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ククブクの味見

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海外の料理本のことならククブクにお任せ! 優れたデザイン性があり、コンセプトにひとと風土と文化が見える海外の料理本「cookbook」を紹介するマガジン「ククブク」を、noteで…
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2019年9月の記事一覧

鶏もも肉よ、永遠に

Eaterが選ぶ秋のcookbook 2019年版 その3 前回のストーリーではLAのトラットリア「フェリクス」のオーナーシェフによる、生パスタ作りのワークショップbookと、Netflix『クィア・アイ』の出演タレントによる初のcookbookをご紹介しました。 このストーリーを読んだうちの妻(紙粘土を成型するために買ったパスタマシーンで、何度か生パスタも作ったことがある)が「また作りたい!」と言い出したので、それだけひとを鼓舞するようなcookbookなんだと思いました

瞬く間にマスター、本場イタリアの生パスタ

Eaterが選ぶ秋のcookbook 2019年版 その2 フード情報サイトEaterがおすすめしている、秋の新刊cookbookをご紹介しています。 前回のストーリーでは、今年の紹介点数が2018年から大きく減少したこと(42→15)、その理由の考察、そしてLAのテクスメクス料理のcookbook『Amá: A Modern Tex-Mex Kitchen』をご紹介しました。 ブルビルーズ・ダルジャンタルとヴェルヴィータのケソ(チーズソース)、実際に作ってみたいなぁ。

アマ色の加味の乙女

Eaterが選ぶ秋のcookbook 2019年版 その1 お待たせしました、フード情報サイトEaterによる秋のおすすめcookbook。 今年の秋は15冊が紹介されていました。 少なっ! 昨年の秋は42冊が掲載されていたので、およそ1/3にまで減少しています。 新刊の発売点数はそこまで減ってはいないはずなので、単純にEaterが取り上げる点数が少なくなっているということ。 そもそもEaterに掲載されるcookbookの記事が、最近とみに少なくなっています。

ツイスト&シャウトがやめられない!

フェイスブックの人気コミュニティがcookbookをリリース 予算がかかるわりにチャネルが限られるテレビや印刷媒体を使うよりも、ブログやSNSを使った方が、個人も企業も効率的に全世界に向けて料理のアイディアを発信できる時代。 ウェブサイトがひとたび話題になれば、次に書籍化の声がかかってくるというのが、21世紀のcookbook出版のひとつの流れになっています。 今日ご紹介するイギリスのcookbookもそのひとつ。 フェイスブックで1,600万人以上がフォローしている人

金曜日のcookbookランキング

#136 ワイルドで行こう! 新たな料理本との偶然の出会いを楽しむ、金曜日のcookbookランキング。 9月第3週のランキングをお伝えします。 フリーランスで曜日関係なく仕事をしていると、なんだかだらだらと働いていて良くないなあと思うことがよくあります。 そこで今週は水曜日に完全なオフを作り、休暇を楽しむことにしました。 まず午前中は、大好きな恵比寿の東京都写真美術館へ。 企画展の《しなやかな闘い ポーランド女性作家と映像》とコレクション展の《TOPコレクション

シェイプ・オブ・マイ・ケーキ

イギリス「レオン」のcookbookがまた発売 海外で食事をするとき、どうしても「ハズレたくない」ひとに便利なのがファストフード店。 そりゃそうですよね。 基本的には世界共通のレシピで、日本で食べ慣れたものと同じものが出てくるわけですから。 でもせっかくなら、その都市にしかないファストフード店で食べてみるのもいいんじゃない? 本日ご紹介するのは、ロンドンやリバプール、オックスフォードなど、イギリスの都市で展開しているファストフード店「レオン」の最新cookbookです

アンジェロウがモリスンに料理を作ったとさ

『歌え、飛べない鳥たちよ』の作者が書いたcookbook 人種差別や女性蔑視と闘い、自伝『歌え、飛べない鳥たちよ』で日本でも多くの読者を獲得している詩人のマヤ・アンジェロウ。 アメリカのクリントン大統領の就任式で、自作の詩「On the Pulse of Morning」を朗読したことでも有名ですよね。 どちらかというと人権活動家としてのイメージが強い彼女ですが、料理好きという一面もあり、意外にも2冊のcookbookを出版しているんです。 今日はそんなお話。 イギリ

金曜日のcookbookランキング

#135 シンプルなものの春夏秋冬 新たな料理本との偶然の出会いを楽しむ、金曜日のcookbookランキング。 9月第2週のランキングをお伝えします。 今週は群馬県の中之条町に行ってきました。 目的は2年に1回開催されている国際芸術祭「中之条ビエンナーレ 2019」を観ること。 2007年に始まったこのビエンナーレ、今年で7回目の開催となります。 もう10年以上続いているんだなぁ。 中之条町といっても広いので、会場すべてをまわるには泊りがけで行くことをオススメする

バルチック・ラプソディをあなたに

あまり見かけないバルト諸国のcookbook ほか 世界の地理だけでなく、生物学や人類学なども守備範囲にして世界中で読まれている雑誌『ナショナル ジオグラフィック』。 最近はフード情報の発信にも力を入れているというのは、6月にククブクでお伝えした通りです。 このときは国ごとの違いを味わうcookbookの特集でしたが、あれから2か月が経ち、新たなcookbookの記事が掲載されていました。 今回はどんなピックアップがされているのか、さっそく見ていきたいと思います。 *

東方ヴィーガン見聞録

インド料理のベストセラー作家が3冊目を発売 イギリスの新聞「ザ・ガーディアン」で週1回のコラム「ザ・ニュー・ヴィーガン」を連載しているミーラ・ソーダ。 彼女が2016年に出したcookbook『Fresh India: 130 Quick, Easy and Delicious Vegetarian Recipes for Every Day』は、菜食主義の高まりとともにインド料理に注目が集まっていたことで、ガーディアン紙が主催する2017年のOFMアワードで、最優秀新刊c

金曜日のcookbookランキング

#134 私を愛したカクテル 新たな料理本との偶然の出会いを楽しむ、金曜日のcookbookランキング。 9月第1週のランキングをお伝えします。 先月末、金曜ロードショーで『天空の城ラピュタ』が放送されましたね。 なんでももう17回も放送されているんだそうです。 ちゃんと数えているひとがいるんですね。 金曜ロードショーは3週連続ジブリ特集だったそうで、ぼく自身はこのあいだ、 なんてツイートをしましたが、ラピュタは好きな作品なのでちゃんと観ましたよ。 ラピュタで印

チーズと領土

アートを消費する世界を揶揄するcookbook 夏が過ぎれば、cookbookの秋。 新刊cookbookの情報もたくさんあるのですが、それらを本格的にご紹介する前に、軽く「芸術の秋」を感じさせるcookbookの情報を。 アート情報サイト「コロッサル」に載っていた、アート好きが思わずニヤリとするcookbookをご紹介したいと思います。 *** 続きはぜひククブクのページでご覧ください!

90年代の食ブームがアップデイティング、なう

英オンライン紙が選ぶ夏のベストcookbook7選 早いもので9月になってしまいましたが、まだ夏休みの宿題を終わらせていないことに気づきました。 Eaterのシーズン恒例cookbook特集。 そう思って記事を探してみたんですが、2019年夏のベストcookbookがどうやらアップされていないんですよ……😢。 そういえば2019年春の特集も、いつも記事を書いていたダニエラ・ガラルサが担当していなかったり、テーマごとにまとめられていなかったり、ちょっとおかしかったんですよ