見出し画像

Furui Riho@Veats SHIBUYA

2022年3月13日(日)

Veats SHIBUYA(初めて行きました)で、北海道在住のシンガー・ソングライター、Furui Riho。1stアルバム『Green Light』リリースツアーの東京編。

昨年5月に新代田Feverのイベントで初めてライブを観たが、ワンマンを観るのは今回が初めて。90年代R&Bテイストの曲を現代的に(ラップも入れ込みながら)表現できる歌唱力は、やはりポテンシャル大ありだなと感じた。国外で90年代R&Bテイストありのシンガー/楽曲が増えだしてる昨今。日本でもその感じは求められている、または若いひとにフレッシュに受け入れられるはずなので、90年代R&Bに影響を受けたと話す(インタビューを読むと、マライア、アッシャー、ニーヨらに影響受けたそうな)彼女の曲が大きな花を咲かせる可能性は多大にあるということだ。

↑ 1stアルバム『Green Light』のなかで自分が一番気に入ってるR&B曲。ヴィクトリア・モネ感があってよい。この路線の曲をもっとほしいと思ったりも。

道産子ならではのおおらかさ・天真爛漫さがポップな曲のパフォーマンスには反映されていて、それもダークな表現のほうが評価されやすい昨今の音楽界のなかでは一周まわってむしろフレッシュ。といっても明るさ表現だけじゃなく、切なさや気怠さの表現も有している。「嫌い」という曲での抑制とエモの塩梅など、相当高い表現力が見て取れる。声色の使い分けが自然にできる歌手なのだ。

1曲、ループ機器を自身で操作してカヴァーを歌ったが(ツアーは続くのでなんの曲かは伏せておく。2001年のヒット曲だ)、それも彼女に向いていた、というか取り上げる必然性のようなものが見えた。

音は打ち込みじゃなく、ナマのバンド音。鍵盤、ドラムス、ギターの男性3人がバックを務め、この日が初参加だという金髪のギタリストは、ウソツキのサポートでよく見ていたエドガー・サリヴァン/MEMEMIONのハルカだった。Furui Rihoと彼のギター、なかなか相性いい感じ。

進行の仕方やMCはまだ慣れてなさが感じられたが、場数を踏めば変わっていくことだろう(ちょっとだけ喋り声が川本真琴に近い感じで、チャーミング)。

初アルバムリリース後のワンマンとあっていままでより長尺だったようで、それだけに気が張ってたところもあったのだろう。本編が終わって気持ちが開放されたのか、アンコールでのノビノビしたパフォーマンスが特に印象的だった。

↑ほんの少しだけダークな面も出して一気に洗練された感じの半年前のシングル「Sins」。

そしてYaffleをプロデューサーに迎えたこの曲「青信号」はさらに洗練され、新章の始まりを感じさせもする↓

ロックもポップもダンス系ものりこなせるであろうシンガーだが、個人的には90年代R&Bっぽい歌もの曲をポップに表現して、そこにディスコだったりなんだったりも自然に混ぜていける……例えばレミ・ウルフみたいな方向性を自分は期待してたりも。これからが楽しみなシンガー・ソングライターだ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?