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あふれ出す思い出~雑草との再会

野鳥が好き、とここ一年ほどよく言っています。
外に出れば、出ずに家の中でもどこからか鳥のさえずりが緑の少ない浦和でも、都内でも聞こえてきて癒されます。興味がなければ気にも止まらないでしょう。たまたま鳥が好きでこうして毎日のように自然の癒しを受けることができてよかったと思っています。

先月から「野草勉強会」に参加しています。
市ヶ谷にある瀬織津姫カフェで月一回開催されています。
先生の啓子さんの案内で外濠公園を散策し、色々な野草を教えてもらいます。先月はヤブガラシというツル性の植物を知りました。カフェに戻ってからは啓子さんが朝のうちに採取して来た野草を見ながら座学で効能など教えてもらったあと、ミカリンママによる野草料理をいただきます。
ヤブガラシやツユクサの味を覚えました。

野草勉強会はその場が楽しくおいしいだけではなく、翌日以降の楽しみが最高です。外に出ると鳥の声だけでなく、目がヤブガラシを探すようになりました。ツルをみつけ、オレンジの花が見えると正解、これはヤブガラシ。知らなかった植物なのに、今ではツルの先っちょで判別できたり、まだ見つける前に「このあたりにありそう」とあたりをつけられるまでになりました。よもぎも同様、家のすぐ近くでも見つけました。新芽がいいので、刈り取られた後のよもぎを摘んで家で青汁にして飲んでみようと思っています。

ツユクサもおいしくて効能だらけの植物だそう。
子どものころツユクサを摘んだの覚えています。食べはしなかったけど、花をつまんで色水を作ったりしました。茎も筋が少なくて摘み取りやすい独特の柔らかさがあり、みずみずしく、あまり下処理できずに調理できるという説明に納得です。

啓子さんの説明を聞いていると子ども時代の記憶がどんどんよみがえり、タイムトリップした気になります。
参加している人たちもとてもやさしくて、一緒の空間にいるのが心地よいです。

今日、家族で夕飯を食べに行き、帰りに用がありドラッグストアに寄りました。車を降りると建物の周りの土に雑草が生えているのに気づきました。カヤツリグサだ!かなり長い間目にしていませんでした。懐かしい!これは父方の祖母が教えてくれた草。「カヤツリグサだ!知ってる?」と夫と子どもに尋ねると知らぬと答えました。「茎が三角になっているんだよ」と教えると、ふたりとも茎に触れ「本当だ」と答えました。

その脇にも子どもの時遊びなじみがあるけど名前の分からない雑草が色々と生えていました。ああ、穂の部分をぽろぽろと取りおままごとのご飯づくりに使ったなあとなつかしさがどっと訪れました。

花屋さんに売っている花も好きだけど、雑草の思い出はパワフルです。
さすがどこにでも生えて繁殖していく強さを持つ雑草。
そしてわたしの雑草の思い出はかなり植物好きな父が関係しています。
人生で母との関わりについて悩むことが圧倒的に多く、父の存在感は大したことないのですが、野鳥も植物も父によるもの。

苦しみは母から、癒しは父からもらっていたんだなあ。

よかった、ありがとう。

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