100円レコードの楽しみ【その8】ノリントン ブルックナー ミサ曲ホ短調
某中古ショップで発見。知らない演奏だったので、即購入。
ロジャー・ノリントンは古楽の奏法に基づき、ノンビブラートのピュアトーンを近代のオーケストラ作品にまで広げた指揮者である。賛否両論だが、ピュアトーンが繰り出す、響きのクリアさは特筆すべきモノだった。
このブルックナーのミサ曲ホ短調(いわゆる第2番)の録音年は不明。おそらく1970年代ではないかと思う。
演奏は想像以上に素晴らしかった。ロンドン・シュッツ合唱団は人数は多くなさそうだが、力強い声で豪快に歌うブルックナーである。
そしてなんと、伴奏はフィリップ・ジョーンズ・ウィンド・アンサンブルである。
そう、吹奏楽界では知らぬ人はいない、あのフィリップ・ジョーンズのアンサンブルである。
このアンサンブルが伴奏だけあって、この演奏は合唱と合奏の水準が極めて高い。
他の演奏だと合唱があまりに大味すぎたり、伴奏が弱かったり、なかなかパーフェクトな演奏にありつけない。
特にクレドは古今の演奏の中で一番の演奏ではないかと思えるほどである。
これはCDかサブスクで復刻されていないのか、検索に引っかからない。というわけでレア盤である。
なのに購入価格は100円どころではなく驚愕の60円。
あまりにお値段以上の内容なので、お店には申し訳なさすぎた。だから通常販売の中古レコードも買いました。多謝!
今回
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ございません。
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