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小説「素スナイパー」

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暗殺一家の沖田家に生まれた直哉は殺しを生業にしている。26歳彼女なし。趣味もなし。毎週末友人とZOOM合コンをしているが高校時代の初恋の相手が忘れられなくて進展はない。  どうに…
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#中目黒の街角で

小説「素ナイパー」第13話

 高校二年生の春に佐藤知子と出会った。クラス替えで初めて同じクラスになった時、外部試験で…

SONE
3年前
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小説「素ナイパー」第12話

 待ち望んだチャンスや出会いは、いつも忘れた頃にやってくる。しかし後で考えてみるとその前…

SONE
3年前
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小説「素ナイパー」第11話

 リンカーンの室内ライトで気絶しているマーカスの顔を見た時、直哉は他の標的にはない親近感…

SONE
3年前
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小説「素ナイパー」第10話

 朝になりうるさい隣人のいるモーテルを出てレンタルしたリンカーン・ナビゲーターで計画のリ…

SONE
3年前
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小説「素ナイパー」第9話

 フランスでの仕事は上手くいった。久々に見た父の狙撃は、相変わらずの正確さと非情さを持っ…

SONE
3年前
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今日はちょっと小説お休みして

 小説「素ナイパー」読んでいただいている方、ありがとうございます。この小説は殺し屋一家が…

SONE
3年前
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小説「素ナイパー」第8話

 車は通勤のフランス人達を追い越しながら西へ向かった。30分ほど走ると青いプジョーはパリ郊外の古城を改装したホテルの駐車場に止められた。  「問題ないようだな」  車の走行中バックミラーを睨みずっと尾行の車を警戒していた淳也はそこで始めて緊張感を解いたようでその語気は少し優しかった。  ホテルの人間に怪しまれないよう車を降りるとそのまま舞踏会場を改造した食堂に向かった。朝の4時から外に出ていた二人は腹が減っていてビュッフェスタイルの朝食をたらふく食べ部屋に戻ると「清掃不要