリアを積む上で”障害”にならない社会を実現する会社、Connecting Pointの阿部潤子です。 対話企画「障害者雇用の『ここっておかしいよね?』」の記念すべき10回目は、長瀬 陽介さんです。長瀬さんとの出会いは、2023年9月に長瀬さんが勤務されている会社のダイバーシティイベントにてご一緒する機会を頂いたことがきっかけです。イベントにて、長瀬さんも「身障者としてのコミュニケーション」、「障害のある人から、障害のない人への歩み寄り」という印象に残る言葉で、ダイ

          対話企画:障害者雇用の『ここっておかしいよね?』 #10長瀬 陽介さん

          私たちの「光」を考える

          前回の記事にて、「知的障害のある人の強み・可能性」について、「想像するちから」を軸に語ってみた。この気づきのきっかけは、ソニーファウンダーである井深大さんが設立した「社会福祉法人希望の家」に見学に伺うことで生まれた。井深さんが、ご自身の娘さんを思い、1973年、知的障害のある子どもをもつ保護者と協力して設立された施設である。いまからちょうど50年前に遡る。 実際に施設へ伺ってみると、広大な敷地の中に、生活の場から働く場までが揃っていた。かつて知的障害のある人が、十分な教育を

          私たちの「光」を考える