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Furui Riho@EX THEATER ROPPONGI

2024年6月7日(金)

EX THEATER ROPPONGIで、Furui Riho。
「Live Tour 2024 -Love One Another-」、そのファイナル公演。

自分がFurui Rihoのライブを観るのはこれが5度目。ワンマンを観るのは2022年3月のVeats SHIBUYA、2023年5月のリキッドルームに続いて3度目となる。

1年振りでライブを観たが、キャリア史上最大キャパとなるEX THEATER ROPPONGIがしっかり埋まっており、そのパフォーマンス力に比例して動員もグンと伸びていることを実感した。途中で彼女が「初めて観に来た人?!」と問うたところ半分以上の観客が手を挙げていたので、この1年で新規ファンが一気に増えたということなのだろう。2ndアルバム 『Love One Another』が4月に出たので、それで知った(それで好きになった)という人もどうやら多いみたいだ。

これまでになく大きな会場が満杯になっていることの素直な喜びを序盤に言葉にして早くも泣きそうになったりもしていた彼女だったが、しかしパフォーマンスそのものは幕開けから実にのびのびとしていて、萎縮した様子などこれっぽっちも見えなかった。大きなステージで歌うのが楽しくてしょうがないといったふうだった。そして、とにかく明るくポジティブな成分をたっぷり含んだ歌声がよく伸びる。それが観る側の気持ちも明るくさせる。

最近東京に家を借りて出身の北海道と二拠点生活を始めた……のはいいが、よりによってこのツアーファイナルの前夜に初めて東京の洗礼を受けた、G(=ゴキブリ)が出たのだと話し、どうしていいかわからずマネージャーに電話してゴキブリの様子を実況中継したーーといったことを長めのMCで話すあたり、どこまでも自然体というか、飾らない、飾れない人柄で、それが観客たちにとっては親しみやすさに繋がる。道産子ならではの大らかさがライブにおいてもいいほうに作用する。スター性ありの憧れの対象というよりは、すぐに仲良くなれて一緒に馬鹿話してゲラゲラ笑ってなんでも話したりできそうな、そういう親近感を持つことのできるところが若い観客たちにとっての彼女のよさなのだろうことが改めてよくわかった。

「毎回、ライブでは何かしら”新しい挑戦”をしているんです」と言う通り、あるときのライブでは初の弾き語りをしたり、あるときのライブでは初めてルーパーを用いて歌ったりしてきた彼女だが、今回はダンサーふたりと共にダンスに初挑戦。大きなステージゆえに、それもよく映えて躍動に結びついていた。

ツアー・ファイナルとあってバンドアンサンブルも申し分なく、とりわけギターのハルカは華があって存在感が際立っていた。

ファンキー傾向とバラード方向とのバランス、その押し引きもグッド。照明効果もあり、大きな会場に大きな可能性ありの彼女の姿がよく映えたライブとなった。



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