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生七味づくりと音読ニーズ

昨日、みどりの学び舎で「農学博士 木村正典先生の植物学講座 身体を温めるハーブ&スパイス 実習:生七味作り」に参加しました。

木村正典先生はNHKの「趣味の園芸 野菜の時間」で講師を務めているという多忙な方です。とてもおしゃれな方でした。
始めは座学、辛み成分を含んだ植物がその能力を持つ経緯(害虫対策など)や、どの種がどんな辛み成分を持ち、どんな仕組みでその辛味が発散されるかなどを教えていただきました。

木村先生は学者としていろいろな実験をされてきたようでした。毎日毎日顕微鏡で植物の細胞壁に囲まれた細胞を見続けて、息抜きにファミレスに行き、ところどころ色がついているタイル地の壁を眺めていたら、それが細胞に見えて嫌になったとおっしゃっていました。あと、仮説を証明すべく超高性能の顕微鏡や器具を用いていろんな研究がされても、結局わからないとか事例はあるけど証拠が見つからないことがざらであると聞きました。
思えばたった一種類の生き物人間が植物から動物から何から何までミクロレベルに知ろうとするなんて、変なものです。わからないことがあってよいような気がしました。木村先生は「こうしたらこうなるのでは?」と思い立ち、実験を始めたけど、「面倒になって辞めた」という例をいくつもあげていました。相手が植物と土壌、菌の関係だと、気象も関わるだろうし、スパンも何年もになるだろうし、かなり高次元な「面倒になる」なのだろうな。

それにしても植物の智慧には舌を巻きます。モンシロチョウ対策でアブラナ科の植物が辛くても、モンシロチョウがそれを克服、そうすると植物側はモンシロチョウの幼虫に卵を産み付けて子を寄生させるハチの協力を求める。
食べられないための辛み成分も自分たちの中に含んでいるうちは辛くなく、かじられてから辛くなる二段階制となっている。すごいとしかいえません。これを解き明かしてきた学者の方々にも頭が下がります。

座学のあとは、生七味作りの実習。先生の指導の下で柚子をベースに生姜、生唐辛子、みそ、黒ゴマ、コリアンダーシード、青のり、などを混ぜて作ります。揮発性の成分が弾け、部屋の中で皆くしゃみや咳がとまらず笑ってしまいました。柚子の香りに包まれて幸せでした。

その後軽食をいただき、帰ろうとすると、マインドマップ講座の時にいらした方が声をかけてくれました。音読体験をしたいのだけど平日にやっていないかということでした。スケジュール帳を開き、一日どうにかなりそうな日があったので、その日をご案内したらとても喜んでくれました。子供たちの勉強を見るお仕事をしていて、読めない子が多いのが気になっているそうです。

また、昨日の会では驚いたことに以前ヘナ染めの体験をした時のインストラクターさんがいました。はじめてみどりの学び舎に来たそうです。帰りの電車で一緒になり、私が日本語音読指導者として活動をしていることを伝えたら、人にヘナの良さを伝えている仕事をしていて、存分に伝えられるように勉強をしたいと思い、そういう教室を探していたそうです。
「今日このために来たのかも」と言ってくれ、体験会に来てくれることになりました。

体験会の集客が難しいなと思っていますが、必要としている人はいる。
習ってくれている生徒さんも「みなこれをやればいいのに」と言われます。

生七味を作る会は味とやる気の両方に刺激を与えてくれました。

持ち帰った生七味は信じられない美味しさで、参加してくれるお二人に連絡を取り合ったときに「生七味がおいしくてたまらずなんにでもつけてしまう」と言い合いました。

生七味の仲、永遠であれ!


🌟今年の体験会、あと2回です。
 日本語の響き、体験してください💕




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