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モノには心がある~ぬいぐるみ保育園

早朝に起きてひとりリビングで書き物をしたりしてふとベランダに目をやると、ハイビスカスやトマトたち。ああ人間が中にいる間も植物は外で温度の変化や日の動きを体感しているんだな。

世の中にはいろんな職業があります。
時代によっても興味深い職業があったりします。
江戸時代で女主人がおならをしてしまった時に「あぁおならをしてしまった!すみませんm(__)m」と身代わりになる「屁負比丘尼」という職業があったことが知られています。

音読を広める活動を始めていろんな出会いがありました。閲覧専用で友達が数人しかいなかったわたしのFacebookも会った人メインでお友達が170人近くになりました。職業も皆それぞれですが、先日、珍しさダントツナンバーワンの人に出会いました。場所は浦和コモン。

「この方、保育の仕事をしているけど、何の保育だと思う?」
「子どもじゃないんですか?」
「違う。」
「??」
「ぬいぐるみの保育士さんなんだよ」
「ええ!」
ご本人「結構忙しいんですよ」

すごい方に出会ったものです。つい最近まで大阪のデパートに出張し、大盛況だったそうです。

インターネットで「ぬいぐるみ」と入力し、続けて「ほ」と打ったら一番初めに「ぬいぐるみ保育園」が候補として挙がってきました。クリックすると出てくる出てくる。動画もありました。知らなかった~。

わたしはぬいぐるみをかわいがる習慣がないので考えたこともなかったですが、彼女と話していた男性が「あ~わかる気がする~、おれも預けたい」なんて言っているのを耳に挟んで、少し前にある東大教授の研究についての動画を見たのを思い出しました。ヒューマノイドPepperに感情を与えたことで知られている人工自我の研究者である光吉俊二氏が「車には感情がある」と研究しているものでした。車を計測していると科学で説明できないスピードの盛り上がりがあるとか。すなわち、モノにも心があるということです。

それを思い出すと、ぬいぐるみ保育園も自然に思えてきました。

ぬいぐるみではなく人形ですが、ひとつエピソードを思い出しました。

夫の職場に以前勤めていたKさん、知的障がいがある方でした。その人は実家に一人住まいをしていて2体の介護用人形を持っていたそうです。彼はその人形に自分の兄と姉の名前を与え、仲良く暮らしていたそうです。

「昨日もいっぱいしゃべりました。よく笑うんです。」
「へえ、でもKさんそれ人形でしょ?」

そんな会話をよくしていました。
Kさんはそれから周囲の人にアドバイスをされ、実家を売り一人住まいにちょうど良いマンションに引っ越したそうです。そんなある日、夫が何気なく、

「Kさん、最近話聞かないけど〇〇(人形)と仲良くやってる?」
「はあ、何言ってるんですか?」
「よく笑うんでしょ」
「大丈夫ですか、あれはただの人形ですよ。笑うわけないじゃないですか」

引っ越ししたらKさんは人形を人間と思わなくなったそうです。
夫は「何かにとりつかれてたんだ」と言っていました。
不思議だけど考えさせられる話です。

モノには心がある。
八百万の神、日本人が大切にしていたことでもあります。
時代変われどわたしたちに宿るその精神。

毎日様々な驚きと発見があります。
かなり大きな驚きのご報告でした。



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