見出し画像

子どもも大人も作文で育つ

吉祥寺にあるブイネット教育研究所は音読道場の本拠地です。

しゅりさんとわたしで運営しているミクマリ音読道場でブイネット音読道場に来る女子生徒を担当しています。

昨日は今年初めての音読道場、百人一首を一音一音区切って読みました。
音読の後はサイコロ暗算、調子よく計算していた4年生女子、最後の16×17×8で苦戦、精魂尽き果てた暗算初めとなりました。

30分ずつ音読と暗算をして1人を残して子どもたちは去りました。
作文道場が始まります。

小学2年生のTくんはもう音読テキストが一周しているので作文を始めました。

まず、ブイネットの神講師大澤先生が絵本を読んでくれ、書きたいことのメモを作ってから作文を書きます。

絵本の名前は「じょやのかね」
大晦日の夜、お父さんと除夜の鐘を突きに行く一部始終が描かれていて、夜と木版画の味わい深い黒がマッチしています。

Tくんはメモを書く時に少し止まっていましたが、先生のアドバイスを聞いた後は、筆止まらず、あっという間に原稿用紙一枚に作文を書き上げました。

わたしも書いてみました。
普段は漢字を教えてあげたり見守ってるだけですが生徒ひとりだったので、大澤先生と3人で書くことに。

文を書くのは好きですが、時間の縛りがあるので必死、先生がいつまでも書くわけにいかない、Tくんの「できた!」のあと、「このシャーペンさらさら書けるよ」とシャーペンを貸してくれ、猛スピードでなんとか終わらせました。メモ作成入れて20〜25分くらいかな。

やってみるとなかなか高度。メモの内容をそのまま文にしていくとどれくらいの長さになるのか、時間はどれくらいになるのか、こういうことを子どもたちは身体と意識で覚えていく。

作文を平仮名ばかりで書くと読みづらいし漢字があった方がかっこいい。文を作る以外にも身になることがたくさんあります。
手を使って書くことは脳の活性化にもつながる、大人にもいい。

Tくんは書き終わってからも、作文用紙の裏に何やら書き付けていました。もう止まらない。

そんな作文道場でわたしが書いた作文。
短時間で書いたので甘いところがありますが。
2行めはペンネーム、ボナネ。Happy new yearのフランス語です。



「時間を除いて!除夜の鐘」
暮明音(ボナネ)

新年あけて第1回の作文道場、大澤先生が「じょやのかね」を読んでくれました。木版画による絵が白く墨一色の背景から浮かび上がっています。夜にぴったりの装丁です。
 大みそかの夜、「ぼく」は両親と小さな妹とこたつで年越しそばをすすり、これから来る年越しにわくわくしています。パパと深夜に家を出て除夜の鐘を突く、寒い外で新年を迎える大人な計画に心躍らせています。年越しの緊張、興奮が伝わってくるお話しでした。
 対してわたしはどうだろう。つい先日年越しをしました。午後3時からずっと台所で海外のロックを聞きながらお節料理を作り、途中おそばをゆでて家族で食べて、再び台所へ。終わったのは11時半、お風呂で年越しを迎えました。時間に追われた年越しでした。
 わたしの年越しは絵本にはならない。来年は情緒豊かな年越しを過ごせるよう、時間に踊らされず、家族と一緒に同じときを満喫し、身体いっぱいに季節を感じようと思います。
(おわり)

指導ばかりでなく、同じ条件で書いてみる。
ペンネームならではの文にできたらなお良かった。
想像以上にエキサイティングな作文道場でした。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?