六分儀句会卯月の段

そんなわけで、ちょっとどたばたして間に合う間に合わないだったりしましたが、4月の句会も無事終了。3点までの得点句です☆

15. 空のない街に昼蝶の寝息 (岡田朋之)5点
◎宮川由梨
夜遊びして日中まで寝ている都会の女子大生。(今読んでる本の人物にぴったりでおおっと思いました)
◎わたなべじゅんこ
蝶のかそけき寝息を持ってきたのがいい。風景の描き方もうまい。
○青に桃々
オフィス街の喧騒をひととき鎮めていそうです 気づいて立ち止まる人に憧れます

37. 狛犬の口で生まれる鳳蝶 (川嶋ぱんだ)4点
◎黒田さつき
一見ユーモラスな光景ですが、ずーっとサナギを見守ってきた作者にとっては嬉しい反面、寂しくもある瞬間。鬱蒼とした境内の木々。その向こうの青空へ飛び立つ蝶を見えなくなるまで目で追う姿も想像されて、少し切なくなりました。
○宮川由梨
そんな所で蛹になっちゃったんですね。
○髙橋梨華子
好きです。狭いところから出てこれから飛んでいくんでしょうか
△山本たくや
ごめんなさい。上手く説明できませんが、何となく既視感を覚える句です。

25. ものの芽やみないっぱしの気になっている (わたなべじゅんこ)3点
◎髙橋梨華子
まだまだ青い、生き生きした感じです。
○佐伯一馬
いっぱしの気を打ち砕かれるまでが流れとして浮かんできますが、ものの芽の初々しい自信が感じられていいと思いました。

30. 春雨の重さで下へいく紫煙 (岡田朋之)3点
○黒田さつき
まだ少しの間、成仏しないで側にいてくれそう。勝手に火葬場の煙と思ってしまいました。寂しいけれど温もりも感じられるのは春雨の効果です。
○宮川由梨
しっとり降る雨の中待ち合わせまでに煙草ふかしてるイメージ。今時喫煙できるスペース限られてますけど。
○山本たくや
「で」の助詞が惜しいが、詠んでいる情景には情緒がある。

31. 春真昼指鉄砲で人が死ぬ (わたなべじゅんこ)3点
◎青に桃々
春の昼、吉本でも見てころんでよ〜よ、とのんきのんき。まさかそれがあの入り口とは‥となると、解釈が過ぎますか‥
○岡田朋之
こちらも子供達が遊んでいるところを想像しますが、子供を直接書くとつきすぎそうなので、うまくバランスが取れている気がします。
△川嶋ぱんだ
"死にませんw春の昼間がリアリティなさすぎて、もっと良い上五があったはず。そしたら指鉄砲で人が死ぬがもっと生きたかも"

32. 恋の輪郭を問へ問へ春の風 (宮川由梨)3点
○わたなべじゅんこ
ノリノリな恋?明るくて楽しそうな恋の風景。
○青に桃々
若いかわいい恋。「問へ問へ」は、春風ようでも、周りの女の子たちのさざめきのようでもあります。
○髙橋梨華子
素敵です。輪郭と風、恋と春、の組み合わせが好きです

33. おのれ腹立つコロッケにグリーンピース (久留島元)3点
○黒田さつき
「俺の大好きなコロッケに何で大っ嫌いなグリンピースが入ってるねん、なんでやねん。」思わず笑ってしまいました。
○宮川由梨
許されないという確固たる気持ちが伝わってきて思わず笑いました。
○青に桃々
春の味。私は好きです。 「はっ!、グリーンピース、コロッケにいいかも!」と入れたら、家族がこう言うかも。
△岡田朋之
腹立つわ。それは。
△佐伯一馬
"おのれ腹立つの勢いはとても好きですが個人的にグリーンピースとコロッケの組み合わせに引っ掛かりを覚えて悩みました。"

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