ヤドリギと鳥

あなたは 気まぐれな鳥
毎日僕の枝で羽を休めていく
あなたは「籠の中は嫌 自由に飛びたい 広い世界を見てみたい」と歌った
本当は 可愛らしいあなたを捕まえたかったけど
自由な姿が輝いて見えたから
僕はそっと蔦をしまった

あなたは ふわふわな鳥
あんなに軽やかに見えるのに
飛び去ってしまうと
そこに確かな温もりと重さがあったことを感じる
バイバイ また来てね きっとだよ

ある嵐の日
僕は他の枝を気にかけた
あなたが涙を流していたのに
沈黙の風が流れて
心で「ごめんね」とつぶやいたら
あなたはニコッと微笑んだ

あなたは トクベツな鳥
日だまりの中
いろんな実を用意してあなたを待っているよ
好きな味があるといいな
少しドキドキしてるよ
新しい花が咲いたら贈るね

だからいつか振り向いて

僕は恋するヤドリギ

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