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"助演女優賞"編:第94回 米アカデミー賞 大予想!!

来月3月28日(日本時間)に行われる米アカデミー賞。
それに先立ち、2月8日(日本時間)に各部門のノミネーションが発表されました。

アメリカはもちろん世界中が注目する最高峰の映画の祭典。
その開催まであと約4週間。
今回はオスカー主要6部門の中の一つ、助演女優賞の予想をしたいと思います!

本命:アリアナ・デボーズ (『ウエスト・サイド・ストーリー』)

文句なしの大本命は、『ウエスト・サイド・ストーリー』でアニタを演じたアリアナ・デボーズ

もうこのアニタなくして、スピルバーグ版『ウエスト・サイド・ストーリー』は成立し得なかった、と言い切れるほどの強烈な印象。

華麗な踊り、パワフルな歌声、そして何より姉御肌全開の存在感が半端なかったですね。

ゴールデングローブ賞での同カテゴリー受賞をはじめ、主要なオスカー前哨戦にて現在無双中。英国アカデミー賞・全米映画俳優組合賞にも最有力候補として名を連ねています。

およそ60年前にリタ・モレノが演じ助演女優賞を受賞した同役。今回デボーズが受賞となれば、同一の役で二人の俳優がオスカーを受賞することとなり、マーロン・ブランドとロバート・デニーロが演じたドン・コルレオーネ、ヒース・レジャーとホアキン・フェニックスが演じたジョーカーに並び、3例目となります。

対抗:ジェシー・バックリー (『ロスト・ドーター』)

※日本語字幕の無いトレーラーです。

さて、2番手に誰を挙げるかというのは正直なかなか難しい部分なのですが、個人的には『ロスト・ドーター』のジェシー・バックリーを推したいです。

ギリシャの海辺の町で一人気楽にバカンスを楽しむ謎の女性を描いた今作。その謎の女性レダの若い頃を、ジェシー・バックリーが演じました。

序盤1時間は謎だらけの今作ですが、その中で少しずつ見えてくるレダの過去。そこに映し出された、自身の人生と育児を天秤にかけ揺れ動くレダの姿には、鬼気迫るものがありました。

ボストン映画批評家協会賞で同カテゴリーを受賞したバックリー。オスカー初ノミネートとなり、これを機に大きくブレイクしそうですね。

単穴:アーンジャニュー・エリス (『ドリームプラン』)

2月23日より日本公開が始まった『ドリームプラン』より、アーンジャニュー・エリスがノミネート。

信念は強いがそれゆえ独善的に物事を決めがちな夫リチャードに対して、肝っ玉母ちゃんな妻のオラシーンを演じたアーンジャニュー・エリス。

ウィル・スミスの熱演が注目される今作ですが、エリスも負けず劣らずで、かっこよかったですね~。

ゴールデングローブ賞と英国アカデミー賞にもノミネート。エミー賞のノミネート経験のある彼女ですが、オスカーは初ノミネーション獲得となりました。

穴:キルステン・ダンスト (『パワー・オブ・ザ・ドッグ』)

『パワー・オブ・ザ・ドッグ』より、キルステン・ダンストがノミネート。

ダンストが演じたのは、ジェシー・プレモンス演じるジョージに嫁いだローズ。ローズは、順風満帆な結婚生活を望んでいましたが、ジョージの兄フィル(ベネディクト・カンバーバッチ)による冷酷なモラハラで心が病んでしまいます。

このモラハラシーンが、本当に息が詰まる…。しかも、ジョージもジョージで頼りなく、結果的にどんどん自分が保てなくなっていくローラの姿が悲痛でした。

『メランコリア』(2011)にてカンヌ国際映画祭女優賞を受賞した彼女も、オスカーは初ノミネート。ジョージを演じたジェシー・プレモンスとは実生活でも夫と妻であり、夫婦揃ってのオスカー初ノミネートになりました。

大穴:ジュディ・デンチ (『ベルファスト』)

初ノミネーションが連立する今回の助演女優賞において、ひょっこり大ベテランが一人。『ベルファスト』からジュディ・デンチがノミネートです。

これはなかなかのサプライズだったのではないでしょうか。

というのも、ゴールデングローブ賞・全米俳優組合賞・英国アカデミー賞の同カテゴリーには、『ベルファスト』からカトリーナ・バルフがノミネートされていたので、オスカーもカトリーナ・バルフかと思いきや、まさかのジュディ・デンチ。

3月27日日本公開ということで未試聴の身の上、はっきり意見を申し上げることはできないのですが、少し不可解ではありますね。とりあえず公開された際には二人の演技に要注目、ということで。

前哨戦の結果

ゴールデングローブ賞:
アリアナ・デボーズ (『ウエスト・サイド・ストーリー』)

全米映画俳優組合賞(SAG Awards):
アリアナ・デボーズ (『ウエスト・サイド・ストーリー』)

英国アカデミー賞(BAFTA):
アリアナ・デボーズ (『ウエスト・サイド・ストーリー』)

ゴールデングローブ賞を制したアリアナ・デボーズ。全米映画俳優組合賞も英国アカデミー賞も受賞し、一強の様相は変わらずです。

ジェシー・バックリー やアーンジャニュー・エリスも、すごくいい演技ではありますが、インパクトという面ではアリアナ・デボーズがアタマ一つ抜けてますね。


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