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ククブクの味見

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海外の料理本のことならククブクにお任せ! 優れたデザイン性があり、コンセプトにひとと風土と文化が見える海外の料理本「cookbook」を紹介するマガジン「ククブク」を、noteで… もっと読む
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2020年8月の記事一覧

キレイな花には味がある

エディブルフラワーのcookbook7選 日曜日の朝はEテレで『趣味の園芸』を見てから、『日曜美術館』に流れこむ。 そういうルーチンになっています。 やっぱりククブクみたいなブログを書いている身としては、野菜に関する知識もきちんと持っておかねばならないのでね 『趣味の園芸』は3部構成になっているんですが、前半の30分は野菜や果物などの家庭菜園がテーマ。 「太陽のベジ・ガーデン」に出演している藤田先生、親しみやすいキャラクターがとても好きです。 途中人形劇をはさんで(

ベトナム料理をみんなが知ったわけは

英語圏で初めて出版されたベトナム料理本 Netflixで『ストリート・グルメを求めて:ラテンアメリカ』が始まったので、同『アジア』もまた観ているんですけど、この番組は本当に映像が美しいですね。 アジア編で印象的だったエピソードのひとつが、ホーチミンシティで巻貝の屋台を経営しているチュオックさん。 本当に狭い路地のすみっこで、魚介の炒め物や焼き物の屋台をやっているんですよね。 いまもお店は健在かな? こういう時代になって、ひとが集まる場所での営業は世界中どこへ行っても厳

その街、メキシコ国境の付近につき

アリゾナ屈指のグルメ都市を知るcookbook 「火星によく似た地形」と言われているアメリカ合衆国・アリゾナ州。 映画『駅馬車』や『バック・トゥ・ザ・フューチャー3』のロケ地としても有名です。 『フォレスト・ガンプ』のこのシーンも、アリゾナ州のモニュメント・バレーで撮影されたものなんですね。 アリゾナ州の州都はフェニックスなんですが、それよりも歴史が古く、かつて州都が置かれていた街が、今日のcookbookの舞台であるツーソンです。 “T・U・C・S・O・N”と書いて

レクサス・ミーツ・フィッシュ&ミーツ

トヨタ・レクサスがデジタルcookbookを発刊 メルセデス・ベンツやBMWのように富裕層に愛される車を目指して、トヨタが1989年に設立したブランドが「レクサス」。 最近はデザインや建築、アートなどの分野とのコラボレーションにも積極的で、レクサスというブランドを自動車そのものに限らない、上質なライフスタイルの総合ブランドとして育てていこうとしています。 こちら↑はドバイでのアラビック・カリグラフィーの展覧会のようす。 この投稿にも書かれていますが、こうしたイベントの際

食べろ、死ね、甦れ!

ソ連の食料事情に思いを馳せるcookbook テレビ東京で放送された『ハイパー・ハードボイルド・グルメレポート』。 最近書籍化もされていて、本屋さんの書評コーナーに置かれていたので興味を持って、Netflixでも配信されているので観るようになりました。 そのエピソード3では、シベリアのカルト教団(まるで映画『ミッドサマー』)の信者たちが食べているものに迫るのですが、彼らは教義上ベジタリアンなんですね(乳製品は食べるのでヴィーガンではない)。 そこで紹介されるのが、野菜の

地元のひとだけがその味を知っている

ロングアイランドの惣菜店の月刊cookbook 久しぶりにニューヨーク・タイムズ紙のフードコラムから。 『The New York Times Dessert Cookbook』など、自身でも12冊のcookbookを出しているフローレンス・ファブリカント。 彼女が連載コラム「フロント・バーナー」(コンロの手前側のバーナー。転じて「最優先事項」)で紹介したcookbookは、ニューヨーク州のロングアイランドにある地元のちいさな惣菜店のものでした。 *** 続きはぜひク

自分で立ち上がろうと決めたときに、自分を愛し始めることができた

『ストリート・グルメを求めて』のラテンアメリカ編が配信開始 Netflixで配信されているフードドキュメンタリーの『ストリート・グルメを求めて:アジア』。 アジア各国の露店主たちの人生に触れられ、彼らが作る美味しそうな料理に目も楽しめるということで、料理本とは直接関係ないんですけどククブクでもご紹介しました。 その待望の続編である『ストリート・グルメを求めて:ラテンアメリカ』が、7月から特に告知もなくひっそりと配信開始になっていましたので、今日はそのレヴュー記事を見ていき

この夏、GO TO グラフィックノベルはいかが?

海外に行けなければ海外コミックを読めばいいじゃない サイモン・ペッグとニック・フロストが出演している映画『宇宙人ポール』。 最近Netflixで見られるようになったので見ましたが、あっという間にハマっちゃいました。 主人公はイギリス出身のSFオタクふたり組。 ふたりは海を渡ってアメリカ最大のコミック・コンベンション、「サンディエゴ・コミコン」に初上陸を果たすのですが……。 これ以上は実際の映画をご覧くださいね。 この映画ではコミコンのシーンが冒頭と最後のところで出て

ミシュランの星を蹴った悪魔

おさらいマルコ・ピエール・ホワイト イギリスにかつて「キッチンの悪魔」と呼ばれたシェフがいるのはご存知ですか? 料理学校に通わず、フランス留学などもせず、ただ己の力だけで頂点までのぼりつめた料理人。 今日はそんな伝説的シェフの、1990年発売のcookbookをご紹介したいと思います。 香港の日刊紙「サウス・チャイナ・モーニング・ポスト」の7月6日付け記事から。 *** 続きはぜひククブクのページでご覧ください!